片付け講座を開催していて、子どもをお持ちの多くのお母様方から聞かれる願いです。
「自分で片付けられる力」を片付け力と名付けるとすると、この片付け力こそ、親から子へ伝えるべき、生きる力の一つだと、私は考えています。
とは言っても、大人でさえ片付けができなくて悩んでいるという現実。
片付け力を身につけずに大人になってしまったがために、暮らしに支障が出てしまっているのです。
子どもが成長して大人になる時に、同じように悩むことがないように、子どもは片付け力を身につけて欲しい。親として当然の願いのように思います。
けれど、片付け方がわからずに、そもそも自分自身が片付けに悩んでいるという大人が、子どもにうまく伝えられるでしょうか。
まずは、親である私たち自身が片付けのルールを知り、子どもに合った声かけの方法で、片付けを伝えていく必要があります。
片付け力には、ただ「部屋をきれいにすることができる」だけではないたくさんの力が隠れています。
なぜなら、片付けを身につけるには、いくつかのプロセスが必要だからです。
片付けで身につく力は具体的に、今自分に必要なものを見極める力、自分で決める力、モノを大切にする力、ひとつのものを何通りにも使いこなす力、空間を有効的に使いこなす力、自分以外の他人を思いやる力などがその例です。
「子どもの部屋がいつも散らかっている」
「モノの場所を決めたのに、使ったら使いっぱなし」
「子どもがおもちゃを、捨てたがらない」
親たちの、片付けの悩みは尽きません。
けれどこの悩み、そっくりそのまま、片付けが苦手な大人が持つ悩みでもあります。
つまり、大人だって同じように悩むほど、片付け力を身につけることは、容易なことではないのです。
「いつも綺麗な子供部屋」「使い終わったら必ず元に戻す」「要らなくなったらすぐ捨てる」といったことが、今すぐにできるようになるとは、思わないほうが良いでしょう。
それよりも、大人になるまでに、じっくりその力を身につけさせていく。
長い目で見て、どっしりと構えて根気よく教えていく。
親として、そんな姿勢でいられると、子どもは徐々に、その力を身につけていきます。
そして、「自分で部屋をきれいに片付けられる」だけでなく、明るく前向きに、自分に自信を持って、いきいきと生きていく力を持つことになるでしょう。
これからこのコラムで、片付けのプロセスや子どもへの声かけ、片付け力の具体的な効果などを、お伝えしていきます。
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『整理収納コーディネーターになろう』
自分で片付けられるようになる、整理収納のルールを学ぶプログラム。家に帰って実際に片付けながら、夏休みの自由研究として完成させられるガイド付き♪
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第一回 12:00~12:45
第二回 13:10~13:55
第三回 14:20~14:05
第四回 15:30~14:15
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こま ともこ 【整理収納アドバイザー/1級家事セラピスト】
記事テーマ
「片付けなさい!」と言っても、子どもは片付け方がわかりません。親が、そのやり方を示してあげる必要があります。片付けには、モノを大切にする力、身の回りを心地良く整える力、自分にとって大切なものを見極める力など、力強く生き抜くための知恵がたくさん詰まっています。子どもの生きる力となる片付けを、暮らしの中で楽しんで伝えるコツをお伝えします。