10ヵ月もの妊娠期間に、骨盤や子宮では大きな変化が起きます。
出産時には、骨盤や恥骨結合は開き、赤ちゃんは回転しながら生まれてくると言われています。そのため、産後は骨盤は歪み恥骨結合の高さはズレます。それに加え、骨盤を支えていた骨盤底筋は緩んでいる状態。
子宮も、子どもが生まれたからとはいえすぐに元の大きさに戻る訳でもありません。
可愛い我が子の誕生で、あまり気付かない自分自身に起きた体の大きな変化。
この状態で、産後すぐに骨盤をギューッと絞めてだいじょうぶなのでしょうか?
接骨院の先生として書くコラムも残りあと2回。
最後の2回は、産後の骨盤と体型。そして体型戻しについて紹介したいと思います。
昔から、産後3週間(21日)から1ヵ月は体の機能を回復させるために横になって過ごすことが推奨されています。これは、子宮や体の回復には産後3週間から1ヵ月かかると言われているからです。
出産を経験された方はもうご存知だと思いますが、産後一ヵ月検診で子宮の収縮状況をチェックします。
日本に昔から言い伝えられている「床上げ」は現代にもシッカリ当てはまってます!
産後の骨盤を絞めたり、調整を行うのは早くても産後21日以降をお勧めします。
一番良いタイミングは、産後一ヵ月検診の後で医師から「子宮の収縮が良好」と言われた後です。
体型を早く戻したい気持ちが優先し、ついついきつく締めがちの骨盤ベルト。
子宮がまだ上の方にある状態で骨盤をギューっと絞めてしまっては、子宮の戻りを阻害しかねませんよね。
産後に大切なのは、骨盤を絞めるのではなく子宮の収縮を助けるようにお腹を押さえること。
子宮同様、骨盤も産後少しずつ元の状態に回復する力があります。そのため、その戻る力をサポートしてあげるように骨盤ベルトを巻くのが一番。
私は、産後はお腹を抑える程度に産褥ニッパーを巻くだけで過ごし、産後22日で骨盤を戻しました。
産後、【早く絞めたから早く骨盤が元の状態に戻る】という訳ではありません。
37歳。出産から6年後も、お腹はスッキリとしています。
次回はあまり教わる事のない骨盤ベルトの巻き方について紹介したいと思います。
サンケイリビング新聞社 LIVINGくらしナビにて
【自分で出来ます1】一瞬でお腹にクビレを作る方法を紹介させて頂きました。
光永 雅代 【柔道整復師】
記事テーマ
子どもがケガをしてしまった。もしくはケガもしていないのに痛みを訴えたら、ドキっとしますよね。そんな時の対処法やケア方法を、プロの視点から、そして2児のママの目線でお伝えしていきます。