この時期は、上下の前歯も生えそろい奥の歯も生え始めます。1日3食を定着させ離乳食から1日の栄養(80%)をとれるよう栄養バランス(炭水化物・ビタミン・ミネラル・タンパク質)を考え「歯でかんで食べること」・「自分で食べること」
ができるメニュー作りを心がけましょう!
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ミニおにぎり・ニラのかきたま味噌汁・野菜スティック・野菜肉だんご・麦茶(1歳1ヶ月)
<離乳食の時間>
●1日3回、午前中7~8時・12時・15時(おやつ)18時に与えましょう。
*初めての食材などは、午前中に与えてください。
*お子さんの様子を観察しアレルギー反応などが出た場合はすぐ病院へ。
●習慣付けのため、毎日一定の時間を離乳食の時間にしましょう。
●1日3食ですが子どもの胃は小さいので、1度にたくさんの量を食べる事ができません。離乳食だけでは足りない栄養を補うために、1日1~2回程度のおやつ(補食)で栄養を補いましょう。お菓子よりも、栄養を補えるミニおにぎり・フルーツなどのおやつ(補食)を与えます
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間食=お菓子 ✕
<回数>
●1日3回
●1日1~2回のおやつ(補食)
<調理形態・味>
●歯茎で噛み潰せる硬さ(肉だんご) / 切り方 1cc角・ いちょう切り・スティック・小房
軟飯(90g)→ごはん
*手に持ちやすく、前歯で噛み切りやすい形態
● 調味料が使えるようになりますが、基本は薄味です。
*だし・野菜スープなどを上手に使いましょう。
*刺激の強いもの・香辛料・化学調味料・なま物は、与えてはいけません。
*調味料は、塩分に気をつけ自然で安心安全なものを使用しましょう。
●量の目安は子ども茶碗1杯
*主食、おかずをそれぞれ子ども茶碗1杯程度食べられるようになります。
<授乳>ミルクは1日300~400mlが目安です。
●卒乳が近づいてきます。離乳の進行および完了の状況に応じて与えます。鉄分が不足しがちなこの時期は、フォローアップミルクを取り入れてみてもよいでしょう
。*卒乳は、焦らずお子さんの様子を見ながら2歳までを目安に進めましょう。
*麦茶などコップで飲む練習を始めましょう。
<調理上の注意>
●感染に対する抵抗が弱いので、食品を衛生的に扱うことが大切です。
<食べさせ方>
●自分で食べたいという意欲が出てくる時期です。手づかみ食べができるようなメニューを増やし(肉団子・スティック野菜など)習慣づけていきましょう。
<手づかみ食べのサポート>
●手→スプーン→フォークを使うようになりますが、まだまだ手づかみ食べがメイン。見守りながらサポートをしましょう。
<食べ方の目安>
● 離乳食完了期になると、食べ物を前歯で噛み切ったり、歯で噛んだり、奥歯でつぶしたりして食べるようになります。唇を左右に動かしたり、頬をふくらませたりしながら、上手にカミカミできているか確認しましょう。
*この時期は、食べられる食材・形状を考え、食材の切り方も工夫し「噛んで食べる」・「自分で食べること」を習慣づけ食の体験を増やしていきましょう!
離乳が、1日3回になってくると毎日の離乳食作りも大変。
そこでおすすめしたいのが「取り分け離乳食」です。
『取り分け離乳食』
大人の同じメニューの食材を使い調理途中のものを取り分けて作る離乳食です。大人と同じ食材を使ったメニューで食卓を囲むことができるのでおすすめです!
下の3つのポイントを参考に始めてみてください。
ポイント1 素材選びに注意しましょう!
・野菜や果物などはできるだけ新鮮なもの・旬のものを選びましょう。
・お子さんにも食べやすい・使いやすい食材を使って大人の食事を作ります。
*脂分の多い肉類やタコ・イカ・貝類など歯ぐきでつぶし切れないものは、離乳食には向きません。
例)脂分の多い肉類→合い挽き肉・鶏もも肉・牛肉の薄切り・鶏のササミ
タコ・イカ・貝類→ツナ・しらす・めかじき・生鮭・新鮮なお刺身(ソテー)
ポイント2 味付け前に取り分けましょう!
・大人用の味付けでは濃すぎるので、味を付ける前に取り分けます。
・取り分けたお子さま用は、だし・野菜スープ・調味料(少々)などを使って薄味に整えます。
ポイント3 かたさ・切り方・大きさを工夫しましょう!
・取り分けた食材は、月齢に応じてやわらかさ(加熱)を調節します。
*野菜などは、大人用に大きさに切り加熱した方が全体的にやわらかくなります。
・お子さんが食べやすく持ちやすいように切ったり、とろみを付けます。
*とろみ:片栗粉、オクラ、納豆などのネバネバ食材。
取り分け離乳食は、大人の食生活を見直すのにもよい機会です。特に、和食がおすすめです。煮物やみそ汁なら、油分がひかえめで食材がたくさんとれます。
お子さんは、パパ・ママと同じメニューの食材が食べられるようになります。家族で食卓を囲み、「美味しいね!」・「上手だね!」とお手本を見せながらたくさん声をかけてあげましょう! 食べられる食材が増えると、食への興味も広がり食事が楽しい時間になります。
<材料>
お粥 (5倍・軟飯
) 適量いちご 1個
しらす 20g(熱湯をさっとかける)
ブロッコリー 1小房(ゆでる)
<作り方>
1.いちご、しらす、ブロッコリーを月齢に合わせて刻みます。
2.お粥を3等分にし、白(しらす)、赤(いちごを混ぜる)、緑(ブロッコリーを混ぜる)の色粥を作ります。
3.牛乳パックを3~5㎝の長さに切り、ひし形にお皿の上にのせます。
4.緑粥、白粥、赤粥の順に入れ牛乳パックを外したら出来上がりです。
*具は、お好きな旬のお素材などをお使いください。
3月3日は、桃の節句。お子さまの健やかな成長を家族でお祝いしましょう。
「食育」は食卓から、「見て」・「触って」・「食べて」
パクパク期は、「歯でかんで食べること」・「自分で食べること」 の食体験から、食べ方を覚えて行くことができます。お子さんにたくさん食の体験をさせ「食」の土台を作っていきましょう!
次回は、「取り分け離乳食レシピ
」をご紹介します。お楽しみに!藤岡 まき子 【フード・起業コーディネーター】
記事テーマ
離乳期・幼児期は「食べる」基礎をつくる大切な時期です。お料理上手でなくてもいいんです!たくさんの食材の味を経験させ「食」の美味しさと楽しさを伝えましょう!食育・離乳食・幼児食・味覚形成・マザーフードなど「楽しく!」をポイントに家庭で実践できる食育をご紹介します。