当たり前のようなことですが、読み聞かせは子どもの語彙を増やします。普段の会話では出てこないような言葉や擬態語、擬音語などが豊富に現れます。本を読み聞かせてもらううちに、生活の中だけでは使わないような言葉を子どもたちは覚えていくのです。
私が学研教室をやっていた時、小学校1年生のプリントに、「春の小川」に読み仮名をつけなさい、という問題がありました。これが読めない子が結構いたのです。読めないのではなく、正確に言うと「知らない」のです。
「『は~るのおがわは さらさらいくよ~♪』っていう歌、あるよね??」と聞いてみても、ぽけーっ、としています。そうです、歌を知らない、言葉も知らない・・・それでは問題が解けるはずがありません。
確かに、「小川」という言葉は、普段の生活では使いません。つまり、言葉が脳にインプットされていなかったのですね。人の脳はコンピューターと同じで、インプットしていないものはアウトプットできないのです。
だから本をたくさん読み聞かせることは、言葉を脳にインプットし、そこからイメージし、文章を理解する元になるのです。
文章力をアップするには、日本語の流れを音として記憶している必要があります。そのために読み聞かせは有効です。単語だけをいくら覚えても、日本語が理解できるわけではありません。
「今日は雨が降っています。」という文章は、「今日」「あめ」「降る」という単語と、「は」「が」「います」に加えて、「降る」が「います」にくっつくと、「降って」に変化することがわかっていなければいけません。
それを私たちがどのように覚えたかといえば、最初はみんな、「音」からです。会話や読み聞かせなどから音として、「今日は雨が降っています。」という文章の流れを記憶しているのです。だから、「今日へ雨を降ったいます。」などという文章は作らないのです。
つまり、読み聞かせをすることで、いろいろなパターンの文章の流れを音としてインプットしているわけですね。それによって、文章を理解したり、作り出したりすることができるようになるのです。
ただの読み聞かせ、されど読み聞かせ。こんな意味があるんだ、と思えば、読み聞かせをする意欲も増しますね!短い絵本でも長いお話でも、たくさん読み聞かせしてあげてください。
子どもが自分で考えて自分で取り組むようにするための親の関わり方、会話の仕方を学びます。
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谷 あゆみ 【プレシャス・マミーメンターコーチ】
記事テーマ
塾なし、手間なし、すべり止めなしで東大に現役合格した息子。その母がやっていたことは?考えていたことは?「東大脳」は自ら夢を持ち、目標に向かって努力する脳のこと。ここでは、子どもが賢く自立するための親の接し方、あり方を、私の経験と学んだ脳の知識、コーチングの内容をミックスしてお伝えします。