「教育訓練給付」とは、スキルアップのための勉強の、「勉強代」を補助してくれるものです。
よく新聞などで、折込で通信教育の案内が入っていたりしますよね。
そのような教材を利用して、自宅でコツコツ勉強を進める場合にも、受講料を補助してもらうことができるんです。ママにとってはありがたいですよね。
この補助を受けられる方は、下記のとおりです。
★雇用保険に、1年以上加入している方(※補助金を受けるのが初めての場合)
★雇用保険に、1年以上加入していたことがあって、退職してから1年以内の方
ただ、補助が受けられるのは、一定の「対象講座」のみです。
目的がいくら「スキルアップ」であっても、この給付の対象になっていない講座を受講しても、補助金は受けられません。受講前に必ず確認しておいてくださいね。
補助の種類には2つあって、それぞれ補助金の金額が違います。
(1)一般教育訓練給付金
受講金額の2割、かつ、最大10万円までです。(下限額は4千円です)
(2)専門実践教育訓練給付金
受講金額の4割、かつ、最大96万円までです。(下限額は4千円です)
(1)と(2)、なにが違うのかというと、(2)の講座は長期・かつ専門的な勉強が必要なものが対象となります。
例えば、保育士、美容師、介護福祉士・・・といった、その名前で「食べていける」ような、「一生モノ」の資格取得のための講座受講などが対象です。
実は、(2)のカテゴリは、今年の10月に新設されたものなんです。
(2)の対象講座は、通信教育のみならず、学校に長期間通う必要があるものも多いのですが、学費の面から断念されていた方も多いと思います。
それを最大4割も補助してもらえるのは、かなり「おいしい」制度だといえます。
「いったん就職はしてみたけど、私が本当に目指したい方向はちょっと違うかも・・・」
「育児と家庭を両立できるような仕事を目指したい・・・」
そうした方の、キャリアの再構築を、国をあげて応援してくれてる、ということですね。
「教育訓練給付」は、退職して雇用保険をやめてからも、1年以内ならばもらえるのが特色です。
でも、プレママやママは、
「勉強したい気持ちはあるけれど、そんな時間はどこにもない・・・」
「会社を辞めてから1年以内、っていったって、子どもがまだ小さいのに、勉強なんてムリ・・・」
という方、きっと多いと思います。
「教育訓練給付」は本来、前職を辞めた後、1年を1日でも過ぎてしまえば、もらうことができません。でもそれってもったいないですよね。。
そんな事態が予想される方は、まずは会社を辞めた後、必ず1ヵ月以内に、自宅の住所を管轄するハローワークで、「教育訓練給付の適用対象期間の延長」という手続きをしてください。
妊娠、出産、育児、病気など、やむを得ない理由がある場合、この「退職後1年」という期間を延長してくれます。
育児が落ち着いて、勉強したい!と思ったとき、この制度が使えるか使えないかで、負担はまったく違ったものになりますよね。
会社を退職した直後の自分と、出産や育児を経験して1年経った自分、きっとやりたいことも変わってくると思いませんか? 「そのとき」に備えて、手続きができるのは、会社を退職後、たったの1ヵ月間のうちだけ!
やれることはきちんと、事前にやっておきましょう!!!
★★「船橋ハッピー創業スクール」で講師を務めます★★
大好評のうちに満席となった、船橋商工会議所主催の「船橋ハッピー創業スクール」。
11/29(土)に、人事労務の分野で私もお話しさせて頂く予定です。
http://www.e-funabashi.com/syoukou/sougyou.html
★★こちらもよろしければご覧下さい!★★
【神谷綾社会保険労務士事務所HP】http://www.aya-sr.com/
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【千葉県船橋市・津田沼の社労士 神谷綾のつれづれ日記】http://ameblo.jp/kamiya-aya/
神谷 綾 【社会保険労務士】
記事テーマ
「社会保険」や「年金」っていうと、なんとなく難しいことのよう…。でも実は、就職や退職、妊娠出産、病気やケガなんていう、様々なライフイベントごとに、私たちをいろいろ助けてくれるんです。もらえるお金。やっておくべき手続。知ってると、ちょっとトクするマメ知識。そんな「社会保険制度」について、ママの目線からわかりやすくお伝えします。