もう、夏休みまであと少し!
楽しみでたまらない子どもたち。どんなところに遊びに行こうかとそわそわしていることと思います。
時間がたっぷりある時だからこそ、外遊びや友達・家族との時間をたくさん楽しんでほしいと思います。
そして、じっくり色々な物語にも、触れてほしいと思います。
今回は、今年の夏の課題図書、中学年(小学校3・4年生)の本についてご紹介します!
木のすきなケイトさん -砂漠を緑の町にかえたある女のひとのおはなし-
H.ジョゼフ・ホプキンズ/文
ジル・マケルマリー/絵
池本 佐恵子/訳
2015年
BL出版
1600円+税
森の中で寝ころぶ女の子。
小さなころから、ケイトは木や自然が大好きでした。
北カルフォルニアという、アメリカで育ったケイト。
今から150年も前の頃だったのですが、ケイトのような女の子は土遊びはしないものと思われていました。
でも・・・ ケイトの手は真っ黒!
だって、自然が、木が、土が・・・ 大好きだからです。
学校で学ぶことが大好きだったケイト。
計算や詩や書き方。
それ以外にもたくさん熱心に勉強しました。
この時代、女の子は熱心に勉強をする必要はない・・・なんていうことを、多くのひとたちは言っていました。
何より好きだった、自然の勉強。
いつしかケイトは、
大学でもっともっと学びたい
そう思い、夢を叶えたのでした。
そうして大学生になったケイト。
やっぱり、木が、自然が大好き。
科学者になりたい!
そんな大きな夢を持っていたケイト。
でも、女の人で、科学者になるために勉強をして、カルフォルニア大学を卒業したひとは、今まで一人もいません。
ケイトは、がんばってがんばってがんばって・・・
カルフォルニア大学を卒業した、初めての女性になったのです。
大学を卒業した後、ケイトはある場所へと働きに出ることになりました。
そこは、ケイトにとって信じられないような環境そのものでした。
木や自然が、ぜんぜんない町だったから
ケイトは、そこで仕事をしながら考えます。
ここが、緑でいっぱいになったら、どんなに素敵だろう
ケイトは、ここからありとあらゆる知恵を絞り、研究をし、努力を続けます。
そうして、このサンディエゴという何もない砂漠の町に、緑いっぱいの未来を創ろうと、ケイトは長い時間をかけて取り組むのでした。
たくさんの努力を重ね、町をすっかり変えてしまった・・・本当にあった素晴らしい女性のお話です。
ケイトが実現した緑のサンディエゴ、いつか訪れ、ゆったりと歩いてみたいものです☆
さかさ町
F.エマーソン・アンドリュース/作
ルイス・スロボドキン/絵
小宮 由/訳
2015年
岩波書店
1400円+税
主人公はリッキーとアンというきょうだいです。
ふたりは何時間も汽車に乗って、おじいちゃんの住む町に向かっていました。
キキー!!
と、突然! 汽車が止まってしまいました。
すると・・・ あれあれ
お兄ちゃん、なんだかこの汽車・・・反対に進んでいるようなきがするんだけれど
よく見ると、汽車は元来た道を逆に進んでいます。
外を見ると、あべこべのよく分からない文字が書いてある看板が見えました。
なんだか様子が違う
そう感じた二人のところに、車掌さんが来て説明をしました。
橋が壊れてしまったこと。
直すまで、この町で過ごさなくてはならないこと
町? 町って、この町?
なんだか様子がおかしいこの町で、ふたりはしばらく過ごすことになりました。
すると、あることに気が付いたのです。
あの看板! 文字が逆よ・・・!
それだけではありません。
いったいどうしたっていうんだ・・・
家も車もおかしなことになっている
それはそうです。
ここは、「さかさ町」なのですから!
すべての物事が逆さまになってしまう「さかさ町」
不思議な町に迷い込んできたふたり。
ホテルでも、レストランでも、すべて逆さになっているこの世界で、二人はどう過ごし、何を感じるのか・・・
すべて、さかさまに考えながら、お楽しみください☆
逆さでいいこと悪いこと。 物事には正解も不正解もどちらもあるのかもしれません…!
二日月
いとう みく/作
丸山 ゆき/絵
2015年
そうえん社
1300円+税
小学四年生の時だった。
杏に、待ちに待ったきょうだいができた。
妹の、芽生だ。
すごく、、楽しみだった。
赤ちゃんがやってきて、様子がおかしいことが分かった。
ミルクを、吐いてしまうのだ。
どうしたのかな。
何か、具合でも・・・
病院に行くと、驚くべきことを告げられたのだ。
芽生には、障害があるということ。
5歳まで、生きられたら表彰ものだということ。
それは、何を示しているのだろう。
それは、それは・・・
そこから、お父さんもお母さんも芽生に付っきり。
運動会も、学校から言われた約束の持ち物も・・・ 全部、後回し。
杏の中に芽生える妹へのストレートな想い。
お母さんやお父さんへの想い。
周りのお友だちと比べたり、逆に周りから比べられたり・・・。
頭の中をぐるぐると駆け巡る本当の気持ちと、理想と現実。
杏の揺れ動く心を捉えて離さない、考えさせられるお話です。
月の満ち欠けと、自分の心を照らし合わせた杏。
二日月への想いも一緒に届けます☆、
局アナnet きっずくらぶ
こどものためのアナウンスブック 発声のきほん レッスンCD付
常世晶子 茂木亜希子 文
山本珠海 たかのじゅんこ 国枝麻里香 絵
2015年
局アナnet株式会社
1000円+税
全国の局アナ出身者でつくる、日本最大規模のネットワーク・局アナnet。
その局アナnetの中で、絵本の読み聞かせやアナウンス指導など、子どもたちのためのコンテンツづくりに取り組んでいるのが、局アナnetきっずくらぶです。
そのメンバーの中から、常世晶子アナウンサーと私の二人で、「発声のきほん」と題したテキスト本を2014年に出版させて頂きました。
今回は、さらにオリジナルレッスンCDと、クラフトマイク(付録)をつけて、2015年8月に出版しました。
現在アマゾンでも販売中です!
