お料理の下準備のとき、野菜くずなど、何かしらゴミ箱へ行ってしまうことが多いような気がすることはありませんか。かつおぶしのおだしをとった後にでる「だしがら」も、どうしたらいいの?と、おそらく一度は迷われた方も多くいらっしゃるはず。そんな方はご安心を。かつおぶしは日本の食文化から生まれたものです。日本の食材らしく、無駄なくしっかり使い切ることができますよ。
まず、かつおだしは最初にとっただしを「一番だし」、さらに「一番だし」で使ったかつおぶしで取り切れなかった『うま味』をもう一度煮だしてとれただしを「二番だし」と言います。「一番だし」は香りが良く、芳醇な味で濁りがないのが特徴で、お吸い物、みそ汁、だし巻き卵、茶わん蒸し、そば・うどんつゆなどに向いています。一方、「二番だし」は「一番だし」をとった後の「だしがら」を活用してとります。香りは少し弱くなりますが、濃いうま味が特徴で、煮物、炊き込みご飯、鍋物などに向いていると言われています。
材料は、一番だしの「だしがら」30g相当(一番だしの取り方、参照)・水500ml・削り節5g程度(香りづけ用)。作り方は、まず、一番だしをとった「だしがら」の半量の水(500ml)と「だしがら」をお鍋に入れ、沸騰させます。次に沸騰後、弱火にし、3~5分煮だして火を止めます。その後、お鍋に削り節5g程度をパラパラと加え、1~2分触らずにそのまま置きます。最後に布やキッチンペーパーで濾したら二番だしの出来上がり! 一番だしは水1000mlから800mlのおだしが、二番だしは水500mlから440mlのおだしがとれます。
一番だしをとった後の「だしがら」はまだまだ栄養価もたくさん残っていて、捨ててしまうなんてもったいないですよ。アレンジ次第でふりかけ、食材のかさ増し、つくだ煮などに変身します。例えば、ふりかけなら、一番だしをとった後の「だしがら」80g程をフライパンに軽く水分を絞って入れ、からいりしながら水分を飛ばしましょう。そこへ砂糖、しょうゆ、みりんを各大さじ2ずつ加え、中火で炒め煮をし、汁気を飛ばして、いりごまを加えれば出来上がり! お好みで、じゃこや山椒などを加えるとバリエーションが広がります。最後まで余すことなく使い切れる「かつおぶし」。おだしをとった後は是非いろいろアレンジ料理で使い切ってみてくださいね。
鈴木 元美 【にんべんだしアンバサダー(講師部)】
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お子様が生まれ、離乳食が始まる時期になると食を気にされるご家庭が多いかと思います。お子様の食事を大切に考える、ということはご家族の食も見つめなおすチャンスです、効率よく簡単に、楽しく身体に良い「おだし」を取り入れるメリットをいろんなシーンや角度からご紹介させていただきます。