もうすぐ夏休み。
自由研究などの宿題に頭を悩ませるご家庭も多いのではないでしょうか。
「自由研究、今年はどうする?」なんて声もちらほら聞こえてきます。
まだお子さんが小さい方も、明日は我が身・・・。
今年の自由研究のテーマに「日本茶」はいかがでしょうか?
高学年~中学生になると、自由研究は「科学」の分野に限る、などの指定があったりするそうです。
「科学」と聞くと難しく考えがちですが、日々のお料理やお菓子作り、そして日本茶も科学に繋がっているのです。
日本茶は、同じお茶の葉でもお湯の温度を変えることで味が変わります。
高い温度で出やすい成分、低い温度で出やすい成分の違いからです。
日本茶を使って実験してみるのも面白いですよ。
(写真:姪の自由研究。煎茶をいれて実験中)
「煎茶」なら、温度や待ち時間により味や水色(お茶をいれた時の色)も違ってきます。
「抹茶」なら、温度による味の違いや泡立ちやすいかどうかなども調べがいがありますよ。
今年は「煎茶」、次の年は「抹茶」、そしてその次は別のお茶、と毎年「日本茶シリーズ」にしても面白いですね。
カテキンやカフェイン、テアニンといった成分の話などは高学年向きかもしれませんが、味の違いは低学年でもしっかり感じることができますので、同じ日本茶をテーマにしても自由研究の内容や難易度は様々にアレンジできます。
日本茶の種類を調べて(抹茶・煎茶・玉露・ほうじ茶・玄米茶その他)、写真を撮り味や香り、そのお茶について適したいれ方(点て方)について表にする、というのも良いでしょう。
科学に限る、とされていない場合は、日本茶の歴史や産地、各日本茶の製法の違いも調べるといろいろなことがわかり、教科書に載っていないことも知ることができます。
昨年、自由研究に困っていた小学校高学年の姪に「こんな感じでやってみたらどう?」とヒントをいくつか与えました。その時の例をご紹介します。
1.県内の茶産地や歴史について調べる
東北地方・北海道以外は茶産地は数多くあります
2.お茶をお皿に出して観察
数種類ある場合は見比べ、写真も撮っておきます
3.実際に1つのお茶を「温度」「待ち時間」を変えていれて、味や水色の違いを比較
お茶の葉の量・お湯の量は同じにするためきちんと計量する。
お茶碗を並べて写真を撮る(水色の違いがよくわかる)。
違いについては表にするとわかりやすい。
家族にもそれぞれ試飲してどう感じたか聞いてメモしておく。
4.どの温度・待ち時間のお茶が一番おいしいか決める
家族で投票しても良いでしょう。
最初はちょっと面倒だなと感じていた姪も、お茶をいれて試飲を重ねながら、香りのよさや味の違いに気づき、日本茶への興味が深まったようでした。
実験の結果は表や写真、文章でまとめて、最後に感想を書いていました。
小学校高学年~中学生の自由研究なら、仮説を立ててから実験(お茶を入れて試飲)しても良いでしょう。
お子さんが実際にお茶をいれている写真も撮っておいて、自由研究の表紙にしても良いですね。
(蓋を落としやすいので気を付けてください)
もし、近くに茶産地があるなら、問い合わせて訪問してみてはいかがでしょうか。
茶農家さんや生産者の方々が茶畑や製茶工場を案内してくれるかもしれません。
自由研究も楽しみながらすると、夏休みのよい思い出になりますよ。
現在、5年生の家庭科の調理実習の一番最初に習うのが「日本茶」だそうです。
日本茶の種類を学んだり、実際に急須で煎茶をいれる実習があるそうです。
今は急須のない家庭が増え、日本茶と言えばペットボトル茶をイメージするお子さんも多いと聞きます。
小学校の授業でまず扱われるということは、つまりは、日本茶を急須でいれることそのものが珍しいこと・特別なことになってしまっているのではと感じます。
急須ならではの、お茶をいれるときの香り・お茶の味・お茶の葉の色など、敏感な子供のうちに感じ取って欲しいなと思います。
小さいお子さんなら自由研究や調理実習なんてまだまだ先のことですが、お家で親子で少し日本茶に触れておくだけでも、「あ!やったことがある」、「こうすればおいしくなるってお母さんが言ってた」と興味を持ったり自信に繋がったりするかもしれません。
長い夏休み、自由研究のために!と気負わず、まずは宿題の休憩時間のリフレッシュに親子で日本茶をいれるのはいかがでしょうか。
香りに癒されて、飲んでリフレッシュして(お茶に合うお菓子も食べて)、宿題がはかどるかもしれませんね!
次回は、「日本茶でコミュニケーション」です。
最新レッスンスケジュールはこちらです
http://ameblo.jp/tea-moko/entry-12117569267.html
横浜・川崎の日本茶講座『和茶』では
「お家のお茶をもっとおいしく!」をモットーに
日本茶インストラクターが抹茶・煎茶・玉露など
気軽なスタイルで日本茶の文化を暮らしに取り入れるご提案をしています。
ブログはこちら
酒井 知子 【日本茶インストラクター】
記事テーマ
親子で日本茶ライフを楽しんでみませんか?お茶を飲むだけでなく、見て触って香りを嗅いで、子ども達は五感で楽しむことがでます。2歳から茶筅を握り3歳からはmy急須でお茶をいれる娘との日本茶ライフの中から、親子で楽しめるアイディアをご紹介します。茶葉の選び方やお茶のいれ方など日本茶インストラクターならではのコツやポイントも交えてお伝えします。