インフルエンザ到来のこの季節。大事な試合で力を発揮できるかどうか、体調管理が鍵を握っているといっても過言ではありません。この季節がオフシーズンの競技でも身体を強く、大きく、さらに競技力向上のための練習をしている大事な時期でもあります。様々なアプローチ方法がありますが、「疲れを残さないこと」ことも体調管理においてとても大切なことです。毎日学校を終え、練習に励み夜遅く帰宅になってしまうお子さんも多いでしょう。日々の疲れが溜まってくると、ウイルスや細菌に感染しやすいこの時期は体調を崩しやすくなります。体調を崩さないためにも日々の食事でしっかり食べて、しっかりいらないものを排泄できるカラダと胃腸力を鍛えてほしいですね。
学校帰りにそのまま練習、それから夕飯という子も多いかと思います。そうなると昼食から夕食までの時間が開きすぎてしまい、練習中はエネルギー不足の状態になってしまいます。エネルギー不足は、集中力の低下やケガを招いてしまうだけでなく、身体の中ではエネルギー源を補おうと必要な筋肉を分解しエネルギーを作り出し始めます。練習をいくら頑張っても身にならなくなってしまいます。そのためには練習前に「補食」を食べることが大切です。エネルギー源になる食べ物は「炭水化物」ですので、おむすびやパン、中華まんなどがよいです。腹持ちや胃腸力を鍛え、パンよりも脂質が少ないおむすびは特に練習前にはおススメ。練習1時間前までに食べるほうが良いですが、直前になってしまった場合はエネルギーゼリーや100%ジュースでもよいです。
練習後の食事では練習で使った栄養素を補い、疲労回復を促すことも目的です。練習後できるだけすぐに図のような6品そろった「フルコース」の食事をとれることだ理想的ですが、なかなか難しいもの。すぐに食事がとれない環境の子は、補食として鮭やツナなどたんぱく源のはいったおにぎり、サンドイッチ、肉まん、ヨーグルトなど「炭水化物+たんぱく質」が補える食べ物を用意しておくと良いです。コンビニやスーパーなどで買うことができますし、子どもたち自身が練習後には何を食べたら良いのか「選ぶ力」も身につきます。将来、健康で元氣にスポーツをしてほしいなと保護者の皆さんにそんな思いがありましたら、子どもたち自身が「食」の自立ができるようにサポートすることも私たち親の役割ではないかと私は思います。ぜひ、お子さんと一緒に食について考えてみてくださいね。
馬明 真梨子 【子どものスポーツ栄養専門家】
記事テーマ
ここ数年、スポーツを頑張る子ども達の「食」への関心は高まっています。「食」は毎日のことで、家庭とのつながりが大きいものです。小さい頃から「食」とどう関わっているかが本格的にスポーツを頑張るようになった時に力を発揮してくれます。子ども達の元氣な成長とスポーツでの活躍を家庭だからこそできる「スポーツ食育」で支えるノウハウをお伝えします。