もしもお子さんが理解不能な行動をした場合(特に男の子ママにとって男女の違いもあり、息子さんの理解不能な行動があることも多いのではないでしょうか)、つい、「なんでそんなことしたの!?」と聞いてしまいがちですが、その際に「それをすることで何をしようと思ったのかな?」と聞き方を変えてみると、わが子の答えに「そんな風に考えていたのか!」と、思わず目からうろこのような事実が見えてきます。そして、相手には相手の論理があることが分かり、行動の目的を知ることで、怒りや叱責ではなく、そういう考えでやったのかという相手への理解につながります。これは、相手がお子さんだけではなく、パパや周囲の大人であっても同じです。
「なぜ」(原因論)と「何のために」(目的論)の大きな違いは、相手にダメージを与えることになるのか、それとも相手を勇気づけることになるのか、ということです。例えば、「なぜ?」と問いただすことで相手は責められているような印象を受け勇気をくじかれますが、「何のために?」と投げかけられることで、自分自身も何のためにこういう言動をしたのかを振り返り、自分の言動を紐解き目的が分かることで次は建設的な行動をすることができるようになります。他方で相手の目的を知ることで、受け入れがたい言動に対して受け手も寛容になれ、相手を理解することもできます。したがって、自他の言動の目的に注目をすることは対人関係の向上に大きく役立ちます。「なぜ?」を「何のために?」へ変換し、パパやお子さんの言動の目的をぜひ聴いてみましょう。
今回は、「相手の行動の目的に注目すること」をテーマに、パパやお子さんとのコミュニケーション法についてご紹介しました。結婚生活を送る中で、時には離婚の文字が頭をよぎることもあるでしょう。そんな時、自分の負の感情は一度脇へ置き、家族との関わり方について少し立ち止まって考えてみませんか。全か無かではなく、複数の選択肢がきっとあるはずです。
《参考文献》勇気づけ勉強会ELM講座テキスト(有限会社ヒューマンギルド開発・非売品)/勇気づけリアル子育てコーチ養成講座テキスト(非売品)
いわもと くみこ 【離婚カウンセラー/勇気づけ子育てコーチ】
記事テーマ
3組に1組が離婚をしている現代。日々の暮らしの中で、「離婚」の二文字が頭によぎった時にママたちへ読んでいただきたいコラムです。親の離婚によって子どもを不幸せにしないことを最終着地点として、「離婚が及ぼす子どもへのダメージ」「離婚を決断する前に自分ができる夫婦再構築の対処法」「それでも離婚となった場合の心構え」についてお伝えしていきます。