前回は低学年(1~2年生)の青少年読書感想文全国コンクール課題図書から3冊ご紹介しました!
今回は、低学年に加えて、中学年(3~4年生)と高学年(5~6年生)からも1冊ずつ選び、合計3冊をご紹介します!
作文を書いても書かなくても、まだ決まっていなくても・・・興味を持たれましたら、ぜひお手にとって本を読んでもらいたいと思います。
本を通して、新しい世界が開かれることでしょう☆
クレヨンからのおねがい!
ドリュー・デイウォルト・文
オリヴァー・ジェファーズ・絵
木坂 涼・訳
2014年
ほるぷ出版
1500円+税
オレンジ、赤、青に緑。
いくつものクレヨンたちが、何やらプラカードを手に訴えているようですよ・・・?
主人公の男の子、ケビン。
ケビンは、いつものように絵を描こうとクレヨンを探したところ・・・
クレヨンの箱の上に・・・手紙
手紙、手紙・・・
いくつもの、手紙。が、置いてありました。
なんだろう??
ケビンは不思議そうに、その手紙を一枚一枚、読み始めました。
まず登場したのは、情熱の、あの色です。
やあ!
話せば分かると思うんだけど・・・
何やらその色のクレヨンは、ケビンに言いたいことがあったようです。
あの果物も、その車も、そして冬の一大イベントでも・・・
オレは大活躍な色だよ!
どうやら、その色はちょっぴりお疲れの様子です
だから、オレからのお願いは・・・
それは、一生懸命、真剣に書かれた「クレヨンからのおねがい」でした。
ちょっと聞いてください!
よーくね・・・
次に読んだ手紙の送り主は、また違った色のクレヨンです。
いつも、あの果物や、それにあの不思議な生き物を描くときに、ぼくを使ってくれるけど・・・
だけど、君ときたら、描くときに・・・
その色は、描いてくれるのはいいのだけれど、その描き方に言いたいことがあったようです。
ぼくだって、立派にクレヨンとして生きているんだけれど・・・
おやおや今度は、とっても元気の無いクレヨンです。
それなのに、君ってば、ぼくのこと・・・
もっと、ぼくの色を使えるところはたくさんあると思うんだけど・・・
どうやらなかなか登場する機会が少ないので、もっと使ってほしい!!ということなのでしょうか。
あの色も、この色も、はたまたその色も・・・
みんなみんな、ケビンに手紙を書きました。
はてさてクレヨンたちのその想い、ケビンにはちゃあんと届くのでしょうか・・・?
ユニークな表現でクレヨンたちの気持ちを描いた、ユーモアたっぷりの絵本です☆
ニューヨークタイムズのベストセラーリスト1位になった、海外からやってきた楽しい作品です。
かぐやのかご
塩野 米松/作
はまの ゆか/絵
2014年
佼成出版社
1300円+税
<中学年の部>
赤いランドセルを背負った女の子。
そばには、優しくほほえむおばあさん。
二人は、ある林で出会って、友だちになるのです。
女の子は、悲しんでいました。
学校からの帰り道、とてもつらくてつらくて、泣きたい気持ちでいっぱいでした。
学校で、悔しい思いをしたのです。
そして、悲しみを吐き出すために、ある林を通ったのでした。
わーんわーん
わーんわーーーーん
悲しくて、つらくて、だから誰にも見られない場所が必要でした。
わーんわーん
わーん・・・
誰もいないはずの林。
突然、思わぬところで現れたのは、ひとりのおばあさんでした。
どうしよう、見られていたかも・・・?
