抹茶に合うお菓子といえば、やはり和菓子です。
「上生菓子」と呼ばれる季節のお花など花鳥風月をモチーフに作られた華やかなねりきりや、求肥を使ったおまんじゅうなどがよく使われます。
実はお茶席などでは「上生菓子(じょうなまがし)」は「濃茶」(泡をたてず少量のお湯で練って作る抹茶)用の和菓子で、「薄茶」(一般的に「抹茶」といえば薄茶のことで「おうす」とも呼ばれる)には和三盆干菓子や落雁などの「干菓子(ひがし)」をお出しします。
(讃岐和三盆で作られたひな祭りの干菓子)
夏には「琥珀糖(こはくとう)」という砂糖と寒天でできた涼やかな干菓子も良いでしょう。
(琥珀糖)
このようにお茶席では抹茶が主役なので、抹茶の味や香りを邪魔しないやさしい味わいの和菓子が好まれますが、お家で気軽に楽しむなら、カジュアルに楽しむ桜餅など季節の和菓子や羊羹、チョコレートなどの洋菓子を合わせてみてはいかがでしょうか。
先入観にとらわれず、お子様の好きなものをチョイスしていろいろな組み合わせを楽しんでみてください。
観光地のお寺や和カフェなどで抹茶を召し上がることもありますね。
初めてですと緊張してしまうかもしれません。
実は皆それほど他の人の作法など見ていないものなのですが、少しだけいただき方のマナーを知っておくと安心です。
マナー①お菓子は先に食べる
茶道ではお菓子を全て食べてから抹茶を飲みます。
抹茶はカフェインが多く含まれていたりと煎茶などに比べて成分が濃く強いので、お腹が空いている時に飲むと胃が痛くなる人もいます。
お菓子を先に食べるのは胃を守るためでもあるのです。
上生菓子は楊枝で一口ずつ食べやすい大きさに切って食べましょう。
お家で楽しむ場合は作法にとらわれず、お菓子→抹茶→お菓子→抹茶と両方同時に味わうのも楽しいですね。
マナー②お茶碗を左手に載せ、2回まわす
流派によってまわす方向などが違うことがありますが、きれいな模様が描かれている「正面」を避けて飲みます。
模様が全体に描かれているものや模様がないものも、2回まわしておきましょう。
まわしすぎると正面が元に戻ってきてしまうので、少しまわすくらいの気持ちで。
マナー③抹茶を飲み終えたら飲み口を親指と人差し指で拭い、その指を懐紙(かいし)で拭く
懐紙は和紙でできており、余ったお菓子を持って帰るのに包んだり、メモを取ったりするのにも使える便利なものです。
半分に折った状態で「わ」(折り目)が手前に来るように置き、お皿として使います。
懐紙ではなくお皿(銘々皿)で和菓子が提供される場合は、手元のペーパーナプキンやハンカチで指を清めてください。
マナー④お茶碗を左手に載せ、逆方向に2回まわして元に戻す
最初にまわしたのと逆方向に2回まわして、正面を元の位置に戻しておきます。
茶道ではいろいろな作法がありますが、理にかなっているものが多く、おもてなしや相手を思いやる心を大切にしています。
こちらで紹介したものはほんの一部ですが、親子で抹茶を楽しむ際に少し思い出していただけたら幸いです。
次回は、夏も近づく八十八夜♪の「新茶」についてご紹介します。
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酒井 知子 【日本茶インストラクター】
記事テーマ
親子で日本茶ライフを楽しんでみませんか?お茶を飲むだけでなく、見て触って香りを嗅いで、子ども達は五感で楽しむことがでます。2歳から茶筅を握り3歳からはmy急須でお茶をいれる娘との日本茶ライフの中から、親子で楽しめるアイディアをご紹介します。茶葉の選び方やお茶のいれ方など日本茶インストラクターならではのコツやポイントも交えてお伝えします。