子どもの年齢に応じた発達は健やかな生活習慣から作られます。
そこで、今回からは「子ども生活リズム」の整え方をお伝えしていきます。
日中に過度な眠気がなく、頭も心もスッキリして、体も元気いっぱい。
そんな健やかな毎日があるからこそ、子どもの可能性は自らぐんぐんと伸びていくんですね!
伸び盛りの子どもたちを生活面からサポートすることは大人の役割です。子どもの一番の味方であり理解者でもあるママやパパ、家族一緒に基本的生活習慣を整えていくと成功しやすいと思います。
眠りはもちろんのこと、起きている間の食事や活動などの規則的な生活習慣を乳幼児のうちから整えること。
ママにとっては、気が遠くなるほど地道な作業のように思うかもしれません。
とくに赤ちゃんの育児に向き合っていると、眠りのリズムを整えていくのは正直根気もいるでしょう。
でも、いったん基本的生活習慣が身に着けば、驚くほどスムーズに意識せずとも自然な1日の流れが出来上がっていきます。そうなれば、夜は大人の時間。ゆったりタイムも楽しむことができるようになります。
子ども自身や親自身の生き方のどちらも尊重する生活スタイルの確立という意味でも、乳幼児期に整えてしまう方が良いのです。
私も息子の眠育を本格的に始めたのは幼児の頃が始まりです。最初は正直、親が子どもの生活時間に合わせる毎日がとても大変でした。
しかし、基本的生活習慣は、ポイントをつかめば親子で心地よい健康状態を保つことが持続的にできるようになります。
今回から、そんな子どもの生活習慣を正していきたいというママの気持ちにできる限り寄り添いながら、ポイントを少しずつご紹介していきたいと思います。
「子ども生活リズム」は早ければ早いほど、子育てもラクになります。一緒に頑張っていきましょう!
私が乳幼児のお子さまがいらっしゃるママ向けに講師をしている「ママのための睡眠講座」では、子どもの体内時計を整えるにはどうしたらいいかという具体的なお話をするようにしています。
かねてから「早寝早起き朝ごはん」の大切さについて、子育て中のママはもちろん、女性、シニア世代、ビジネス世代と幅広くお伝えしてきました。
私事ですが、先日「子どもの早起きをすすめる会」の「早起きコーディネーター」に認定されましたので、今後は子どもへの睡眠教育が直接届くような活動もしていきたいと思っています。
日中のメリハリのある過ごし方と、夜になったらたっぷりと睡眠をとる「子ども生活リズム」は1日24時間をどう過ごすかがポイントになります。「子ども生活リズム」は私が普段の講座の中で使い始めた言葉です。
子どものご機嫌の悪さや集中力がないことなどに現れる困り感は、そのときの行動自体に注目しがちです。
ママは子どものプロデューサーでもあります。
子どものこと、家族のこと、仕事のこと、あれこれと同時にこなさなくてはならないから本当に気苦労が絶えませんよね。
子どもの日中の遊びや習い事、どうする?
幼稚園や保育園は?
家族で楽しめるイベント、行事・・・。
食事については、栄養バランスが良くて子どもが喜びそうなメニューは?と頭の中がグルグル。
一方では、どうして食欲がないんだろう?うちの子、偏食なのかな?とやきもきしたり。
子どもが夜なかなか眠ってくれなかったり、夜泣きで起きてしまうと、どうしたらいいのかわからない。
ママはいつだって一生懸命に可愛いわが子のために全力を尽くしています。
子育ては瞬間ごとに対応することが多いので、せっかく全力で良かれと思って考えたことがうまくいかなければ、ママだって1人の人間なので、ずーんと落ち込んでしまうこともありますよね・・・。
それぞれの行動を別々に捉えてしまうと、つながりがわからなくてママも思い悩んでどんどんループにはまりこんでしまいます。
でも、1日24時間という時間の流れの中で、子どもの困ってしまう出来事を全体から観察してみると、子どもの感情や体の反応には理由があるかもしれないと気づけるようになりますので、ご安心くださいね。
●日中にどのような活動をしていますか?
