今年の冬は、本当に寒さの厳しい冬でした。それだけに、いつも以上に桜の季節が待ち遠しく感じている方も多いのではないでしょうか?華やかに咲いて、そしてパッと儚く散っていく桜・・・美しい日本の風景を、赤ちゃんにも是非見せてあげたいですね!これからは少しずつ寒さが和らぎ、赤ちゃんもしだいに外に出やすくなってきますが、赤ちゃんとお花見を楽しむにはいくつかポイントがあります。それらをおさえて、是非赤ちゃんとのお花見を成功させましょう。
まずは、お花見の計画にかかせない、桜の開花予想です。いまは民間の気象会社などが独自に開花予想を発表しているので、一つの地域でも発表するところによって開花日の予想が異なる場合があります。たとえば、東京の場合、日本気象協会(3月7日発表)は今月30日、ウェザーニューズ(3月12日発表)は今月26日~30日、ウェザーマップ(3月9日発表)は今月29日など、予想開花日だけでなく、発表の仕方もさまざまです。
これではどれを参考にしたらいいか、迷ってしまいますね?
でも、いずれも傾向については見解が似ていて、冬の寒さを考慮して、平年並みか平年よりやや遅めとなっています。満開になるのは通常の場合開花してから一週間から10日ほどですので、これを踏まえてお花見をいつ頃にするか決めましょう。
さて、お花見にピッタリのお天気とは?
もちろん、晴れている時!ですが、赤ちゃん連れとなると、晴れていればいいかというとそうではありません。風が弱く穏やかな日を選びましょう。実は、春は大風の季節と言われ、風が強く吹くことが多いのです。特に冷たい北風が吹くと、風速が一メートル増すごとに、体で感じる温度は一度ずつ低くなります。どんなに日ざしがあったとしても赤ちゃんにとって負担が増えてしまいますから、なるべく風の強い日は避けましょう。
もし、パパや、おじいちゃんおばあちゃんなど大勢でお花見をする場合、あらかじめ日程を決めてしまうことが多いと思いますが、くれぐれも赤ちゃんに無理のないように、ママがしっかり判断してあげてくださいね!
また、穏やかな日であっても、途中で風が吹いてくるようなこともありますから、風を通さないような赤ちゃん用の上着を一枚余計に準備しておいてあげましょう。逆に、日ざしの強い日は、急に暖かくなる場合もあります。赤ちゃんの服装は、脱がせたり着せたりして調節をしやすいものにしておくと快適にお花見を楽しめると思います。紫外線もぐんぐん強さを増している時期ですから、日よけになるような帽子や日焼け止めなども準備しておきましょう。
それから、お天気だけでなく、お花見の時間帯選びも大切です。もっとも気温が高くなるお昼前後のお花見が、赤ちゃんにも負担が少ないでしょう。桜の季節は、一日の中での気温の変化も大きい時期です。昼間は日ざしがポカポカと暖かくても、日が傾くと急速に気温が下がって冷えてきます。体温の調節機能が未熟な赤ちゃんとのお花見は、暖かい昼間の時間に設定し、気温が下がり始める夕方までに帰宅できるようにしておくと良さそうです。
ちなみに、晴れている日でも、急にくもってくると日ざしがさえぎられて同様に気温が下がることがあります。お出かけの時、穏やかに晴れたお天気でも、いざというとき一枚羽織れるように、赤ちゃんの洋服は多めに準備しておきましょう。
さらに、もう一点。
お花見にピッタリのお天気の時は、花粉が飛びやすい気象条件でもあります。花粉症の症状が出るパパやママは、マスクの準備もお忘れなく!
赤ちゃんと一緒のお花見は、とにかくいつも以上に荷物が多くなると思いますが、それを上回るたくさんの楽しい思い出ができるはず。備えあれば憂いなし。準備をしっかりとして、みんなの笑顔があふれるお花見になりますように!
関嶋 梢 【気象キャスター】
記事テーマ
「きょうは何を着せたらいいかしら?」にはじまり、子育てには天気予報がかかせませんね。天気には<季節ごとに気をつけたいポイント>があります。そのほかにも<お散歩で見つけよう!季節の表情>や<親子でチャレンジ!簡単な天気予報>などをテーマに、子供たちとの毎日が楽しくなるようなお天気豆知識をご紹介します。