あなたは、お子さんの話、ちゃんと聴いてあげていますか? 「聞く」のではなく「聴く」。そう、お子さんの言葉をちゃんと受け止め、共感し、その心情に寄りそうこと……。それだけで、子供は笑顔になるし、
「私は、親から愛されているんだな」
という気持ちで満たされます。これって多分、どんなしつけよりも、教育よりも、いちばん大切なことなのではないでしょうか?
だって、人は、自分の味方がたった一人でもいれば絶望することはありません。そして、自分の気持ちをオープンにできる相手、共感してくれる相手、一緒に笑ったり泣いたりしてくれる相手。そういう相手こそが味方と言えるのですよね。
そういう私も、本当に、まだまだ未熟です。今朝も、娘(6歳の年長さん)の話をさえぎってしまいました。
昨夜はちょっと遅い就寝。そんなこともあり、今朝は朝寝坊の我が家。私もバタバタ、夫もバタバタ。そんな中、娘はマイペースで保育園のお支度。私は、ちょっとイライラしながらも、そのイライラを表面に出さないようにと、なんとか平常心を保ちながらキッチンでお方付けをしていました。
そこに娘がやってきて、にっこり笑いながら、こう言ったのです。
「ねえ、ママ~。いいこと教えてあげよっか?」
しかし、登園時間を気にしてソワソワしている私。さっきから同じような会話の繰り返しだったこともあり、こう言ってしまいました。
「いいから、もう、早く準備しなさい。ずっとのんびりしてるでしょ。もうこんな時間だよ」
すると娘は、寂しそうに背を向けて、リビングのソファのところまで歩き、静かに準備を再開しました。……ここで、私は後悔。ああ、ちゃんと最後まで話を“聴いて”あげるんだったな、私はカウンセラーなのにな、と。
ようやく登園準備ができた娘に、玄関で尋ねました。
「さっき、何を教えてくれようとしていたの?」
すると、パーッと笑顔に。
「あのね、あそこの木にね……」
リビングから見える木に、1枚だけ葉っぱがついていたらしいのです。その画像を、娘の隣りにいた夫が見せてくれました。
画像を見ながら、嬉しそうに、葉っぱの説明をしてくれた娘。
「これね、私が見つけたんだよ!」
そうだったのかあと、登園前に娘の発見を知ることができて嬉しい気持ちと、忙しくて話を聴かなかったことへの反省と、複雑な気持ちで午前中を過ごしました。
子供は、小さな小さな出来事も、とても楽しそうに語ってくれるもの。それはそれは大きな発見! というふうに、目を見開いて話してくれますよね? そういう子供の気持ち、ないがしろにしてはいけないですよね。
話を聴いてもらえずに育った子は、人の話を聴けない大人に育ちます。うん、育児は、小さなことの積み重ねですからね。
いえ、小さいようでいて、今日の娘とのやりとりは、私にとってとても大きな出来事でした。話を聴けない親ではいけませんよね。
今日は、保育園にお迎えに行ったあとに、ちゃんと娘に謝ろうと思っています。
「朝は、ちゃんと話を聴かなくてごめんね」と。
私は、ときどき娘に謝ります。大人と子供、親と子であっても、私が“間違ってる”ときには、ちゃんと謝らなくてはと思っています。人間同士のマナーですものね。
あなたは、お子さんの話、“聴いて”いますか? もし聴けなかったときは、お子さんに謝ってくださいね。親だって、完璧ではありません。間違うこともあるのですから。
安藤 房子 【恋愛カウンセラー】
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安藤房子独自のアドバイス型カウンセリング実績は過去に20000件以上。専門分野である色彩心理学や独自のトラウマ理論、食と心理学研究に基づき、育児や家事のノウハウをお伝えしたいと思っています。特に、働くママ必見! 自身の夢をかなえながらのハッピー育児術ならおまかせください。