新しい年の干支は「イノシシ」。前の年の「犬」は赤ちゃんにもわかりやすくて、普段からよく目にするものなので、ベビーサインを交えながらたくさん楽しめる絵本があるのですが、「イノシシ」ってなかなか難しいですよね。
そもそも、覚えても使うところあるのかな?と思われる方もいるかもしれないんですが、年があけた1月以降、あちこちであの強面の「イノシシ」を目にする赤ちゃんたちも多いはず。大人が思うよりもずっと赤ちゃんたちは観察力があるので、言葉にはできないけど「あの厳つい顔の奴、誰だ???」って思いながら見ている子もきっといるはずですよね。
ちなみに【イノシシ】は日本手話で両手の人差し指をかぎ状にまげて、牙のように口の両横から上に突き上げるです。
今回は、イノシシだけに限らず、年明けに赤ちゃんたちがよく目にするだろうモノが出てくる絵本を紹介してみたいと思います。ポイントは赤ちゃんたちにもわかりやすい対象物であること!です。だからおせち料理とかお正月とか赤ちゃんがパッと見てよく理解できない対象物をベビーサインで教えようって思わない方がいいですよ。
しっかりはしれば
作者:五味太郎
クレヨンハウス
五味太郎さんの干支セトラ絵本として、12支の動物が主人公になって描かれた絵本。このお話は猪突猛進という言われからか、まっすぐに突っ走るイノシシ君が登場します。ただわき目もふらずに走っているのかと思いきや、最後のページでびっくり! 絵本の絵を見ずにただ読み進めてしまう大人は全く気が使ったことがたっくさんリストされています。きっと、子どもたちはこういった細かいページごとの描写をしっかりとらえながら絵本を見ているんだろうな~と改めて大人は感心できる絵本です。
12支全部にちなんで絵本が発行されているので、家族の干支に合わせてすべてそろえてみるのも楽しいかもしれないですね。
表紙のインパクトで、【イノシシ】をしっかり理解できそうなのは
ウリオ
著:室井 滋
絵:長谷川義史
世界文化社
お話しの内容はちょっとお兄ちゃん、お姉ちゃん向けですが、
このインパクト大な表紙を是非是非赤ちゃんに見せてみてくださいね!
おもちのきもち
作者:かがくいひろし
講談社
大好きなかがくいひろしさんの作品。どこのお宅も鏡餅って多分飾りますよね?! その鏡餅がある日逃げ出して、おなかが空いて自分を食べちゃうお話(驚) 赤ちゃんたちはまだまだお餅は食べられないかもしれないけれど、お家に飾ってある鏡餅を見ながら、【お餅】(両手でお餅を丸めている動作)の日本手話を見せたり、こんな絵本を読んであげるときっと身近に感じてくれるのではないでしょうか?
年明けおめでたい時期に是非合わせて読んでほしいのが、同じくかがくいひろしさんの
だるまさんが、の、との3冊。
これは、顔真似や動作を入れて読むと小さな赤ちゃんたちもたっぷり楽しめる要素いっぱいのお勧め絵本です。
ひともじえほん
作:こんどうりょうへい
構成:かきのはらまさひろ
写真:やまもとなおあき
福音館書店
冬休み家族でゆっくりしている時にこの絵本を読みながら体を動かしてみるってはいかがでしょうか? 絵本のタイトル通り、人文字をつくる絵本です。えほんのタイトルの「と」の文字もよ~くみると人文字になってますよ! 粋な着物姿で真面目に人文字をつくる人たちをお手本に、是非、家族や親せきで汗をかきながら(苦笑)人文字作り楽しんでみてくださいね。お正月の食べ過ぎ解消になりますし、きれいに人文字が作れたら、写真に撮ってSNSにアップしたらみんなの「いいね!」がたくさんもらえるかもしれないです。赤ちゃんたちも人文字のどこかに参加できたりすると楽しいですね。はい、まったくベビーサインとは関係ないですが、家族で笑顔になること間違いなしの絵本です。
年末年始、赤ちゃんたちは普段会わない人たちに会ったり、お出かけしたりしてたっくさん刺激をもらいます。
今、どんなもの見ているのかな? あっ、これだったらベビーサインで教えてあげると分かるかも? 使えると楽しいかも?と赤ちゃん目線になって、新しいベビーサインたくさん取り入れてみてくださいね。
吉中 みちる 【一般社団法人日本ベビーサイン協会代表理事】
記事テーマ
まだおしゃべりができない時期にベビーサインでコミュニケーションをして育った赤ちゃんたちは、絵本が大好きに育ちます。どうしてなの?絵本とベビーサインはどんな関係があるの?普通の絵本の読み聞かせとどう違うの?など等皆さんの疑問にお答えしながら、ベビーサインと絵本をお子さんのコミュニケーション力アップにつなげる方法をお伝えしていきます。