前回は、雇用保険の一番メジャーな給付「基本手当」についてお話ししました。
雇用保険は、このほかにも覚えておきたい給付があります。
ママや家族が、仕事探しをする時に後押しをしてくれるお金、まだまだ色々あるんです。
今回は、「就職促進給付」と「教育訓練給付」についてお話しします。
「就職促進給付」とは、失業してしまい、いわゆる「失業保険」をもらっている方に対する給付です。
★就業手当★
正式に「再就職」するまでに、アルバイトなどを繋ぎで行ったりしたとき、もらえるお金です。
もらえる金額は、原則、就業日 × 日額 の、30%です。
★再就職手当★
端的にいえば、失業保険をもらい切らないうちに、早めに「再就職」を決めた方へのご褒美的なお金です。
もらえる金額は、原則、残っている失業保険の日数 × 日額 の、50%~60%です。
★就業促進定着手当★
再就職はしたものの、前職よりお給料が下がってしまった場合に、その差額を穴埋めしてくれるようなお金です。
いずれも、具体的な金額の計算方法はなかなか難しいですが、まとまって支給されると、結構大きな金額となります。
これらの給付金の額は、いわゆる「失業保険」でもらえるお金に比べて、指折り数えると少ないことがあるかもしれません。
でも、よくよく考えてみて下さい。
「失業保険」は、失業状態の方の暮らしを最低限ケアしてあげるのが目的です。そしていつかその支給は終わります。
だったら、目先の数千円のお金より、早く安定したお仕事について、早くお給料をしっかりもらった方が得策だと思いませんか?
「失業保険」がまだもらえるから、と、就職を先延ばしにしたりするのは、本末転倒です。
履歴書的にも、ブランクが空けば空くほど、採用担当者の見る目は厳しくなることを、心に留めておきましょう。
「教育訓練給付」は、資格取得など自分のスキルアップのために、各種講座を受講した際に、その受講料を補助してくれるものです。
講座はなんでもいい、というわけではなく、教育訓練給付の「対象講座」でなくてはNGです。
ただ、「対象講座」はとても充実していて、種類もいろいろありますし、資格取得のための専門学校や、通信教育など、学び方も様々な中から選ぶことができます。
現在在職中で雇用保険に加入している方、または、退職などで雇用保険から抜けて1年以内の方が対象です。
この給付の一番のポイントは「退職していても、1年以内ならOK」というところです。
従って、妊娠・出産・育児などのために、今すぐは働けないママでもOK。
いつか来る再就職の時に備えて、この制度を利用してこつこつ勉強を進めておくこともできます。
本当なら受講料は全額自己負担のところ、雇用保険が補助してくれるのは、とってもありがたいですよね。
実はこの仕組み、今年の10月から制度が拡充されて、もらえる金額も劇的に増えたんです!
次回、またもう少し詳しくお話しすることにしますね。
★★「船橋ハッピー創業スクール」で講師を務めます★★
大好評のうちに満席となった、船橋商工会議所主催の「船橋ハッピー創業スクール」。
11/29(土)に、人事労務の分野で私もお話しさせて頂く予定です。
http://www.e-funabashi.com/syoukou/sougyou.html
★★こちらもよろしければご覧下さい!★★
【神谷綾社会保険労務士事務所HP】http://www.aya-sr.com/
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【千葉県船橋市・津田沼の社労士 神谷綾のつれづれ日記】http://ameblo.jp/kamiya-aya/
神谷 綾 【社会保険労務士】
記事テーマ
「社会保険」や「年金」っていうと、なんとなく難しいことのよう…。でも実は、就職や退職、妊娠出産、病気やケガなんていう、様々なライフイベントごとに、私たちをいろいろ助けてくれるんです。もらえるお金。やっておくべき手続。知ってると、ちょっとトクするマメ知識。そんな「社会保険制度」について、ママの目線からわかりやすくお伝えします。