心配している女の子をよそに、おばあさんは優しく話しかけます。
ちょっと、手伝っておくれ
え・・・
戸惑う女の子。
しかし、かまわず作業を始めるおばあさん。
みるみるまに、おばあさんの手さばきに気持ちが動いていく女の子。
さまざまな話を通して、ふたりは次第に心を通わせていきます。
学校の話、昔の話、そして、おばあさんの生み出す素敵な作品たち・・・。
女の子の葛藤や想いを描いた、まっすぐな作品です☆
日本の伝統文化にも触れられる、素敵なお話です。
ぼくの、ひかり色の絵の具
西村 すぐり/作
大野 八生/絵
2014年
ポプラ社
1300円+税
<高学年の部>
草花を後ろに、スケッチをしている男の子。
パレットには美しい絵の具がいくつも置かれています。
主人公はユクという男の子。
ある日、学校の図画工作の時間に写生をすることにしました。
学校内であれば、どこで写生をしてもいいというルール。
どこで描こう。
何を描こう・・・
ユクは、ある同級生の女の子とともに、とっておきの場所を見つけました。
外階段をのぼり、住宅地や田畑の緑を見下ろします。
目の前に広がる景色。
町にはたくさんの色があって、ユクは美しい景色に見とれていました。
少しずつ少しずつ、ユクは描きだしました。
ユクの持っている絵の具は、ユクにとって特別な画材です。
お父さんから、誕生日のプレゼントでもらった、15色。
その色を足しながら、ユクは丁寧に色つけをしていきます。
しかし、やっとの思いで描きだした作品を、台無しにしてしまう事件が起きてしまうのです。
葛藤するユク。
絵を描くことって?
自分が本当にしたかったことって・・・?
絵に対する想いや、自分のあり方を考えさせられる、ぐっと成長を感じられる作品です。
冒険したり、家族の過去に触れたり・・・自分自身に向き合うことのできるお話です。
局アナnet きっずくらぶ
こどものためのアナウンスブック 発声のきほん レッスンCD付
常世晶子 茂木亜希子 文
山本珠海 たかのじゅんこ 国枝麻里香 絵
2015年
局アナnet株式会社
1000円+税
全国の局アナ出身者でつくる、日本最大規模のネットワーク・局アナnet。
その局アナnetの中で、絵本の読み聞かせやアナウンス指導など、子どもたちのためのコンテンツづくりに取り組んでいるのが、局アナnetきっずくらぶです。
そのメンバーの中から、常世晶子アナウンサーと私の二人で、「発声のきほん」と題したテキスト本を2014年に出版させて頂きました。
今回は、さらにオリジナルレッスンCDと、クラフトマイク(付録)をつけて、出版することになりました!
発売は8月10日ごろです。
現在アマゾンにて予約販売受付中です!
http://www.amazon.co.jp/dp/4990815920
<今後のイベントについて>
福岡ジュニアスター学園・・・7月12日(日)
イオン成増放課後教室・・・7月20日(祝)
子育てママ応援塾ほっこり~の学童・・・7月30日(木)
未来屋書店 イオン幕張新都心店・・・7月31日(金)
イオン岡山・・・8月9日(日)
イオン稲毛海岸放課後教室・・・8月23日(日)
池袋西武カルチャー・・・8月25日(火)
お近くの方はぜひご参加ください!
このテキストは、呼吸法や顔の体操、五十音の練習から詩・早口言葉までさまざま折り込まれています。
発声を学んで話し方に自信がつくと、人と話したり、思っていることを表現することが楽しくなります。
ぜひ、本を手に取って楽しんでいただきたいと思います☆
従来のアナウンスブック740円+税もまだまだ販売中です!
アマゾンでも好評発売中!
http://www.amazon.co.jp/dp/4990815912
よろしくお願いいたします☆
茂木亜希子
茂木 亜希子 【絵本ナビゲーター・保育士・司会】
記事テーマ
何気なく手に取った絵本が、子どもの心をつかみ、大人の私たちの心をも揺さぶることがあります。読み語られる一冊一冊を通して、子どもが体験する世界は広がり、その体験をもとに想像力も豊かに育ってゆきます。昔から読み継がれてきた絵本、ユニークで不思議な絵本、心に響くあたたかい絵本、今読みたい旬の絵本など、愛される絵本を様々ご紹介していきます。