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【ママのための自分育てコミュニケーション講座11回目】「胎児は知っている」/2017年6月

胎児期はお母さんと同調して記憶する
私たちの記憶は誕生からだけではなく、生まれる前のお母さんの子宮の中、胎児期からあることが最新の脳科学でも明らかになってきました。
 
その記憶は大きくなるにつれて記憶の奥深くに入り、思い出せなくなりますが、2~5歳位までのお子さんに聞くと、話してくれるお子さんも最近では珍しくなくなりました。

 

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大人になってから普段の意識状態では胎児期の記憶を思い出すことはありませんが、催眠療法を行っているときに「なんだかお母さんのおなかの中にいるような気がします」「なんとなくそう感じます」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
そういう場合は、今、感じている問題の原因が胎児のときにあったり、その時の家族の状況が関連しているようです。
 
胎児は子宮の中で、目覚めているときも眠っているときも母親が行うこと、考えること、感じることのすべてと神経やホルモン、直感などで同調し続け、受精の瞬間から子宮の中での体験は脳をかたちづくり、人格や情緒の傾向や思考力の下地を作っているといわれています。
それは遺伝子によるものか胎児期の記憶によるものかはっきりしませんが、クライアントの話をお聞きすると、胎児期の母親の気持ちと同調して記憶しているといわれています。
胎児期の記憶、娘の気持ちを知った時、母と娘の見えない壁が消えた
『胎児は知っている母親のこころ』という本の中に書かれている事例をご紹介します。
 
そのお母さんは娘さんが生まれた時、自分に対して怒っているように見えたそうです。
看護師さんも医師も「赤ちゃんには感情なんかありません」と笑うだけでしたが、娘さんが12歳になった時

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「生まれた時、怒ってなかった?」
 
と聞くと、娘さん「怒ってたわよ。」といい、
 
「どうして?」と聞くと
 
「だってママは男の子を欲しがってたんだもの。」
 
と言ったそうです。お母さんは確かに妊娠中に男の子がほしかったのに、医師から女の子だと聞いた時、がっかりしたそうです。
でもそれはその時だけで、数時間のうちにおなかの娘さんを愛するようになっていたので、娘さんが生まれた後には知るはずはなかったそうです。
 
娘さんの話を聞いて、お母さんが自分の過ちを認めた時、予期しない変化が起こりました。
 
娘さんは手のかからない子でしたが、どう頑張っても娘さんの心に入っていけない感覚で、娘さんとの間に小さい頃からずっと見えない壁があるのを感じていたそうです。
それがお互いの心の内を包み隠さず話し合ったとたんに壁が消えてしまい、お母さんはやっと娘さんとの絆を感じられるようになったそうです。
自己肯定感、人間関係に影響を与える胎児期
同じようなケースはインナーチャイルドセラピーでもあります。
 
・「自分に自信がない」という原因のところに戻ったら、その記憶は胎児期にあり、姑が厳しくてとても辛い気持ちの母の気持ちと胎児の自分が同調して、祖母が自分を責めていると感じてしまい「自分はだめなんだ」と思い込んだ。(育つ環境の可能性も考えられますが)
このようなケースは他にもあり、別のクライアントの場合は、「女性の上司や年上の女性がとても苦手」という方もいた。
 
 
・お母さんはとても優しい人で自分を大切にしてくれているのに、なぜか母が自分を嫌っていると感じていた。その原因のところに戻ると母のおなかの中にいるときの記憶に戻り、母が自分を中絶しようとしていると考えている時で、実際にはそれを思いとどまったが、胎児は母が自分を殺そうとしていると感じていた。(中絶しようと思っていたことはクライアントは知らなかったが、のちに母親に確認するとそのとおりだった)
 
 
そのような場合には、その記憶を成長した大人の自分が共感し、理解することでその思い込みがほどけていきます。
 
その後の変化はクライアントご自身も驚くほど、変化されることがあります。
胎児をイメージして、どんな気持ちかを想像してみることで現在の問題の関係が変わる

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昔から妊婦さんは穏やかに過ごすように言われていましたが、育児は妊娠中から始まっていることが心理学的にも検証されはじめました。
 
すでにお子さんが生まれていて、妊娠中のことを後悔したり、あるいはお母さん自身が思い当たることがあるかもしれませんが、大丈夫です。
 
心の中で「もしかしたら、そうだったかもしれない」と思うことをイメージして、どんな気持ちかを想像してみてください。
 
ご自身が妊娠中にお子さんに対して、後悔することがあれば事例のお母さんのようにお子さんにさりげなく聞いてみてください。覚えていない場合でも、「ママは○○ちゃんがとても大切で大好きだから、何でも言ってね」と伝えてください。何か思い出したり、不安に感じることがあれば思い出した時に話してくれるかもしれません。
 
 
お母さん自身の胎児期に気になることがあるならば、ご自分が胎児だったことを想像してみてください。
その時の子宮の中の様子や胎児であるご自分の体を想像して、その時も気持ちも感じてみて、ネガティブな気持ちがあるならば、それを母親に伝えるか、大人になったご自身が共感してあげてください。
イメージですからあまり深刻にならず、考え込まないで直感で感じたままイメージしてください。
そして胎児の気持ちが変わったら、新しい記憶をもって生まれ直すイメージをします.
実際にお母さんにお話しできるのでしたら、気になっていることを直接お聞きになれればさらに良いですね。心のわだかまりが溶けて、信頼が深まることと思います。
 
 
 
いかがでしたか?
 
胎児期についてはこれからさらに研究が進むことと思います.
実際にインナーチャイルドセラピーの中でも親子の絆、親子関係が人間関係を作る土台であることを実感する胎児期退行は、とても癒しの効果があります。
次回は、胎児期に関してもう少し深読みしていきたいと思います。
 
 
 
参考文献
『胎児は知っている母親のこころ』 トーマス・バーニー+パメラ・ウェイントラウブ (著) 日本教文社

Information/お知らせ

日本親子コミュニケーション研究所 http://oyako-commu.com/

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Mama's profile/プロフィール

藤原 万梨子

藤原 万梨子 【親子コミュニケーションカウンセラー】

記事テーマ

ママのための自分育てコミュニケーション講座「自分を癒しながら、より輝く女性に」

『毎日忙しい、大変だけど、楽しい!』のはずが、本当は子育てが辛いという方は、もしかしたらご自分の内側のインナーチャイルド(小さい頃の自分)があなたに何かを伝えているのかも?「子育ては自分育て」お子さんがあなたのインナーチャイルドの鏡となり、本当のあなたの心の声に気づかせてくれるのです。悩みはあなたがより豊かに輝く為の気づきの入口です。

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