夫婦の3組に1組が離婚という選択をする現代。結婚してからの夫婦生活、子どもの誕生、そして成長・・などと、ライフスタイルの変化が進むにつれて夫婦の関係性も多様化していく中、一度は「離婚」の二文字が頭をよぎった経験があるご夫婦もいらっしゃることと思います。そんな時こそ冷静な対処が大切です。子育て家庭の離婚における最大の課題は、「親の離婚によって子どもを傷つけない」ということではないでしょうか。本コラム連載では、“離婚が及ぼす子どもへの負担”、“離婚を決断する前に自分ができる夫婦(パートナーシップ)再構築の対処法”、“それでも離婚となった場合の心構え”を3本柱としていきます。まず今回は、考え方の前提となる、親子関係・夫婦関係のスタンスについてご紹介します。
親と子の関係について、親が上、子どもが下といった上下関係でみてはいませんか? 上下関係になってしまうと、自然と「自分は正しい、子どもは間違っている」という考え方になりやすいものです。親子の関係は上下のタテの関係ではなく対等なヨコの関係を心に留めましょう。考え方のポイントは、子どもに対する言動で迷った時や改めて振り返る時に、「友人へ同じような言動をするかな?」という基準で見てみることです。もしもタテの関係を使ってしまったときは、「ごめんね。ママのさっきの言い方はよくなかったと思う。」などと、自分を主語に置いた言い方(私メッセージ)で、なおかつヨコの関係でフォローを入れることが大切です。対等な人間同士として親子の関係性を築いていきましょう。
今回は「離婚で子どもを不幸せにしないためにママができること」について、親子関係・夫婦関係の考え方の前提をご紹介しました。わが子の成長と幸せを願う気持ちを念頭に、夫婦について、家族について、親子について、少し立ち止まって考えてみませんか。全か無かではなく、複数の選択肢がきっとあるはずです。
《参考文献》勇気づけ勉強会ELM講座テキスト(有限会社ヒューマンギルド開発・非売品)/野田俊作『アドラー心理学を語る1~4』創元社.
いわもと くみこ 【離婚カウンセラー/勇気づけ子育てコーチ】
記事テーマ
3組に1組が離婚をしている現代。日々の暮らしの中で、「離婚」の二文字が頭によぎった時にママたちへ読んでいただきたいコラムです。親の離婚によって子どもを不幸せにしないことを最終着地点として、「離婚が及ぼす子どもへのダメージ」「離婚を決断する前に自分ができる夫婦再構築の対処法」「それでも離婚となった場合の心構え」についてお伝えしていきます。