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フッ素洗口で永久歯を守りましょう/2016年11月

フッ素洗口によるフッ化物のはたらき

洗口による虫歯予防効果は厚労省も認めています。平成15年1月に厚労省からフッ化物洗口のガイドラインが公表され、フッ化物洗口の効果、安全性が体系的に示されています。

フッ化物洗口法は、フッ化物イオンを歯の表面に作用させることを目的としています。したがって、4歳以上に応用されるもので、乳歯に対する虫歯予防法としては不十分ですが、永久歯の生えてくる6歳以降数年間にわたり使用することで高い虫歯予防が期待できます。

 

 

洗口によるフッ化物のはたらき

  • 再石灰化の促進
  • エナメル質の結晶性の改善
  • 細菌、酵素作用の抑制
厚労省による「フッ化物洗口ガイドライン」(抜粋)

対象者

  • 特に4歳児から14歳までの期間に実施することが、う蝕(むし歯)予防対策として最も大きな効果をもたらすと示されている。また、成人の歯頸部(歯茎に近い歯の部分)う蝕や根面う蝕の予防にも効果があることが示されている。

 

対象年齢

  • 4歳から成人、老人まで広く適応される。特に4歳(幼稚園時)から開始し、14歳(中学生)まで継続することが望ましい。その後の年齢においてもフッ化物は生涯にわたって歯に作用させることが効果的である。

 

う蝕発生リスクの高い児(者)への対応

  • 修復処置(治療)した歯のう蝕再発防止や歯列矯正装置装着児の口腔衛生管理など、う蝕の発生リスクの高まった人への利用も効果的である。
「標準的なフッ化物洗口方法」

日本口腔衛生学会では、厚労省のガイドラインをベースに「標準的なフッ化物洗口方法」を提案しています。

「毎日(週5回)法」と「週1回法」がありますが、今回は「毎日(週5回)法」をご紹介します。

 

毎日(週5回)法

  • かかりつけ医歯科医の指導のもとに家庭で毎日1回実施(できれば就寝直前に)
  • 通常は5〜10mlの225ppm〜250ppm洗口液を使用
  • う蝕ハイリスク児は450ppmにて、30秒〜1分間(約30秒)洗口後吐出。

 

※洗口時間が「約30秒」だと、30秒未満になってしまうこともあるので、学会としては「30秒〜1分間」として、「最低30秒」の実施を推奨しています。

※週1回法は、習慣づくりの点から、確実に行われにくく、中断に結びつく可能性が大きいため個人での応用には向いてません。

4歳になったらフッ素洗口をはじめましょう

フッ素洗口の予防効果は、フッ素の濃度や頻度にあまり関係なく、開始年齢と継続期間に影響されます。

ぶくぶくうがいのできる4歳になったら、ぜひフッ素洗口を始めてみましょう。フッ素洗口液は歯科医院に置いてあることがほとんどなので、定期検診の際に歯科衛生士や歯科医師に聞いてみてください。

歯磨きにプラスしてお子さまの歯を守りましょう。

Mama's profile/プロフィール

越川 はるか

越川 はるか 【歯科衛生士】

記事テーマ

無理なく楽しく歯のケアを!

お口の中が健康になると、体も健康になり、自然と笑顔が増えてきます。お子さんの歯を守れるのは、お母さん、お父さん、周りの保護者の方が重要です。楽しい毎日を過ごすために、皆さんのお口の健康管理のアドバイスをお伝えします。

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