みなさま、こんにちは。
夏休みはいかがお過ごしでしたか?
私は家族でいろいろなところにお出かけして、たくさんの思い出を作ることができました。
ただ、夏休み中、私の体調が思わしくなくスッキリしませんでした。
風邪を引いたり病気をしたりすることはなかったのですが、慢性的に疲れていて、だるい・・・。
毎日、昼食後にものすごい眠気がやってきて、いったん眠るとなかなか起きられないという日が続きました。
私は普段、睡眠に関わるお仕事をしています。ですから、昼過ぎにくる眠気は、夜充分な睡眠をとっていたらくるものということはわかっていました。
そして、昼寝の大切さについてもお伝えしてきました。
年齢によって変わりますが、15時前の短い昼寝は午後の元気を復活させるのにおすすめしています。
55歳以下は15~20分、55歳以上は30分ぐらいがいいとされています。
なぜ短めがいいかというと、1時間ほど眠ってから起きると深い睡眠の途中で目覚めます。そうすると、頭がボーっとしたり、かえってだるくなったりします。
ポイントは浅い睡眠のうちに目覚めること。
ただ、本当に体が疲れていたりする場合は、1周期の90分を昼寝する方がすっきりすると言われています。
私の場合、夜の睡眠は十分とれているのに、毎日疲れがとれなくて、長い昼寝が必要になってしまいました。
これはどういうことなんだろう?
本当に自然な眠気からくるものなのか?という思いにとらわれました。
そこで、頭にふと浮かんだのが「血糖値」です。
私自身、最近聞いたことはあるけれど、実はよく知らなかった「ロカボ」について、本で読んで実践したことを書いてみたいと思います。
ご紹介するキラリ本は、山田悟著『緩やかな糖質制限 ロカボで食べるとやせていく』(幻冬舎)です。
ダイエットという目的ではなく、私の場合は慢性的なだるさ、眠気についてヒントを得たいと思い手に取った1冊です。
それではご紹介します。
まず、「ロカボ」という名前ですが、“低糖質を英訳した「ローカーボハイトレード」、またはそれを略した「ローカーボ」”(本文引用)から新しく言葉をつくり、「ロカボ」としたそうです。
“「ロカボ」には、普通の「糖質制限」や「ローカーボ」には含まれない意味もあります。それは”緩やかな“糖質制限であるということです。一食あたりの糖質量を20~40グラムに抑え、それとは別に間食として一日10グラムまでのスイーツも食べて、一日の糖質摂取量を、トータルで70~130グラムにしましょう、という考え方です。”(本文引用)
また、本にもありますが、「糖質制限」と「炭水化物抜き」を混同してしまうのですが、「ロカボ」はそうではありません。
“糖質というのは、お米やパン、それに麺類などのいわゆる主食系の食べ物にたくさん含まれています。(中略)ロカボの定義を簡単に言うと、一食の糖質量を20~40グラムに抑えて食べるということになります。ざっくり言うと、ごはんを通常の盛り方の半分、あるいは3分の1ぐらいにした上で、おかずをおなかいっぱい食べれば、それだけでロカボの基準値内の食事になります。”(本文引用)
私はごはんやパンも基本的に好きなので、全部抜くのはストレスです。でもロカボなら、手軽にできそうと思ったんですね。
私の朝ごはんは和食です。
まずは、ごはんの量をお茶碗の3分の2ぐらいの量にしました。あとは、お味噌汁や生卵、納豆など簡単なおかずは変わりません。
大きく変えたのはお昼です。
以前の記事でもご紹介したように、私はしばらくの間サンドイッチ生活をしていたのですが、夏休みの間はバタバタと忙しくなり、夏の間はやめていました。
息子にはお昼ごはんや、お弁当を作ったりしていたのですが、自分のぶんは手早くパンにジャムを塗って食べていました。あとは、バナナとヨーグルトというような感じです。
ジャムパン生活の昼食は、糖質量が高く、たんぱく質や脂質がとれなくなりました。糖質が高めで、栄養不足にもなっていたのです。
そして、本には衝撃的な文言が。
“ロカボの食事法だったら、カロリーのことは気にせず、お肉やお魚などのおいしいおかずを、おなかいっぱいになるまで食べても大丈夫。単純に言えば、糖質が多い主食を減らした分は、おかずを充分食べることで補えばいいのです。”(本文引用)
びっくりしました!
