子育てのさまざまなシーンで耳にする言葉。それは、
「子供のために」という言葉。
「子供の将来のために一流幼稚園をお受験させたい」。
「子供の教育のために賢くない子とはつきあわせたくない」
でも、果たしてそれは、本当に子供のためでしょうか?あなたのため、ではありませんか?
子供が由緒ある幼稚園や学校に入ると→私は親戚に鼻高々。
子供が家柄のいい子とつきあっていると→ママ友の間で私のステイタスアップ
そう。親が「子供のために」と思ってしていることの多くは、実は「私のため」なんですよね。
これは、育児に限ったことではありません。夫婦関係や職場の人間関係、友人関係など、さまざまな場所で「あなたのために精神」の言動が見受けられます。
でもね、「誰かのため」の根本は、いつも「私のため」。
誰の目の前にも、日々、一瞬一瞬、無数のモンダイがあらわれますよね? 今日の夕飯は何にしようかしらという小さなモンダイから、どこにどんな家を建てようかという大きなモンダイまで。人はいつも、幾つもの選択肢の中から、「自分の意思」で選択し、生きているのです。
つまり、「誰かのために」という考えでチョイスしたとしても、その根本にはいつも「私」というフィルターを通さず決めるものはないのです。
以前、あるママが、こんなことを話していました。そのママのお子さんはかなり成長していて、すでに大学生でした。
「息子がね、アーティストになりたいなんて言うのよ。もちろん、説得して諦めさせたわ。あの子にそんな才能がないことぐらい、親の私がいちばんわかってる。チャレンジして、ダメだった、では遅いからね」
この話、皆さんはどう思いますか。
チャレンジさえさせてもらえなかった学生さんの気持ちを思うと、私はなんとも辛かったです。
子供は、親の所有物ではありません。「選ぶ」ことこそが「生きる」こと。子供に選択する自由を与えるのも、親の大切な役割ではないでしょうか。
今日からもう、「子供のために」という価値観はやめてみませんか? 何を選んだとしても、それは「あなたのため」なのですから。
安藤 房子 【恋愛カウンセラー】
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安藤房子独自のアドバイス型カウンセリング実績は過去に20000件以上。専門分野である色彩心理学や独自のトラウマ理論、食と心理学研究に基づき、育児や家事のノウハウをお伝えしたいと思っています。特に、働くママ必見! 自身の夢をかなえながらのハッピー育児術ならおまかせください。