歯垢は歯の表面に蓄積付着したものです。この歯垢は歯と同じような白色で、量がそれほどでないときは、肉眼で細かいところまで確認するのは困難です。そこで、歯垢染色剤を使用することで、どこが磨けていないのかが一目瞭然となります。歯垢の成分は、微生物と微生物の酸性物などからなる有機物であることを利用して染色されます。
磨き残しがある場所の汚れは、ずっとその部分についたままになり、虫歯、歯肉炎(大人の方の場合は歯周炎)の原因となります。この磨き残しをなくすために一度歯垢染色剤を使用してみてはいかがですか?
歯垢染色剤とは、お口の中の歯垢の染め出しを行う薬品です。お口の中の歯垢を染め、目で見やすく確認できるようにし、歯磨きの練習に使用されます。
歯垢染色剤に用いられている、赤色3号、赤色104号、赤色105号、青色1号などを含む11種類が食品添加物として認められています。
市販では、液状、ジェルタイプのものがあり、ご家庭で使用される際は購入されたものの使用方法に従って使用してみてください。
染め出し後、確認したあとの歯磨きは、保護者の方が仕上げとして行うか、お子さまに再度磨いてもらってください。
1週間に1度、この歯磨きの練習を行ってみてください。2〜3ヶ月続けると、今以上に歯磨きが上達します。
どれだけ早い時期に歯磨きのコツを覚えるかで、お口の中の環境は変わります。
購入するのに抵抗のある方は、歯科医院で、歯磨きを教わりたいので染め出しをお願いしてみてください。歯科医院には必ず歯垢染色剤がありますので、専門家に歯磨きのコツを教わるのもオススメです。
お子さまと一緒に、是非ご家族皆様で歯磨きをマスターし、お口の中の環境を整えましょう。
越川 はるか 【歯科衛生士】
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お口の中が健康になると、体も健康になり、自然と笑顔が増えてきます。お子さんの歯を守れるのは、お母さん、お父さん、周りの保護者の方が重要です。楽しい毎日を過ごすために、皆さんのお口の健康管理のアドバイスをお伝えします。