乳歯は生後6~7ヵ月頃から生えはじめ、ひとつ、またひとつと歯が増え、2~3
歳頃には上下20本が生えそろいます。初めは,母乳(ミルク)でしたが歯の生え始める6~7ヵ月頃から離乳食が始まり、離乳が完了する1歳6ヵ月頃になると奥歯も生え始めたいていのものは食べられるようになります。
また、歯が生え始める頃から赤ちゃんは歯ぐきがムズムズするようになります。自分の指やおもちゃをなめたり、しゃぶったりするようになります。これは口やその周辺の感覚を刺激し、食べる・噛む動作の準備段階です。
楽しい離乳食を美味しく食べるため、心身の発達を促すためにも健康で丈夫な歯 は大切です。
はじめての乳歯(6~7ヵ月)が生えてきたら、いよいよ乳歯のケアのスタートです。
たいていの場合、下の前歯から生えてきます(個人差があります)。下の前歯は唾液を分泌する腺から近いため、歯の裏についた母乳(ミルク)は唾液で洗い流されます。はじめは、 離乳食を食べた後に湯冷まし(麦茶)を飲ませることからスタートし、成長にあわせステップしていきましょう。
では、歯ブラシをスムーズに導入するために必要な「歯みがきの準備期」をご紹介しましょう。
歯が生えてきたからといってすぐに歯ブラシでみがくのではなく、口に触れられることに慣れてもらうことからはじめましょう!
◆ステップ① 歯が生える前~乳歯が生える
膝の上に寝かせたり・笑顔で話しかけたり・口のまわりを優しく触ったりとスキンシップを取りながら、ぬるま湯で濡らしたガーゼなどで歯(歯ぐき)をぬぐってあげましょう。
この時期は、口唇や口の中が最も敏感なところで す。口のまわりから口の中を触れられることに慣れることから始めましょう!
◆ステップ② 手で口を触れられることに慣れたら~
次は歯ブラシに慣らしましょう。歯ブラシを遊びの中に取り入れおもちゃとして触ったり・噛んだり、口の中に歯ブラシが入っても不快な思いをしないよう、上の前歯が生えてくる時期を目標に進め準備をしましょう!
*歯ブラシを持たせている時は、ちゃんとお子さんを見守っていてください。
口の周り→口の中→歯ブラシに慣れることで歯みがきの導入がスムーズになります。歯ブラシの習慣を上手に身に付けるためにもこの準備期は大切です。
準備期を経て歯ブラシが口の中に入ることに慣れてきたら、ママ・パパが歯ブラシのお手本を見せてあげましょう!赤ちゃんも歯ブラシの真似をするようになります。この時期は、真似だけで上手に歯みがきができないので最後はママ・パパの手で仕上げみがきをしましょう!
ここで注意したいことは、仕上げみがきの方法です。歯ブラシで強くみがいてしまうと痛みを伴うことから、「歯みがき嫌い」のきっかけになることもあります。みがく時は口の中が見やすく、頭が固定される姿勢でみがきましょう。幼児期前半までは、正座をした膝の上に子どもを仰向けに寝かせてみがく「寝かせみがき」が推奨されています。
<仕上げみがきの3つのポイント!>
①歯ブラシは、鉛筆を握るように持ち軽い力で細かくみがく。
②歯ブラシの角度に注意し、歯の形に沿わせてみがきます。(歯に毛先を直角にあてます。)
③みがく時は、歯ブラシを持つ手の反対の人差し指を横にして歯ぐきの上に乗せ、歯ブラシが直接当たらないようにします。
<歯みがきの時間>
毎離乳食後とおやつの後の歯みがきが理想的です。毎回の歯みがきが忙しくて難しいという方は、一日で一番ゆっくりした時間が持てる夕食から就寝までの間(特に就寝前)に丁寧に歯みがきをするようにしましょう。むし歯に最もかかりやすい睡眠時に歯がきれいな状態で保たれているので、むし歯予防にも有効です。
むし歯予防のために行う歯みがきは、離乳食と同様に大切な生活習慣の一つです。無理のないペースで続け習慣づけましょう!
<仕上げ磨きの歯ブラシの選び方>
・口の中で動かしやすいヘッドが小さいもの
・歯ブラシの柄は、ストレートで持ちやすいもの
・毛先が平らなもの
歯みがきが自分でできるようになるまでは、親子のスキンシップの時間として 楽しい雰囲気で歯みがきができるよう、焦らず赤ちゃんの口の機能と歯の生え方を見ながら歯みがきに慣れさせていきましょう!
次回は、「パクパク期のポイント」をご紹介します。お楽しみに!
藤岡 まき子 【フード・起業コーディネーター】
記事テーマ
離乳期・幼児期は「食べる」基礎をつくる大切な時期です。お料理上手でなくてもいいんです!たくさんの食材の味を経験させ「食」の美味しさと楽しさを伝えましょう!食育・離乳食・幼児食・味覚形成・マザーフードなど「楽しく!」をポイントに家庭で実践できる食育をご紹介します。