前回お知らせした通り、今回から4回にわたり、当道場の支部長はじめ、師範代方々の執筆をお届けさせて頂きたく思います。第1回目の今回は、
国際空手道連盟極真会館 香川県本部 桑島道場
高松本部道場・三木道場・香川町道場 指導員
師範代 小笠原 慎吾 (四段) です。
整体師であり、ご自身でも『小笠原中国整体療術院』を開業されております。道場生の体のケアもして下さる、当道場の師範代です。
はじめまして。私、極真会館香川県本部桑島道場で、高松本部道場・三木道場・香川町道場にて(少年部・一般部)の空手指導をさせて頂いています。小笠原 慎吾と申します。
15歳、高校1年生から空手を始め、今年で29年となります。私が空手を始めた理由は、『強くなりたい』ということと、小さい頃に映画で観た、「ブルース・リー」や「ジャッキー・チェン」また、漫画の「空手バカ一代」の影響がとても大きいです。
私が道場に入門した当時、少年部というものはなく、ごくわずかに小学生がいるだけで、一般的には小さい子どもの習い事ではなかったように思います。ところが現在、空手は親が子どもに習わせたい習い事のベスト10に入っているようです。
その理由としては、体を鍛える、強くなるということはもとより、精神力や集中力を培ったり、礼儀作法を身につけられるといったことを期待する為だそうです。では実際、空手を習うことにより、どのような効果があるのかを考えていきたいと思います。
━ 身体的側面 ━
空手の稽古を行ううちに筋力も上がり、体格も良くなります。また、左右の手足を使うので、バランスよく体が鍛えられます。体には背骨を中心とした縦の軸、いわゆる体軸と、骨盤の上辺を結んだ横の軸があります。この軸と軸を結んだ所が、ほぼ『丹田』と呼ばれる所となります。
空手の稽古では、まず基本稽古や移動稽古により、これらの軸の意識が、意識的に、又は、無意識に形成されます。そして腹から大きい声を出すことにより、丹田の意識も形成されると思われます。そして、これらの軸がしっかりしてくるにつれ、体のバランスが良くなり、早く強い攻撃や防御ができるようになります。
逆に、これらのバランスが整っていないと、また使えないと、強い攻撃や防御もできません。したがって試合等では、いかに相手の軸を崩すということが勝敗にも関わるため、とても重要となってきます。
━ 精神的側面 ━
身体的側面でも説明したこれらの軸は、人間関係にも当てはめられます。まず丹田の位置が、自分の位置と仮定すると、そこを中心として、横の軸は仲間や友だち、縦の軸の上方は先輩、親、先生、師範等、下方は後輩、子どもたちとなります。先輩、仲間、後輩といった縦と横の人間関係は生きていく上で、どこへ行っても存在します。
このように、空手の道場においては、稽古を通じて、空手の技術はもちろんのこと、それ以外に、先輩、師範を敬い、後輩や小さい子どもたちの手本となるよう頑張ると共に、仲間たちを大事にすることで、人との関わりや礼儀、距離感や接し方が身に付くと考えています。
正に目に見えるもの、目に見えないもの、心身共にバランスよく鍛えられるよう、指導を心がけています。
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西山 静香 【国際空手道連盟極真会館香川県本部 桑島道場 指導員】
記事テーマ
平成24年度から中学校で武道が必修化されました。日本古来から伝わる武道には、ただ強くなるだけではなく「礼に始まり礼に終わる」という言葉がある様に、武士道精神は子供教育にも通ずるところが数多くあります。4歳~小学6年生の少年部空手指導員をしている現在、必修化された武道が教育とどの様に関わっているのかを知って頂ける機会になればと思っています。