http://www.amazon.co.jp/dp/4990815920
セブンネットショッピング
http://7net.omni7.jp/detail/1106565887
<今後のイベント予定(東京・埼玉)>
新宿伊勢丹(新宿区) 7月22日(金)
http://isetan.mistore.jp/store/shinjuku/floor/main_6f/1607jenelyno/index.htm
半桐ヶ丘デイホーム(北区) 7月23日(土)
毛呂山町立毛呂山図書館(毛呂山町) 7月30日(土)
コープみらいカルチャー(中野区) 8月26日(金)
*それぞれ多くのご参加をお待ちしております!よろしくお願いいたします☆
現在、目黒区・板橋区・北区・文京区・東久留米市の学校・学童・放課後教室、広島県、山形県、福井県内のカルチャー、コープみらいカルチャー等で、きっずくらぶのメンバーがアナウンス講座を実施中
このテキストは、呼吸法や顔の体操、五十音の練習から詩・早口言葉までさまざま折り込まれています。
発声を学んで話し方に自信がつくと、人と話したり、思っていることを表現することが楽しくなります。
ぜひ、本を手に取って楽しんでいただきたいと思います☆
従来のアナウンスブック740円+税もまだまだ販売中です!
アマゾンでも好評発売中!
http://www.amazon.co.jp/dp/4990815912
よろしくお願いいたします☆
小学生ことばパズル クロスワード 都道府県
監修 親野智可等
2015年
学研教育出版
900円+税
学研教育出版より「小学生ことばパズルクロスワード 都道府県」が出版されました!
この本は、言葉のパズルを解いて47都道府県の重要単語を学んでいくワークブックです。
地名や自然、特産物などさまざまな言葉がクロスワードになっています。
今回、このクロスワードおよび問題文や他クイズページの作成を担当しました!(4人の共著、および親野智可等先生の監修です)
オールカラーのイラストが可愛らしく、写真やヒントで難しい問題もすらすらとけます。
ぜひ、お手にとって楽しんでください☆
そらとぶまくらとおつきさま
もぎあきこ 作
すがわらけいこ 絵
2015年
世界文化社 おはなしワンダー
380円+税
あやねは、ある日お母さんと一緒にキラキラ光るお店を見つけました。
「こんなお店、あったかしら・・・?」
不思議そうにつぶやくお母さん。
ふたりは、そのお店に入ってみることにしました・・・
十五夜に起こった、特別な出来事。
夜空を見上げながら、ゆっくりとお楽しみください☆
そらのうえのたなばたまつり
もぎあきこ 作
すがわらけいこ 絵
2016年
世界文化社 おはなしワンダー
380円+税
七夕の日、急に雨がぽつぽつ降ってきました。
『せっかく飾ったのに…』と、園庭に飾った笹を気にして飛び出した仲良し三人組。
華やかで楽しい、お空の上の七夕のお話です。
梅雨時の7月7日、もしも雨が降ってしまったら・・・そんな気持ちから生まれた、「雨の日でも大丈夫!」とうなずけるおはなしです☆
チャイルドブック・コールド みんなともだち 8月号
うみのなかのゆうびんきょく
もぎあきこ 作
ささきみお 絵
2016年
チャイルド本社
430円+税
海の中の郵便局に、新人のくじらくんが仲間入りしました。
さっそく仕事を頼む蟹局長。
しかし、くじらくんはなかなかうまくできません・・・
それぞれの個性を活かして活躍する、海の中の郵便局員たち。
夏にぴったりの楽しいお話です。
この度、チャイルド本社さんのチャイルドブック・ゴールド8月号に、夏のお話を書かせて頂きました。
嬉しいことに、巻頭ページです。
画家・ささきみお先生のやわらかくて愛らしい、魅力たっぷりの絵が、物語を楽しく盛り上げてくださっています。
ご縁をくださったチャイルド本社の浅野さん、ご助言くださった中島さん、そして素敵な絵を描いてくださったささき先生、本当にありがとうございました!
何より、この作品を読んでくださった、子どもたち全員に感謝いたします。
これからも様々なお話つくりをしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!
一日置きに、アメーバブログにておすすめの絵本を紹介しています。
「このほんよみたい!」
ぜひ、ご覧ください!
茂木亜希子
茂木 亜希子 【絵本ナビゲーター・保育士・司会】
記事テーマ
何気なく手に取った絵本が、子どもの心をつかみ、大人の私たちの心をも揺さぶることがあります。読み語られる一冊一冊を通して、子どもが体験する世界は広がり、その体験をもとに想像力も豊かに育ってゆきます。昔から読み継がれてきた絵本、ユニークで不思議な絵本、心に響くあたたかい絵本、今読みたい旬の絵本など、愛される絵本を様々ご紹介していきます。