ハッピー・ノート.com

スマホできれいな料理写真を撮る3つのポイント/2018年4月

ママが一番知りたい写真の撮り方は、実は子どもの写真じゃない

mama_takahashiyukako64.jpg

フォトレッスンを始めてから7年。コンデジからスマホへと、子ども写真を撮る道具は変わってきましたが、ママさんから変わらずに出るのが、「料理はどうやったらきれいに撮れるの?」という質問。

毎日作る食事やお弁当は、たしかに子どもとの暮らしに欠かせない生活のワンシーン。

特にママとしての愛と努力が詰まっている(のにすぐ消える…or食べない…)だけに、きれいに残したい!という気持ちが痛いほど分かるジャンルでもあります。

というわけで、今回は子どもとの暮らしの記録には欠かせない、料理を魅力的に撮るコツを、プロのテクニックからアレンジ。スマホでもできる3つのポイントに分けてご紹介します。

ポイント1:料理の基本の光=「左奥」を覚えよう

ひとつめのポイント、それは料理の基本の光を覚えることです。

この連載の第一回でも書きましたが、写真の印象を決める一番大切なものは「光」。

特に、光の向きは大きなカギを握っています(第二回の記事参照)。そのため写すものによって、基本になる光の当て方があるのですが、料理の場合は柔らかい光が左奥から当たる、やや「逆光」気味の光。

mama_takahashiyukako64_2.jpg
 

上の写真のような感じですね。これは一眼レフで撮影したものですが、撮影場所は自宅のリビングです。

スマホであってもこの基本は同じ。明るい窓際で「窓が左奥になる位置」から撮ればOK。お皿を移動するだけ!の簡単シンプルなテクニックです。

ポイント2:料理写真の魅力のカギは「スタイリング」

mama_takahashiyukako64_3.jpg

ふたつめのポイントは、スタイリングです。

料理は人物のように動きがないので、工夫しないと変化を出しにくいジャンル。

フードスタイリストという料理やテーブルをセッティングする専門の職業もあるほど、カメラの扱いとは別のテクニックが必要です。

上の写真はわたしが自分でセッティングしたものですが、準備から撮影終了まで30分以上かかっています。もちろん背後には、ボツになったバリエーションが何種類も…。これ、ほんとの朝食だったらグラノーラ食べ損ねて完全に遅刻ですよね。

こうした細かい試行錯誤を家庭でマネするのは大変ですが、彩りを意識したり、器や小物を工夫することで、エッセンスを取り入れることはできます。

では、簡単な常備菜と普通の小道具で撮った写真の実例を見ながら、ポイントを確認してみましょう。

スタイリングのコツは関連小物で「世界観を広げる」こと

スタイリングのポイントは、料理の背景となる世界観をそろえること。和風ならテーブルも和、洋風ならハシよりフォークを添えるなど、統一感を道しるべにイメージを広げていきます。

1)その料理が何かがわかりやすい器を選んで、彩りを足してセッティング、
mama_takahashiyukako65.jpg


2)テーブルの色が合わなければクロスなどで合わせ…
mama_takahashiyukako66.jpg


3)関連小物をプラス(この作例ではノビル=雑草つながりで、雑草を小道具として置きました)。
mama_takahashiyukako67.jpg

 

構図に合わせ、小道具でバランスを整えましょう。

mama_takahashiyukako67_2.jpg


小道具についてですが、もしインスタグラム用など、ちょっとよそ行きの演出をしたい場合、背景となる布を用意しておくとと便利です。

下の写真は一眼レフカメラで撮ったものですが、上の作例と同じ柔らかめのキッチンクロスを使っています。
柔らかいキッチンクロスは、保管時の折ジワが目立ちにくく、敷き方次第でいろんな表情を出すことができるのでオススメです。
mama_takahashiyukako70.jpg
ちなみに、この一枚は朝っぽさを出すために、直射日光を当てて撮っています。光で布の表情も変わりますね。

ポイント3:「料理とカメラとの距離」を表現によって使い分ける

3つ目のポイントは、「料理とカメラとの距離」を、目指す表現によって使い分けることです。

これはちょっと応用的なテクニックになるのですが、単調になりがちな料理写真のバリエーションを増やしてくれます。

大半のスマホカメラのレンズは、一般的に見た目より広い範囲が写ります。このようなレンズを「広角レンズ」と呼ぶのですが、広角レンズは、近くのものをより大きく写すので、近づいて撮ると迫力や臨場感を感じさせる絵を作ることができます。

mama_takahashiyukako68_3.jpg

 

