「食事のリズム」とは、朝食、昼食、夕食、おやつ(又は補食)を食べる時間が規則正しいことです。子どもたちが自分自身で考えて食べることができるようになるのは中学生くらい。小学生までの時期は家庭、特にお母さんが気を付けてあげる必要があります。1日の食事の中でも朝食は朝忙しく、早起きできない子どもたちが多く朝食を食べていない子どもが5%近くいるそうです。「食事のリズム」を持つためにはこの「朝食」が大きな役割を担っています。
毎朝、バタバタと忙しく朝食はおろそかになりがちですが、1日のスタートスイッチの役割をしていて、頭を動かすことにも身体を動かすことにも関係しています。朝食の意義を以下の図にまとめました。
私たちの身体は寝ている間に体温が約1℃下がっており、「朝食」を食べて体温を上昇させることが大切です。食事を食べ消化吸収するときに、熱が発生します。「朝食」では一番たんぱく質が熱を生むので主菜・おかずは必須です。また主食・ごはんは脳のエネルギー源や身体を動かすエネルギー源となります。昨晩の夕飯より6時間以上たっているので、身体の中にはエネルギーの元が空っぽ状態。ですので、朝食でしっかりご飯を食べることでエネルギーが補充され勉強もはがどり、活発に運動もできるようになります。さらに、ビタミンやミネラルを野菜や果物などから摂ることでコンディション・カラダの調子を整える役割もあります。ビタミンやミネラル類は水溶性のものがあるので、定期的に食事から補う必要があります。また野菜やお米に含まれる食物繊維が胃腸を動かし、便通を促します。朝食は1日の始まりということで様々なカラダのスタートスイッチを押す大切な役割を担っているのです。そして、1日の身体のリズム(ホルモンなど) をつくるためのスイッチでもあり、ゆっくりできない朝だけれどもしっかりよく噛んで食べてほしいです。
スポーツキッズには「主食・主菜・副菜・汁物・果物・乳製品」の6品を基本スタイルとして、毎食できるだけ揃えて食べることが望ましいです。しかし朝食が大切とわかっていても、忙しいママたちにとっては準備が大変です。そんなママたちはこれからご紹介する揃え方をマネすると、品数があっても時短で準備できるおススメ朝食です。
6皿揃えるとなると朝から大変ですが、合わせ技で皿の数を減らすことで時短になります。写真の朝ごはんは、汁物に野菜やキノコ、いも類などをたっぷり入れて副菜を省いています。さらにこの汁物に豚肉を入れて豚汁にすることで主菜を省くことができます。忙しい朝は汁物やおむすびを活用したり、ハムやツナ缶、ソーセージといった調理済み食品を利用すると、手間なく6品そろえることができます。手間を省きつつ1日のスタートスイッチにふさわしいごはんを揃えるようにしましょう。
参考文献:平成25年度 国民健康栄養調査
小中学生のためのスポーツ栄養ガイド(女子栄養大学出版部)
8/2(日)@センター南(横浜市都筑区)
馬明 真梨子 【子どものスポーツ栄養専門家】
記事テーマ
ここ数年、スポーツを頑張る子ども達の「食」への関心は高まっています。「食」は毎日のことで、家庭とのつながりが大きいものです。小さい頃から「食」とどう関わっているかが本格的にスポーツを頑張るようになった時に力を発揮してくれます。子ども達の元氣な成長とスポーツでの活躍を家庭だからこそできる「スポーツ食育」で支えるノウハウをお伝えします。