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今回は、「体温と眠り」について少しお話ししたいと思います。

全国的に梅雨入りをする季節となりました。これから夏に向けてどんどん暑くなっていきますよね。

そこで、暑くなる夏に少しでも安眠できる工夫を、体温と眠りの関係を解き明かしながらご紹介したいと思います。

実は、眠りは体温と深い関わりがあります。人は起きているときには体温が高く、眠っているときには低くなるリズムを持っています。体温と言っても、眠りに関係するのは皮膚温ではなく、内臓の体温、つまり深部体温になります。

この深部体温が短時間に急激に下がるときに眠気を引き起こし、私たちの体をスムーズな入眠へといざなうのです。体温が一番高いピークは夕方ごろ。そして、一番低いピークは明け方の4時頃になります。

この体温の変化を知ると、眠りにつきやすく、目覚めやすい力を身につけることができるようになります。 

子育て中のママならご存知だと思いますが、「赤ちゃんが眠くなってきたかな。」とお知らせしてくれるのが、手足がポカポカ温かくなる現象です。
 

どうしてこのようがことが起こるのでしょうか？

それは、体の中で手足の末端の皮膚は薄いので、深部体温を冷やそうと体中の血液が手足に集まり、空気にたくさん触れるようにするから。

冷やされた血液は今度は体中にめぐっていき、急激に深部体温を冷やしてくれるのです。

「これから眠りますよ！」と体が眠る準備を整えるために速やかに熱放散がされるという体の仕組みです。

 起きているときに体の中で温まった血液が手先に集まって眠りのために体温を下げる。
そのため、赤ちゃんが眠たそうにしている時間帯にポカポカしていると感じるんですね！ 

赤ちゃんを寝かしつけるときに、うまく眠りに入れずにぐずってしまう赤ちゃんには、そっと手足を触れてみてください。

もし、手先足先が冷えている場合には、ママの手のひらで優しく手足をくるんであげましょう。赤ちゃんの熱放散が上手に行われるように温めると、ねんねがしやすくなります。

また、眠りのためには「頭寒足熱」が良いとも言われています。手足は温めるのですが、頭は冷たくすると入眠しやすくなります。これからの暑い季節は、赤ちゃんや子どものおでこを濡れタオルなどで冷やしてあげます。

冷たくて気持ちよくなり、眠りにつきやすくなります。

こうした体温のポカポカ現象を上手にコントロールして、赤ちゃんやお子さまの心地良い眠りへいざなってあげてくださいね！ 

寝入りばなの熱放散は、赤ちゃんや子どもに限ったことではなく大人の体の仕組みも同じです。

なかなか眠れないママも同じように工夫します。冷え性のママは、夜くつ下を履いて眠ってもいいでしょう。ただし、暑くなったらすぐに脱げるようなタイプがおすすめです。手足が冷えていると眠れないので温めてあげましょう。

また、お風呂を効果的に使うと、眠りやすくなります。浴槽のお湯はちょっとぬるめ（38~41℃）に設定して浸かるようにします。就寝の1時間ぐらい前に入り、お風呂から上がって30分後ぐらいに、お風呂で温まった体温が速やかに下がっていきます。

すると自然な眠気が訪れてくれます。

熱いお風呂だと、体温がなかなか下がらなくなってしまいます。私たちの体は起きているときに体温が高いリズムがあるので、体温が高いままだとずっと覚醒状態が続いてしまいます。どうしても熱いお湯に浸かりたいときは、就寝の3時間前に済ませるようにしましょう。また、朝風呂にするとスッキリと目覚めることができますよ。

また、お風呂の時間帯も季節によって変えるといいでしょう。

夏は夜暑くてなかなか眠れないことが増えてきます。就寝の1時間前に入浴して、暑くて眠れない場合は、夕食の前にお風呂に入るなど時間帯を早める工夫をしてください。

冬の寒い季節には、夕食のあとに入浴タイムを持ってくると安眠につながります。親子でお試しくださいね。

次回は、夏でも安眠しやすくなる寝室の室温の整え方をお伝えしたいと思います。