一方、素材そのままの形を正確に写し取り、場の空気感を表現するには、もっと見た目に近いタイプのレンズが効果的。このようなレンズは、「標準レンズ」と呼ばれ、落ち着きのあるカフェ風の写真や、かわいらしさを表現するのに向いています。

スマホはレンズを変えられませんが、料理に近づかずに小さめに撮り、あとから写真を「トリミング」することで、同じような絵作りをすることが可能です。トリミングとは、画像のいらない部分を取り除くこと。

あらかじめカットすることを前提に撮影し…、

mama_takahashiyukako68_2.jpg

画像処理アプリで「トリミング」します。

mama_takahashiyukako68.jpg
 

初めからアップで撮った画像と比べてみるとご覧の通り。
mama_takahashiyukako69.jpg

左が料理に寄って撮り、左右のみ切り落としたもの。右が真ん中に小さめに写してトリミングしたもの(上の写真)です。

同じものを撮っているのに、肉のボリューム感がだいぶ違いますね。左の方はより大きく、右は実物に忠実な雰囲気です。

今回は料理が主役なので、どちらもありな感じですが、これがカフェ系のように、「器」や「空間」が主役になるシーンの場合、形が歪みが気になったり、「なんか違う感」が漂うことも。イメージにあった距離感を選びましょう。

トリミングすると、画像サイズが小さくなりすぎるのでは?と心配されるかもしれませんが、iPhoneの現行機種並みの1200万画素ほどあれば、トリミングならA4サイズまでプリントができます。一部を切り取ってもL版やインスタグラムに載せるのには充分な画質を保てるはずです。

ナチュラルに撮るなら、トリミングでややアップに。ライブ感を出すなら、料理に寄る。

この二つを使い分けられると、単調になりがちな料理の写真に変化がつき、ちょっと上級者な絵作りができますよ。

こだわりすぎず、力を抜いて楽しもう

料理写真はシンプルに見えますが、もともとフォトジェニックな環境で暮らしていない限り、想像以上に手間とコストがかかります。キレイに撮らなきゃ…とがんばりすぎると、ただでさえ忙しい食事の支度が苦しくなってしまうことも。

わが家もごく普通の食卓なので、家族しか見ない記録であれば、光も見た目は気にせず撮っています。

この写真も、撮影用に緑と赤をあしらいましたが、「のせないでー!」と子どもに払い落されてしまいました。

mama_takahashiyukako71.jpg


子どもにとっては、「写真映えする=おいしそう」でもないんですよね。

そんな子どもの気持ちも大切に、こだわりすぎず、リラックスして子供とのフードフォト、楽しんでくださいね。
 

Information/お知らせ

☆イベント情報☆

・11/14(水)初心者のためのスマホ・デジカメ写真教室をくらすクラスで開催します!  

・11/24-25(土-日)ぶんぶんウォークにて、「こもれび写真館」@武蔵国分寺公園を開催します!

Instagram @neotenylab (ゆっか)では、スマホで撮ったこども写真を随時更新しています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ゆっかのスマホ写真日記さん(@neotenylab)がシェアした投稿 -

 

最新情報はミンカのWEBサイトまたはfacebookページをご覧ください♪
出張での写真教室については上記ウェブサイトよりお問い合わせください。

☆写真撮影またはフォトレッスンをお返しに、イベントでお手伝いまたは子供の面倒を見ていただける方を探しています。そちらもウェブサイトよりエントリーください。具体的な内容は応相談です。


☆ミンカのInstagram @mincaphrase では、イベント情報や、ママを勇気付けるメッセージを投稿しています。

記事がお役に立ちましたら、ぜひ「役に立った」「共感した」ボタンでの応援もよろしくお願いします☆

Mama's profile/プロフィール

高橋 ユカコ

高橋 ユカコ 【フォトグラファー】

記事テーマ

プロ直伝!ベビー&子どもの未来が輝く☆魔法のフォトレッスン

写真は記憶を彩る魔法のツール。どんなに大変な子育て時代もかわいい写真にすれば、眩しい思い出に変わります。一見難しそうなカメラの使い方ですが、写真の法則はとってもシンプル!スマホでも一眼でも変わりません。プロの現場や子育ての実体験に基づく、シンプルなセオリーから月齢に合わせた簡単なコツまで、とっておきの写真の撮り方をお届けします。

Vote/この記事に投票しよう

Evaluation/この記事のみんなの評価

lightbulb_outline

なるほどそうか!役に立った

0

favorite_border

わかる!わかる!共感した

0

feedback

この記事へのコメント

0

Comment/この記事にコメントしよう

Archives/高橋 ユカコさんの記事一覧

最新記事

記事一覧を見る

注目トピックス

トピックス一覧を見る

Weeklyゴーゴーリサーチ