みなさま、ご訪問ありがとうございます。
今回も楽しく本のお話をしていきたいと思います。
私は普段、講師として仕事をしているのですが、登壇のスケジュールがぎっしり詰まっていた去年から今まで、体調管理はものすごくストイックにしていました。
思い返すと去年の春は仕事と家庭の両立で手帳が真っ黒になるほど予定をぎゅうぎゅうにしていました。
心より先に体が悲鳴を上げて、出産以外で人生初となる入院を経験したりもしました。
この1年間は、
「自分らしく生きるということは何だろう?」
ということを考えながら過ごしてきたように思います。
そして、忙しくても心と体の声を聞くことを心がけてきました。
講師の仕事というのは1人で受講生と対峙することになります。
10名から100名ぐらいと、人数はそのときどきによっても違うのですが、それだけの人と向き合うとかなりのエネルギーを使います。
先日の講演会を終えると、緊張の糸がぷつんと途切れたかのように体調を崩したのでした。
ずっと走り続けたので、そういうタイミングだったのかもしれません。
心の充電とばかりに、積ん読(読もうと思って買ったけれど、読んでいない本のストック)のうちの1冊を手にとってみました。
それが今回ご紹介する、ジェニファー・L・スコット著、神崎朗子訳『フランス人は10着しか服を持たない』(2014)です。
何か新しいことをしたい!と胸ふくらませる春にぴったりな1冊です。
今回は夜寝る前や、ソファなど、家でくつろいでいるときに読みました。
みなさんも、ぜひリラックスできる空間で本を読んでみてくださいね。
『フランス人は10着しか服を持たない』の著者、ジェニファー・L・スコットさんは、カリフォルニア在住のアメリカ人。
このエッセーは大学時代に交換留学生として訪れたパリでの経験をもとにつづられています。
現在は2人の子育て中の母親でもあります。
タイトルを読むだけだと、「おしゃれ読本」のようですが、パリの生き方の美学が詰まっていて、学ぶところがたくさん!
ジェニファーさんはアメリカ人という外側からの目線で、ホームステイ先のマダム・シック一家での質素だけれど満ち足りたライフスタイルをヒントに自分のこれまでの生き方を見つめ直していきます。
思わずクスッと笑ってしまうような失敗談や、女性なら誰しも思い当たるような「そうそう!あるある!」とうなずいてしまう場面もたっぷり!
ジェニファーさんの留学時代に自分を重ねるようにして、青春を思い出して読むのも楽しいです。
現在はママとして、パリ時代とはまた違った人生経験を重ねています。
そんなところからも、ママのみなさんに共感できるところが見つかると思います。
訳者の神崎朗子さんがあとがきでも書いていますが、この本の魅力は次のとおりに集約されています。
“マダム・シックをはじめ、パリのシックな女性たちは自分をよく知っていて、装いにも食事にもインテリアにもこだわりを持っている。
大事なことにはお金をかけるが、ムダを嫌い、見栄を張らない。
本当に気に入ったものだけを長く使う、シンプルな暮らし。
それは次々と新しい物を求めて大量に消費する、アメリカのライフスタイルとは正反対だった。
ジェニファーはみずみずしい感性と優れた知性で新しい価値観を吸収し、殻を破って、女性として花開いていく。”
私はどんな本も目次からチェックするのが好きです。
それだけで本の旅がわくわくするものになると思うから。
Part1は食事とエクササイズ。
「間食はシックじゃない」、「食べる喜びを我慢しない」、「面倒がらずに体を動かす」。
Part2はワードローブと身だしなみ。
ここでタイトルにもなっている、自分らしい10着について書かれています。
自分のスタイルの見つけ方や、メイク、装い、パリジェンヌ風の女らしさの魅力について。
Part3はシックに暮らす。
「いちばん良い持ち物をふだん使いにする」とか、「ミステリアスな雰囲気を漂わせる」、「教養を身につける」、「ささやかな喜びを見つける」など、胸がキュンとくるようなチャプターの連続です。
本を読むことが苦手な方は自分が気になるテーマのところだけでも、美味しいチョコレートをつまむように読んでみてはいかがでしょうか。