今まで、私は太りやすい体質で常にカロリーが念頭にありました。そして、お肉などのたんぱく質や油などの脂質は、太るので適量におさえ、野菜を豊富に食べていました。お米は体に良いと言われている玄米や雑穀米を中心に。
決して体に悪そうな食事をとっている訳ではないのに、体はいつもだるい。
夜にきちんと睡眠をとっても眠い。不思議でした。
そこで、今度はたんぱく質や脂質を心がけた昼食に改善してみました。
写真はある日のロカボランチ。
イングリッシュマフィン1個を半分に切ったものに、片方はハムとチーズをのせて、もう1つはチキンをのせてトースターで焼きます。
焼きあがったら、チキンの方にはポーチドエッグをのせます。味が淡泊なのでマヨネーズを少しかけています。
サラダは、糖質の高めのトマトはやめ、レタス、きゅうり、かいわれ大根、しらす、くるみをトッピング。
盛り盛りで見えないと思うのですが・・・。
ドレッシングは、今までならノンオイルドレッシングをかけていましたが、手作りしています。
醤油と、ワインビネガーと、オリーブオイルを、1:1:1で混ぜ、塩しょうとタイムを軽く振ります。
カロリーは気にしません。
しっかり食べるため、以前よりも満腹感を感じ、腹もちも良いです。
糖質は控えめなので血糖値の上昇が緩やかになり、午後の眠気がなくなりました。これは、スタート初日に実感できました。だるさや眠気がないのは本当に驚きました。
間食は、個包装のチーズやくるみやアーモンドのナッツ類を合計で10粒ぐらい食べています。
ロカボでは、間食も糖質は10g以内なら大丈夫なのでお腹が空いたらむしろ食べておいた方がいいのです。
空腹を作ってしまうと、次の食事の時に血糖値が上がりやすくなってしまうので、つねに血糖値の状態を緩やかにしておくためです。
スーパーで探すと、世間でロカボや糖質制限が見直されているのを感じます。
さまざまな食品で糖質カットの食品を見かけることが多くなりました。スイーツなども意外と見つけられます。
私は糖質10g以内のプリンやアイスなどを買っておいて食べたりもします。
糖質が多いと言われる果物類なども私はおやつ代わりに食べたりします。糖質も摂り方次第で、量を守ればいいので無理なく組み合わせています。
もっとロカボや糖質制限について正しい知識を得たい人は、どんな食品に糖質がどれぐらい含まれているか書かれている本もありますので、ガイドブックがわりに持っておいてもいいと思います。
炭水化物はごはん(白米・玄米など)、パン、野菜だと、にんじん、れんこん、ごぼう、かぼちゃ、トマトなどが糖質高め。
砂糖の入ったお菓子はもちろん、和菓子など。
これらも1食や1日あたりの糖質摂取量を考えてとればいいので、食べてはだめ、ということでもありません。
一方で、お肉やお魚、油は糖質がほとんどないので血糖値を上げません。
これまでのように、カロリーを気にせずに食べてもいいのです。
食品や料理のカロリー計算はとても面倒で、「果たして合っているのか?」と疑問に思うことが多かったのですが、カロリー計算よりも糖質計算は簡単です。
食品表示の炭水化物の欄のところを確認すると100グラムあたりどれぐらいあるのか書いてありますので、参考にしてみてください。
「糖質制限やロカボってやってみてどうなの?」という疑問ですが。
むしろ、肉や魚など以前よりも心がけてしっかり食べているので満足感は以前よりあるぐらいです。
ごはんも好きなので、私の場合は朝と夜食べますが、量が以前と変わりました。
お茶碗1杯食べていたのが、子ども用茶碗に半分ぐらいです。3~4口ほどで食べ終わる量でしょうか。そのぶん、サラダやおかずを1品足すなどしているので、カロリー制限のようなストイックさはありません。
あと、やはり人と集まるときに、糖質の高めの食事をすることもありますよね。そういうときに「私はいりません!」というと場の雰囲気を壊したり、水を差すことにもなりますし、楽しくありませんよね。
私も先日、ある勉強会の打ち上げでピザがでました。夕方に出ることになっていたので、昼食でこの日は炭水化物抜きにしました。そのかわり、ゆでたまご、チキン、わかめや海藻、レタスなどのサラダにオイル入りのドレッシングをかけていただきました。たんぱく質と脂質を意識して、お腹いっぱい食べました。
午後の勉強会も眠気は全くなかったです。
「糖質をとっていないから、血糖値が上がらないんだな。」と実感できました。
夕方、ピザは普通に5切れほど頂きました。和気藹々と楽しくみなさんで頂きました。
このように1日のトータルで糖質の計算をしてみてもいいと思うのですが、時にはオーバーしてしまってもそこは、次の日にまた糖質制限してゆるくやっていけばいいわけです。
ロカボは、頑張らなくても、今までの食べ方を微調整するだけでいいので、ハードルが低くてやりやすいなというのが率直な感想です。
満足感が得られる食事と、無理のない週2ぐらいの運動習慣で、普段通りに生活しています。
結果的に体重は2週間で3キログラム減り、骨格筋率は2%ほどアップして、体脂肪が2%ぐらい減りました。
低血糖からくる慢性的な疲れがなくなったので午後ずっと起きていられる分、日中の活動量が上がり、夜は疲れて自然に眠くなります。
睡眠の質もずいぶん良くなりました。
秋からは子どもの行事や個人的な睡眠などの活動も増えていくので、その前に自分の体と向き合えたことは良かったと思います。
今回ご紹介する本は、本格的な糖質制限よりも、ゆるさが個人的に気に入りました。
「ロカボ」入門書として誰にもわかりやすく書かれていますので、ご興味のある方は読んでみてくださいね。
【今回のキラリ本】
山田悟著
『ロカボで食べるとやせていく』(幻冬舎)
●「+Sleep(プラススリープ)」
「ママのための睡眠講座」「女性のための睡眠講座」「中学生のための睡眠講座」「シニアのための睡眠講座」、その他一般向けに、幅広い世代へ向けた睡眠講座や講演、研修を育児サークル、教育機関、行政機関等で開催しています。
☆活動予定表☆
http://ameblo.jp/foryoursleep/entry-12277620603.html
☆企業研修や、産院や産婦人科での妊婦さんやママの睡眠生活指導、育児や介護支援者様向けにも、睡眠についてご指導いたします! お気軽にご相談ください。☆
・Blog
「+Sleep(プラススリープ)~ねむりをプラス、輝くあした~」
http://ameblo.jp/foryoursleep/
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鶴田 名緒子 【+Sleep(プラススリープ)代表 睡眠健康指導士・睡眠改善シニアインストラクター】
記事テーマ
読書の楽しみはページを開いていくだけでワクワクするような世界に飛び込めるところにあります。育児の合間に手に取りたくなる、読書が苦手な人にも興味を持ってもらえるような本の読み方や、いつどこで読書をするのかというシチュエーション、おすすめの本の感想など、様々な視点から読書体験をご紹介します。1冊の本から人生を味わい深く輝かせていきましょう。