3月になりました。
春は別れと出会いの季節と言いますが、やはり卒園・卒業がせまってくると胸にこみ上げるものがありますね。
本人はもちろん、ママ・パパの気持ちは嬉しいと同時に寂しくもあると思います。
今回は、卒園や卒業をテーマにした、こころあたたまる絵本二冊と、3.11を忘れずに・・・震災に関する絵本を一冊をご紹介します☆
おおきくなるっていうことは
中川ひろたか 文
村上康成 絵
1999年
童心社
1300円+税
おおきくなるっていうことは、どんなことだろう?
みんな、知らず知らずのうちに、成長しているのです。
でも、その「成長」ってなんでしょう。
成長している本人たちが、実は一番気が付かないでいることかもしれません。
園長先生が、みんなに伝えていきます。
おおきくなるっていうことは・・・
洋服が、小さくなることかもしれないね。
そうね、丈が短くなって、肩が入らなくなって、ボタンも・・・閉まらなくなってしまったり。
いつの間に、手も足ものびたのでしょう。
そして、いつの間にか、歯がぐらぐらぐら・・・
あ、抜けた
そうね、小さかったにゅうしっていう歯は、大人の歯に生えかわるのよね。
虫歯になんか、しないもん!
それから、あまり、泣かないってことかなあ・・・
うん、わたし、よく泣いていたけども、今はちょっとのことじゃ泣かないよ
がまん、できるし、それに泣かなくてもだいじょうぶな強い心がここにあるから
よく、考えたり、ためしたり、はなしたり、たすけたり・・・
色々なことが、出来るようになったんだよね。
そう、それが、おおきくなるってことかもしれない
見えないところで、しっかり、おおきくなっている ぼくや私のこころ
みんなちゃんと、知っている、せんせいやおとうさんやおかあさん
近所のおばちゃんも、気が付いているかもしれないよ
大きくなって、おめでとう!!
これからも、すくすく おおきくなってね。
おおきくなるって、こんなに素敵なこと。
素敵なことがいっぱいつまった、「おめでとう」の絵本です☆
さよならようちえん
さこ ももみ 作・絵
2011年
講談社
1400円+税
かわいらしい園児が11人。
しっかりと手をつなぎ、輪をつくっています。
なんだか、笑い声や歌声が、こちらまで届きそうな笑顔です。
二階建てのこばと幼稚園
中では先生たちと子どもたちが、仲良く遊んでいます。
ななこちゃんが一番好きなのは、なんて言ったって、お母さんの手作りのお弁当が食べられるお昼のじかんです。
ハンバーグだ!
サンドイッチ!
わたしは・・・ ぼくは・・・
あちこちから、喜ぶ声が聞こえます。
みんなにとってお弁当は、お母さんの愛をそばに感じられる、お守りのようなもの・・・
暖かい日には、みんなでどろこんこお団子作り。
でも、どんなに上手に作っても、乾くとお団子が割れちゃって・・・
ななこちゃん!
こっちにね、いい土があるんだよ
教えてくれたお友だち。
ありがとう!
プールに入ったり
七夕祭りをしたり
遠足にだって 行ったよね
他にも、園庭やお教室では楽しくいろいろなものづくりをしたり・・・
いっぱい いっぱい
思い出がつまった ようちえん
ありがとうが つまった ようちえん
みんなで過ごした思い出が、キラキラ輝く作品です。
笑顔がまぶしいさよならと、
そして次の道へと力強く送り出してくれる、あたたかい絵本です☆
ハナミズキのみち
淺沼 ミキ子 著
黒井 健 イラスト
2013年
金の星社
1300円+税
3月11日で、多くの命をうばったあの日から、4年です。
みなさんは、この4年、何を思い何を祈りましたか。
そして、何を希望に過ごしてきましたか。
この絵本は、東日本大震災で、実際に家族を亡くされた淺沼さんが文を書き、黒井健さんが絵を描いています。
一面に広がる、美しい景色。
高い山の上から見渡すと、おだやかな街並みに、美しく輝く海。
そこには、大好きな友だちや家族。
たくさんの思い出がありました。
なつかしい帰り道も、
大きな花火も、
七夕まつりも・・・
あなたとすごした毎日がそこにある。
だけど、あのひ、起こったこと。
ぼくは、どこにいるの?
おかあさん、
泣かないで
ぼくのだいすきだった、ハナミズキを植えて
美しいハナミズキの花が、たくさんたくさん降りそそぎます。
ひとつぶの涙は、一枚の花びらに変わって
一輪の花は、ひとりの笑顔に変わって
大きなメッセージがこめられた、愛があふれる作品です。
<「局アナnetきっずくらぶ こどものためのアナウンスブック 発声のきほん」>
局アナnet きっずくらぶ アナウンスブック
発声のきほん
常世晶子 茂木亜希子 文
山本珠海 たかのじゅんこ 国枝麻里香 絵
2014年
局アナnet株式会社
740円+税
全国の局アナ出身者でつくる、日本最大規模のネットワーク・局アナnet。
その局アナnetの中で、絵本の読み聞かせやアナウンス指導など、子どもたちのためのコンテンツづくりに取り組んでいるのが、局アナnetきっずくらぶです。
そのメンバーの中から、常世晶子アナウンサーと私の二人で、「発声のきほん」と題したテキスト本を出版させて頂きました。
2014年11月9日(日)、2015年2月1日(日)に、未来屋書店幕張新都心店みらいやのもりにて、イベントが開催されました!
ご参加いただいた小学生の皆さん、ありがとうございました。とても楽しんでいただけたようで嬉しいです♪
次回は4月5日(日)に開催される予定です。
お近くの方はぜひご参加ください!
今月、池袋にてイベントを開催します。
3月21日(土)10時半~12時
池袋SEIBUの池袋コミュニティカレッジ
http://cul.7cn.co.jp/programs/program_703360.html
このテキストは、呼吸法や顔の体操、五十音の練習から詩・早口言葉までさまざま折り込まれています。
発声を学んで話し方に自信がつくと、人と話したり、思っていることを表現することが楽しくなります。
ぜひ、本を手に取って楽しんでいただきたいと思います☆
アマゾンで購入できるようになりました!
http://www.amazon.co.jp/dp/4990815912
よろしくお願いいたします☆
茂木亜希子
茂木 亜希子 【絵本ナビゲーター・保育士・司会】
記事テーマ
何気なく手に取った絵本が、子どもの心をつかみ、大人の私たちの心をも揺さぶることがあります。読み語られる一冊一冊を通して、子どもが体験する世界は広がり、その体験をもとに想像力も豊かに育ってゆきます。昔から読み継がれてきた絵本、ユニークで不思議な絵本、心に響くあたたかい絵本、今読みたい旬の絵本など、愛される絵本を様々ご紹介していきます。