こちらのコラムを書き始めたころは、まだ同時進行で本格的な絵本の勉強をしていたころでした。これまでずっと、
・ベビーサインと絵本はとっても相性がいい!
・ベビーサインを教えるツールとして絵本は最適!
なんて思っていたんですが、それはある意味大きな間違いだったと気づいた絵本の勉強でもありました。今はお恥ずかしながら反省点がいっぱいです。
絵本というのは、絵がある本です。つまり、絵の中に作者の方たちの大切な思いがいっぱい詰まっているんですね。そしてその絵を、大人たちが忘れてしまった視点でじっくり見ながら、楽しむことができるのが赤ちゃんや子どもたち。そんな風に絵本作家と子どもたちをつなげる「絵」という存在とそれに添えられた言葉の融合を「ベビーサインを添えて絵本を読む事」で邪魔していたんだじゃないだろうか???というのが、今私の感じる一番の反省点です。
絵本を使ってベビーサインを教えよう!と大人側が必死になればなるほど、赤ちゃんたちは絵を見ることに集中できずに、大人の手を見ようとします。これではじっくり絵本の世界を楽しむことができませんね。ベビーサインを教えたいな~というときに絵本を使う場合は、1ページ1アイテムというシンプルなページの作りの、ものの名前絵本などを使うと良いですね。
絵本の勉強をした後で私が思う事は、赤ちゃんと絵本を読みながら、赤ちゃん自らが絵本の中のものやお話を表現したいと自発的に思った時に、ベビーサインを使って表現するのが本来の自然な姿で、それはまさに話し言葉といっしょ。絵本を読んでもらいながら、気づいたこと、感じたことが思わず言葉で出るのと同じように、ベビーサインができる赤ちゃんたちは、絵本の中の世界についてお手てで自然とおしゃべりがしたくなるものです。これからは絵本とベビーサインのそんな関係を応援できるような絵本の時間をお勧めしていきたいな~と思っています。
夏の間にトイレトレーニング!なんて思っていらっしゃるご家庭もありますよね? 今回は、トイレトレーニングにつなげて、【おしっこ】【うんち】などに関するお話の絵本をご紹介しますね。
【おしっこ】片手の人さし指をおしっこが出るように前に出します。
【うんち】親指を立てて握った両手を上下に重ねて下の手を下げます。
お勧め絵本 その1
しっこっこ
さく・西内ミナミ え・和歌山静子
偕成社
男の子がたっちして、おしっこをしている表紙が印象的な絵本です。自分のおしっこが出てくるのを初めてみた赤ちゃんたちはいったいどんな風に思うのかしら? ぞうも、犬も、セミもみんなおしっこするんだね。わ~出たね!っていう嬉しさを共有しながらトイレトレーニングも進められると良いですね。たっちしておしっこをしている絵を見ると、その昔、お兄ちゃんを見て「私だってたってできるもん!」とおしっこを立ってしちゃった娘を思い出します(笑)え~そんなの出来ないよ!と言わないで、なんでもやらせてみないとわからないんだな~を学んだ瞬間でもありました。
トイレトレーニング、きっと山あり谷あり。パッと覚えてすっとできる事なんてないと思うので、ゆったり大人側が気持ちに余裕のある時に、ゆっくりゆっくりチャレンジしてみてくださいね。どんなに小さな赤ちゃんでも、粗相をしてしまった時にはそれなりに恥ずかしいって思っているし、しょんぼりしているものです。心が傷ついてしまうと時間がかかってしまうのがトイレトレーニング。ここだけは絶対に絶対に怒っちゃダメって自分に言い聞かせて、二人の子どもたちとトイレトレーニングをやったことを思い出します。うまくいかない時には、どうしたら楽しく笑顔でできるかな?ってまず考えてみてくださいね。早かれ遅かれみんないつか卒業できるから。焦らず笑顔!でね。
吉中 みちる 【一般社団法人日本ベビーサイン協会代表理事】
記事テーマ
まだおしゃべりができない時期にベビーサインでコミュニケーションをして育った赤ちゃんたちは、絵本が大好きに育ちます。どうしてなの?絵本とベビーサインはどんな関係があるの?普通の絵本の読み聞かせとどう違うの?など等皆さんの疑問にお答えしながら、ベビーサインと絵本をお子さんのコミュニケーション力アップにつなげる方法をお伝えしていきます。