私が今回学んだことを自分の言葉で書き留めてみます。
・吟味して選んだお気に入りのものを持つ、それも少ない数で。
それは、知性や心の余裕となって現れる。
・特別な瞬間だけではなく毎日の何でもないことであっても、ときには家事のように面倒なルーティンも、自分らしく楽しみを見出せば豊かな時間になる。
・クローゼットいっぱいの洋服を季節の10着に厳選して持つ。
上質で高価であっても、安いセール品のものをいらないのに考えないで買うことはしない。
(写真の補足:
本文の文章だけでイメージしづらい部分は、イラストに描き起こすと楽しいです。
ちなみに、こちらはp68から。
自分だけにわかる感じなので、適当にざっと。
「シーグリーン」「シーフォームグリーン」「カーキ」などの色はネットで調べてイメージできますが、手持ちの色鉛筆では表せませんでした。
また、洋服の形も適当ですみません・・・。
10着をイメージできればOK!自分の手持ちの服チェックにもおすすめです。)
・一番良い持ち物を普段使いにする。
・運動だって、考え方次第。
階段の昇り降りであったり、お掃除であったり、美術館めぐりだったり、趣味や生きがいを通じてアクティブに過ごすことで、自然と日々の暮らしがエクササイズになります。
スポーツジム通いだけが運動ではない。
(写真の補足:
近距離の移動も車に頼りがちになっていたので、本からインスパイアされ、自転車や徒歩の移動にしてみました。
いつもだったら素通りしてしまうような街にも、面白い発見がありました。
懐かしい人に道端で再会してびっくりしたりというサプライズも!
車移動は便利な一方で、大切なことを見落としているかもしれません。)
さて、今回のアクティブ読書術はいかがでしたか?
読書は現在の自分の心理状態を映す鏡だと思うので、そのときどきで読んで刺さるフレーズや心に思い浮かぶイメージは違ってくるものです。
それをゆっくり味わってみてください。
本を手にしたとき自分の心の中の疑問を投げかけてみましょう。
「・・・について知りたい。教えて!」というスタンスで読むと、読書はおしゃべりのように楽しいひとときとなるはずです。
心の扉をひとつずつ開いて、新しい自分に出会ってみてはいかがでしょうか。
【今回のキラリ本】
ジェニファー・L・スコット著
神崎朗子訳
『フランス人は10着しか服を持たない』(2014)
●「+Sleep(プラススリープ)」
「ママのための睡眠講座」「女性のための睡眠講座」「中学生のための睡眠講座」「シニアのための睡眠講座」、その他一般向けに、幅広い世代へ向けた睡眠講座や講演、研修を育児サークル、教育機関、行政機関等で開催しています。
睡眠記事の執筆や監修なども行っていますのでご相談ください。
☆活動予定表☆
http://ameblo.jp/foryoursleep/entry-12177926726.html
☆企業研修や、産院や産婦人科での妊婦さんやママの睡眠生活指導、育児や介護支援者様向けにも、睡眠についてご指導いたします! お気軽にご相談ください。☆
・ホームページ
http://www.plussleep.com/
・ブログ
「+Sleep(プラススリープ)~ねむりをプラス、輝くあした~」
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・講座や講演依頼等のお問い合わせ
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鶴田 名緒子 【+Sleep(プラススリープ)代表 睡眠健康指導士・睡眠改善シニアインストラクター】
記事テーマ
読書の楽しみはページを開いていくだけでワクワクするような世界に飛び込めるところにあります。育児の合間に手に取りたくなる、読書が苦手な人にも興味を持ってもらえるような本の読み方や、いつどこで読書をするのかというシチュエーション、おすすめの本の感想など、様々な視点から読書体験をご紹介します。1冊の本から人生を味わい深く輝かせていきましょう。