→ たくさん遊んで動いたから夜疲れて、早く眠ってくれた。
→ 今日は雨が降っていて室内遊びが多かったから、疲れていないみたい。夜も元気。
対応:雨の日に体を動かせるような活動を考えて、夜ぐっすり眠れる工夫を。
→ 昼寝の時間が長かったから、寝る時間になってもなかなか眠ってくれない。
対応:昼寝時間をあまり長くしない。その分、就寝時間を早めにする。
●ご機嫌や体調、眠気はどう?
→ 理由がよくわからないぐずりが多くてご機嫌も悪かった。あくびも多かったから、夜の睡眠が足りていないのかも。
対応:今晩は早く就寝させるようにしましょう。
→ ご機嫌でたくさん遊んでくれたから、夜もぐっすり眠れている。
●夜の寝つきやまとまった夜の睡眠はとれている?
→ 夜に興奮した様子で何度も起きた。
対応:日中興奮したと思うような出来事は? 毎日じゃなければあまり心配しなくても大丈夫。
→ 一人でご機嫌に起きてくれた。たっぷり眠れたみたい。
子どもの一見理解しがたい行動や感情には、1日の時間の中で原因となる理由が隠され、結果として困り感につながっていることも。
「ママは名探偵!」の感覚を持ちながら子どもの気持ちに寄り添うと、対応の仕方もわかるようになります。
今日からぜひ、試してみてください。
子どもの基本的な生活習慣を幼児期までに作っておくことは、子どもの心と体を育むのにとても重要です。
小学校の入学後は環境の大きな変化がやってきます。
幼児期までに子ども自身が強く生きる力を培っていれば、新しい学校生活にもスムーズに馴染みやすくなります。
また、日中のパフォーマンス能力が向上し、勉強や活動などの場面に応じて子どもの能力を思い切り発揮することにつながっていきます。
日中は眠気がない状態で万全な体調を整えて能力を発揮する。
そして、夜の眠りで日中の疲れやストレスを癒す。
そんな体内時計のリズムが整っている子どもは、意識せずとも自然に基本的生活習慣を身につけられるようになります。
幼児期に基本的生活習慣が整わない状態だと、就学後の大きな変化に子ども自身がついていけないこともあります。小さな躓きが子どもの自信を奪わないように、変化に強い心と体を作ることが大切です。
「子ども生活リズム」のポイントは「体内時計」を整えることから始まります。
次回は、その「体内時計」の手がかりになる「食事」についてもお伝えしていきます。
眠りにとって必要な栄養素とは何か?
何をいつ食べるかというタイミングについても詳しく書いていきます。
お楽しみに!
●「子どもの早起きをすすめる会」ホームページ
●早起きコーディネーターのページ(No.26)
http://www.hayaoki.jp/coordinator_list.cfm
●「+Sleep(プラススリープ)」
「ママのための睡眠講座」「女性のための睡眠講座」「中学生のための睡眠講座」「シニアのための睡眠講座」などの幅広い世代へ向けた睡眠講座や講演、研修を育児サークル、教育機関、行政機関等で開催しています。
☆2016年秋以降の活動予定表☆
http://ameblo.jp/foryoursleep/entry-12177926726.html
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鶴田 名緒子 【睡眠健康指導士・睡眠改善インストラクター】
記事テーマ
ママが睡眠の知識を深め、家族の健康を睡眠からサポートできるように暮らしに役立つ情報をわかりやすく発信します。赤ちゃんの眠り、保育園児と幼稚園児の生活と睡眠、小学校就学に向けての「子ども生活リズム」の整え方など。「眠育(睡眠の育児&教育)」からママやお子さまに寄り添ってきた指導経験を生かし、心も体もHappyになる毎日の育児を応援します!