0歳児を除くいずれの年齢でも大切なことは、子どもへ状況の説明を丁寧に行うことです。その際に「離婚はあなた(子ども)のせいではないこと」、「パパもママも変わらずあなたのことが大好きで大切な存在であること」をしっかりと伝えましょう。またできれば、パパとママが離婚して母子家庭(父子家庭)となってもパパ(ママ)には会いたいときに会えること、親子の関係性は変わらないことも伝えられると子どもは安心します。そして3歳以降であればその後に「ママはこう思うけど、どうかな?」などと、子どもの気持ちをじっくり聴きます。その場合、大多数の子どもたちが「パパとママに離婚してほしくない」と言うかもしれません。これは健全な感情です。その時は逃げずに、また上から押さえ込まずに、子どもの気持ちを受け止めた後に、残念ながらその希望をきくことはできないと謝りましょう。また気持ちを教えてくれたことにありがとうと伝えましょう。まだ幼いから離婚の状況について言わなくてもいいなどと決めつけず、言葉が分かる年齢のお子さんであればしっかりと向き合うことが大切です。他方で上記の①乳幼児期であれば、スキンシップをたくさんすることで愛情と安心感を伝えることも大切です。
今回は、「子どもへの離婚の伝え方」をテーマにお話ししました。結婚生活を送る中で、時には離婚の文字が頭をよぎることもあるでしょう。そして離婚という結論を出す場合もあるでしょう。そんな時、自分の負の感情は一度脇へ置き、これからの家族としての関わり方について少し立ち止まって考えてみませんか。全か無かではなく、複数の選択肢がきっとあるはずです。
《参考資料》共同養育のススメ/離れてもずっと親子(一般社団法人りむすび発行)、明石市親の離婚と子どもの気持ちリーフレット
いわもと くみこ 【離婚カウンセラー/勇気づけ子育てコーチ】
記事テーマ
3組に1組が離婚をしている現代。日々の暮らしの中で、「離婚」の二文字が頭によぎった時にママたちへ読んでいただきたいコラムです。親の離婚によって子どもを不幸せにしないことを最終着地点として、「離婚が及ぼす子どもへのダメージ」「離婚を決断する前に自分ができる夫婦再構築の対処法」「それでも離婚となった場合の心構え」についてお伝えしていきます。