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もしもの時に、家族を守る「社会保険」その9・・・【健康保険】 /2015年1月

健康保険の「限度額認定証」って知ってますか?

社会保険制度の中でも、結構身近な「健康保険」。

今日は、その中でも「高額療養費」についてお伝えします。

 

「高額療養費」の制度、名前だけは知っている、という方も多いのではないでしょうか?

この制度、ざっくり説明すると、

 

「1ヵ月間に、医療費をたくさん払うことになってしまった場合、

ある限度額以上に負担した金額は払い戻される」

 

・・・と、覚えておいて頂ければいいのかな、と思います。

「ある限度額」って、具体的にいくらなんだろう・・・?

「限度額」は、通院した方の年齢や、年収額などによって、細かく区分されていますが、

ここでは、一般的な例をとりあげてみます。

 

例えば、月給約35万円のAさん(30歳)が、スノボで転倒し、骨折、入院してしまった場合。

かかった医療費の総額は100万円だったとします。

この場合、健康保険の窓口負担割合は3割なので、この条件で計算すると、病院には100万円の3割、すなわち30万円を支払う必要があります。

 

健康保険があるから、負担は3割で済むとはいっても、30万円の負担は大きいですよね・・・。

そんな時、この「高額療養費」制度が使えます。

 

Aさんの場合、「高額療養費」の制度上では、自己負担の限度額は「87,430円」です。

いったん病院には30万円を支払うことにはなりますが、この「87,430円」を超えた、差し引き「212,570円」は、後から払い戻しを受けることができます。

払い戻しの手続きって、どうすればいいの?

医療費の払い戻しの手続きは、加入する健康保険の種類によって違います。

 

「協会けんぽ」の場合は、「高額療養費支給申請書」の提出が必要です。

 

会社の健保組合の場合は、手続をそれぞれの健保組合に確認してみて下さい。

中には、あえて手続をしなくても、自動的に医療費を計算して、多かった分を払い戻してくれる、親切な健保組合もあったりします。

また、高額療養費の払い戻し分に加え、「付加金」といって、特別な手当金を上乗せして戻してくれる健保組合もあります。

 

いずれにしても、かかった医療費の払い戻しが受けられるのは、実際の通院から数ヵ月後になるのが普通です。

窓口で、はじめから「限度額」以上を払わない、という手もある!

払い戻しが受けられるとはいえ、先のAさんの例だと、実際の入金までは、医療費のうち約20万円を立て替えたまま、ということになってしまいます。

そんな時、とても便利な「限度額認定証」というものがあります。

 

これは、加入する健保組合から発行される書面です。

これをもらっておいて、病院の精算時に提示すれば、窓口で実際に支払う金額は、上限額の「87,430円」までで済みます。

差額は、病院と健保組合との間でやり取りしてくれるので、負担が少なくて済み、とても便利です。

 

もしあらかじめ、治療や入院の予定が先にわかっているのであれば、ぜひ「限度額認定証」を手に入れて下さい!

仮に、突然のケガや病気で通院、となってしまった場合でも、あきらめないで!

限度額認定証は短時間で発行されることが多いので、医療費の支払い時までに入手できれば、窓口負担は少なくて済みます。

そんな時は、まずは加入する健康保険の窓口に問い合わせてみて下さいね。

「高額療養費」の計算期間に注意!

ちなみに、この「高額療養費」制度の計算期間は、月の1日~末日です。

月をまたいでしまうと、前月分は計算されなくなってしまうので、注意が必要です。

 

私自身の例を挙げると・・・

私は息子を、予定帝王切開で出産したんですが、出産日は28日でした。

帝王切開後は10日間ほど入院となるのですが、見事に月をまたいでしまったため、入院費の計算上はちょっと損をしていました(笑)

ただ、事前に「限度額認定証」は手に入れていたので、窓口の自己負担は少なくて済みました。

 

もし調整が可能な場合は、なるべく入院・手術などの予定は、同月内に収めた方がお得・・・なのかもしれません。

Information/お知らせ

★★「ハッピー福祉塾in習志野」で講師を務めます★★

習志野商工会議所ほか主催の「ハッピー福祉塾in習志野」。

福祉の分野で開業したい!とお考えの方向けに、資金繰りや税務、様々なノウハウをお伝えします。

人事労務の分野で私もお話しさせて頂く予定です。

http://www.narashino-cci.or.jp/wp/wp-content/uploads/2014/11/fukushijuku.pdf

 

★★こちらもよろしければご覧下さい!★★

【神谷綾社会保険労務士事務所HP】http://www.aya-sr.com/

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【千葉県船橋市・津田沼の社労士 神谷綾のつれづれ日記】http://ameblo.jp/kamiya-aya/

Mama's profile/プロフィール

神谷 綾

神谷 綾 【社会保険労務士】

記事テーマ

家族のための「社会保険」のおはなし

「社会保険」や「年金」っていうと、なんとなく難しいことのよう…。でも実は、就職や退職、妊娠出産、病気やケガなんていう、様々なライフイベントごとに、私たちをいろいろ助けてくれるんです。もらえるお金。やっておくべき手続。知ってると、ちょっとトクするマメ知識。そんな「社会保険制度」について、ママの目線からわかりやすくお伝えします。

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