【関節の可動域】もしくは【RОM】とは、関節が運動を行う際の生理的な運動範囲のことを表します。わかりやすく話すならば、関節が持っている動ける範囲のコト。
関節可動域には、それぞれの関節を他動的に動かした時の参考可動域が定められております。
※関節可動域は、関節における異常を見つけるための検査方法でもあります。
今回は先月紹介をした【О脚誕生秘話】の続きと言うことで、股関節の参考可動域について紹介をしたいと思います。
股関節の可動域を調べるには、まず横臥位(仰向け)で横になります。
彼女の脚は真っ直ぐでとても綺麗な脚をしていますね。それでは動きを確認していきましょう。
【股関節外転】
膝をシッカリと伸ばした状態で脚を外へ開きます。
【股関節内転】
膝をシッカリと伸ばした状態で、脚を内側へ動かします。
※股関節外転・内転の参考可動域は45度とされています。
【股関節屈曲】
片側の膝を膝を胸元に持ってくるように真っ直ぐに曲げ込んでいきます。この際、反対側の膝は曲げず、必ず伸ばした状態で行います。
理想とされる参考可動域は125度。(解剖学的には93度ともいわれています。これについては難しい話になるので省かせて頂きます)
皆様はこのモデルのように、胸元まで足を引き付けることが出来ますか?
【股関節伸展】
こちらの運動はうつ伏せになり、膝を曲げずに片側の脚を持ち上げる。参考可動域は15度
【股関節外旋】
横臥位で、股関節・膝関節90度屈曲。膝を軸として、膝から下を外側へ回旋させる。
参考可動域は45度
【股関節内旋】
股関節外旋と同様、股関節・膝関節90度屈曲。膝から下を内旋させる
参考可動域は45度。
参考可動域とは、あくまで参考になるもの。可動域を調べる際、一番大切なのは左右差を確認することです。動きが悪い側があれば、動きが良い側に合わせられるようケアをしていく。関節は柔軟性も大切ですが、バランスよくスムーズに動くコトも、とても大切です。
①どの関節にも、理想的な動きの幅を表す参考可動域がある。
②股関節には、外転・内転。屈曲・伸展。外旋・内旋という動きがある。
③関節の可動域は左右差で確認もできる。
④スムーズ動かない方の関節に何らかのトラブルが起こっている場合が多い
⑤関節は加齢により固くなっていくと言われているが、ケア次第では可動域を保つことができる
О脚を気にされている方、良かったらご自分の股関節の動きを確認されてみて下さい。動きが悪い方向が見つかるかもしれませんよ!
3回にわたって紹介をしたО脚についてのお話。いかがでしたか? 読み物としてとの楽しんで頂けると嬉しく思います。
光永 雅代 【柔道整復師】
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子どもがケガをしてしまった。もしくはケガもしていないのに痛みを訴えたら、ドキっとしますよね。そんな時の対処法やケア方法を、プロの視点から、そして2児のママの目線でお伝えしていきます。