前回までに、働く人が加入する保険は、労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金保険の「4種類」あるとお伝えしました。そのうち、今回は雇用保険についてお話しします。
雇用保険は、下記の条件を満たす方が加入します。
★週20時間以上の所定労働時間である
★31日以上勤務する見込みがある
ただし、5人未満の会社や、個人事業の場合などは、加入できないことがあります。また、原則として役員や、同居の家族などは加入できません。
雇用保険料は、毎月のお給料の金額によって上下します。業種が一般の事業の場合は、支給額の0.5%、業種が農林水産業・清酒製造・建設業の場合には、支給額の0.6%です。この「支給額」には、交通費も含まれるので注意が必要です。
例えば、同じスーパーで、同じ時給のパート勤めの方でも、自転車通勤をしているAさんと、電車通勤をしているBさんは、雇用保険料の額に差が出てきます。
★Aさん
・基本給:100,000円 ・通勤費:30,000円 合計支給額130,000円
・・・(130,000円×0.5%) ⇒雇用保険料は650円
★Bさん
・基本給:100,000円 ・通勤費:0円 合計支給額100,000円
・・・(100,000円×0.5%) ⇒雇用保険料は500円
雇用保険は、こんな時に役立ちます。
・会社を退職した後の「失業給付」
→前職の給与の約5割~8割
・自己啓発費用の補助「教育訓練給付」
→今年9月まで:訓練に要した費用の2割(最大10万円)
今年10月以降:さらに拡充!
・「育児休業給付」
→給与の約5割 ※現在、さらに支給率UP中!
・「介護休業給付」
→給与の約4割
雇用保険からの支給については、ママたちにとって耳寄りな情報もたくさんあります。ただ、もらえる条件や金額が複雑なので、わかりにくいのも事実です。次回から、順を追って、ひとつひとつ説明していきます。
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神谷 綾 【社会保険労務士】
記事テーマ
「社会保険」や「年金」っていうと、なんとなく難しいことのよう…。でも実は、就職や退職、妊娠出産、病気やケガなんていう、様々なライフイベントごとに、私たちをいろいろ助けてくれるんです。もらえるお金。やっておくべき手続。知ってると、ちょっとトクするマメ知識。そんな「社会保険制度」について、ママの目線からわかりやすくお伝えします。