「言葉と体で愛してるの気持ちを
ストレートに伝える」
毎日の子どもとのスキンシップの方法や、心がけていることなどを聞いてみました。
今日の参加者の中では最年少で、2児の母である今井さんはいいます。
「子どもが何かを触りたいとかやりたいとか、興味や好奇心に対する欲求にはできるだけ応えてあげるようにしています。毎日欠かさないのは、寝る前に枕元で本を読んであげて、最後にぎゅーと体を抱き締めて、"ママはあなたが大好きだよ"という気持ちを伝えること。きちんと言葉に出すことで、子どもは自分は愛されているという気持ちに満たされて、安心して1日を終えることができているんじゃないかなと思います」
続いて「うちも同じです。あと、よくないことをした時には、以前ならダメ! のひと言が先に出てしまったのですが、今は●●だからやめてほしい、と、よくない理由をきちんと話すようにしています」と新島さん。
帰国子女の齋藤さんは「うちはパパも含めてチューやハグはいたって日常。周りから見たらすごく大げさな家族かも!一度、チクチクした服を着てハグしたら、イヤがられたので、肌さわりの良いすべすべした服を選ぶようになりました(笑)」。
清水さんは「毎日添い寝をしながら今日あったことを振り返ったり、明日は何をする? と計画を立ててから寝ます。翌日が楽しみになります」。
押尾さんは「私自身が両親からほめられて育ち、それがよかったと思うので、子どもにもできるだけプラスの言葉を使うようにしています」。
「うちもだいたい皆さんと一緒です」と前田さん。
相手が子どもであるからこそ、皆さんわかりやすい言葉と体を使って愛情をストレートに表現したり、子どもの感情をうまく引き出す努力をされているのがよくわかります。
新生児から子どもへ
変化する気使いの内容と質
「ちょっと前までは、子どもを叱ってもこちらのいっていることをわかっているのか、いないのか正直微妙でしたけれど、1歳を過ぎたころから、ようやく少しづつ言葉の意味を理解し始めたのか、コミュニケーションが取れるようになってきた感じがします。同時にこれから気を配らなければいけないところと、もう大丈夫だと感じるところに子どもの成長を感じます」と新島さん。
「そうそう、ひと口に子どもといっても0歳と1歳では気の使い方が全然違うよね」と齋藤さんも続けます。
例えばどんなところが違うのか聞いてみると
「まず赤ちゃんの時はお洗たくに気を使いました。特に根拠はないんですけど、なんとなく(笑)。1歳までは大人の衣類とは分けて、赤ちゃん用の洗剤を使って。1歳を過ぎたころからは、もう大丈夫なような気がして、大人の衣類と一緒にお洗たくしています。お風呂上がりの肌は洗いっぱなしにせず、病院でもらえる乾燥防止用のクリームを欠かさず塗ってあげていました。これは今でもですが、新しい洋服を着せる前には必ずお洗たくをしてから」と齋藤さん。
「私はクリーニングを利用せず、すべての衣類を自分で洗たくしないと気がすまないんです。香りが大好きなので柔軟剤にはかなりこだわっていますね。子どもにはいつもふわふわした着心地のいいものを着せてあげたい。今では息子も香りにこだわりがあるようです(笑)」と前田さん。
「以前、布オムツで股のあたりをかぶれさせてしまったことがあったので、洗剤の洗い残しがないよう赤ちゃんの衣類だけ2度洗いをして、肌ざわりにも注意するようにしていました。特に根拠はないんですが子どもの衣類は国産にこだわっていましたね」と押尾さん。
1歳を過ぎるころになると、赤ちゃんの身体的なケアから、日々豊かになる感受性への対応に頭を悩ませたり、新しい発見にお母さん自身が感動したり、学んだりと、気を配る内容が変化していきますと、皆さん口をそろえます。
子どもが私達をお母さんにしてくれている。
生まれて来てくれてありがとう
育児を経て、日々成長する子ども達と接して改めて感じること、口々に話すお母さん達の思いには共通点がありました。
子どもが発見する些細な出来事に目を向けることで、季節を敏感に感じたり、当たり前だと思っていたことが決して当たり前ではないということに感謝の気持ちが芽生えました(今井さん、清水さん)。
今まで大切だと思っていた物事とは比べられない、まったく違う素晴らしい価値感があることを学びました(新島さん、齋藤さん)。
自分のことだけを考えるのではなく、子どもを取り巻く社会について考えるようになりました(押尾さん)。
人間らしい私って? 自分を見直すことができました(全員)。
生まれてくれてありがとうと心から思えます。そして私自身を生んでくれた親にも本当に感謝をします(清水さん、前田さん)。