お誕生から1か月間を、新生児期といいます。赤ちゃんは泣いたり、おっぱいを飲んだり、眠ったりをくり返しながら、少しずつこの世界に慣れ親しんでいきます。ママやパパにとっても、小さな新しい家族を迎え、うれしくて楽しい反面、慣れないこと、とまどうことがいっぱい。とくに出産後のママは心も体もデリケート。あまり気負わず、家事は適度にこなして、ゆったりした気分で赤ちゃんと向き合えるといいですね。
お誕生の日からママの母乳が出始める3、4日目くらいまでは、一時的に体重が減ります。でも心配はありません。おっぱいを飲み始めたら少しずつまた体重は増えていきます。その後の体重の増加は1日数十g。成長には個人差がありますが、おっぱいやミルクをよく飲み、よく眠り、機嫌もよければ、元気に成長しているのです。
なぜ生まれたばかりの赤ちゃんが、おっぱいに吸いついて飲むことができるのでしょう?これは赤ちゃんに吸てつ反射という本能的な反射機能がそなわっているため。ほかにも手のひらに触れた指や物をぎゅっとつかむ把握反射や、物音に驚いてぱっと両手を広げるモロー反射などがあります。新生児特有のこれらの反射機能は、脳が発達してくる5か月頃までには見られなくなります。
生まれてまもなくすると、まわりが見えているように頭を右へ左へ動かします。視野は狭いものの、目から30cmほどのところにピントが合って見えるといいます。また、大きな音にびくっとしたり、人の声のするほうに顔を向ける赤ちゃんも。実は妊娠中期頃から、耳が聞こえているのだとか。お腹の中で聞いていたママの声は、赤ちゃんに安心感をあたえます。目を見つめながら、やさしく語りかけてみましょう。
1か月健診は、赤ちゃんが新しい環境に適応して順調に発達しているか、健康か、などをチェックするもので、出産した病産院で受けるのが一般的です。また、先生に育児相談できる場でもあります。日頃気になることを事前にメモしておき、たずねてみましょう。
乳幼児健診は、赤ちゃんの病気や異常の早期発見とママの育児相談の場として設けられた公共事業です。多くの地域で、0歳児(3~4回)、1歳半、3歳の無料健診を行っています。1か月健診では、出産退院時からの発育状態、体重の増え具合がポイントです。おへその状態、視力、音への反応、刺激に対する原始反射なども総合的にチェック。先天性の病気がないかを入念に調べます。
●身体測定
身長、体重、頭囲、胸囲を測ります。とくに体重が順調に増加しているかがポイントになります。
●問診
授乳のこと、毎日の育児のようすなどを話します。質問や心配ごとはこのときにします。
●内科の診察
股関節脱臼の有無、首のしこりの有無、皮膚やおしり、性器の状態、手や足の動き、生理的黄疸の強弱、目の見え具合をみます。
280日間羊水の中で育った胎児は、あるとき突然空気中に生まれ出て、それからは皮膚が乾燥し、その程度がひどくなっていきます。そこでできるだけ早い時期から、肌に水分をとどめる保湿剤の入ったローション、クリーム、オイルなどでのスキンケアをしましょう。...(続きを読む→)
Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.