皮ふ 子どもの病気 子育て応援隊のズバリ!アドバイス
生後40日の女の子です。顔にぶつぶつと湿疹が出来ておりしだいにひどくなり顔中が赤く、首や胸、背中にも出来ています。1ヵ月検診でも先生に、ちょっとひどいですねと言われ、キンダベート軟膏を処方してもらって1回は良くなったのですが、薬を塗らなくなったらまたひどくなって、今回は目の周りにもできています。
顔にすぐ手がいってしまってその手で目をこすったりしているのが心配で薬局の薬剤師さんに薬の事を相談したら、個人的にはその薬は赤ちゃんに塗らない方が良い、と言われました。乳児湿疹だと思うのですが、どうしたら良いでしょうか?
お子さんのお顔の湿疹がかなり赤くなっていると痛そうで心配ですよね。お医者さんも湿疹の状態をみて、わりとしっかりめに治してくれるお薬、キンダベート軟膏を処方されたのでしょう。
とはいえ、顔は背中や足などそのほかの部分より皮膚が薄いこともあり薬がよく効く部分なので、薬の種類としてやんわりマイルドに効いてくれるものを選ぶのが普通です。
また赤ちゃんは大人に比べて皮膚も柔らかく薄いので顔に塗るなら一番マイルドな薬を使うほうが良いと相談された薬剤師さんは考えたのだと思います。
キンダベート軟膏は二番目にマイルドな薬です。生後1ヶ月くらいしかない小さいお子さんのお顔にキンダベート軟膏は一番マイルドな薬でないので、薬剤師さんはお勧めされなかったのでしょう。
しかし、お顔だから赤ちゃんだからと効果のゆるい薬をだらだら使い続けているよりも、皮膚の症状に応じてくすりの種類を使い分け、早く湿疹を治してあげるほうがよいとされています。
なのでお医者さんが赤ちゃんの顔を見てちょっとひどいですねとおっしゃったように、一番効果のマイルドな薬でなく、二番目に効果のマイルドなキンダベート軟膏を処方して早く湿疹を治してあげたかったのです。湿疹が治ったらキンダベート軟膏を塗るのはやめてくださいね。
手や眼に付く部分は刺激の無い眼に入っても痛くない軟膏剤なので、心配しなくてもよいでしょう。万が一、眼が赤くなるや手が腫れるなど薬の刺激だと思われる症状があれば、そのときはお医者さんに見てもらってください。
お薬の説明はしましたが、これから湿疹が良くなった後の毎日のスキンケアもやさしく、かつ、丁寧にしてあげてください。それが乳児湿疹を防ぐ基本にもなります。
冬は乾燥して赤ちゃんも肌の水分が奪われがちです。大人も同じですよね。その乾燥を防ぐためもともと盛んな皮脂の分泌がさらに盛んになります。それが湿疹の原因かなとも思われます。
昔は赤ちゃんの顔は硬く絞ったガーゼでぎゅっっっっっと強くぬぐうのが良いとされてましたが、今は刺激の少ない石鹸を泡立ててやさしく丁寧に洗い湯でよくすすぐほうがよいとされてます。
肌を清潔に保つことが一番だとは思いますが、赤ちゃん用の乳液やクリームを塗って乾燥から守ることも考慮したほうがよいでしょう。汗もたくさんかいている場合は不潔になりやすいですから、顔を洗う回数を増やしてあげるのも良いでしょう。
湿疹があるときは肌の刺激になるケアは避けてくださいね。参考になれば幸いです。
薬剤師:ねこにゃん
2010年2月12日
薬剤師で2児のママです。妊婦さんを含めたおかあさんおとうさん、おこさん家族みんなのくすりについてのギモンはもちろん、いろんな育児相談にお答えしています。予防接種についてもお答えしますのでよろしくお願いします。
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