買ってきたパン、自分で作ったパン、いつ食べますか? その日のうち? 翌日の朝食?
私はどちらのパンもその日のうちに食べていただきたいです。なぜならパンは生鮮食品。生鮮食品である野菜や肉、魚は買ったその日に調理するのがベストですよね。
もっと言えば、例えば野菜なら収穫したてがより美味しいです。(もちろん寝かせて旨みが増すような例外のものもありますが)
パンもしかり。焼きあがったその時が一番おいしい。(厳密には「焼きたての冷めたて」が一番おいしいと私は思います。)時間が経つほど、固くなったり食感が悪くなったりします。
なので自分で作ったパンを焼きたてで食べる、それかパン屋さんで買ってきたパンをその日のうちに食べる、が一番おいしいと思っています。
でもいつもいつもそういうわけにもいかない・・・
今回は、焼きたてのパンと残ったパン、それぞれをお子さんとおいしくいただける食べ方やレシピをご紹介します。
その前に、パンをより美味しく食べたい方に守ってほしい3原則があります。
1.冷蔵保存はしない
2.すぐに食べない時は冷凍庫へ
3.トーストや焼戻しをする時は予熱をしてからパンをいれる
冷蔵庫の温度帯はパンが乾燥しやすいし、冷蔵庫の匂いも移りやすい一番劣化しやすい温度帯です。そのため、翌日にも食べきれなさそうだな~という時は早めに冷凍保存をおすすめします。
小さなパンはそのまま、大きなパンはスライスしてから1個ずつラップにくるみ、ジッパー付きの保存袋に入れて空気を抜いて冷凍庫へ。
スライスしておけば、食べたい分だけ取り出せるので便利です。そして冷凍保存したパンも、そうでないパンも、トーストする時は予熱したトースターで焼きましょう。その方が短時間で焼けるためパンの水分を失いません。
さあ、これを頭に入れつつ、もっと美味しいパンの食べ方、学んでいきましょう!
美味しい焼きたてを食べようとしたら、自分で焼いて食べるのが一番の焼きたてほやほやです。
でもちょっと待って!
焼きたて直後のあっつあつのパンは、実はそんなに美味しくないんです。まだ粉が馴染んでない感じで、旨味も感じにくいです。なので、「美味しい焼きたてパン」というのは、「焼きたての冷めたて」なんです。触っても「あちち!」とならずに触っていられる程度の温度に下がったら食べごろです。熱すぎたらお子さんも食べられませんしね。
もし、作ってから半日、一日たってしまったら、オーブントースターで焼き戻すと、焼きたての美味しさが戻ります。水分がなくなってパサパサ感があれば、焼く前に霧吹きをシュッとかけて水分を補うとなお良いです。
また、子どもの月齢にもよりますが、ちゃんとカミカミできるようであれば、ぜひパンをちぎらずにそのまま1個あげてみてください。焼きたての冷めたてのパンは水分がしっかり残っていて、小さな子どもにも食べやすいしっとり感があります。いつもちぎってあげている子に1個丸々あげるときっと喜んでくれますよ! ベーグルをカミカミして歯がため代わりにしてもいいです。美味しい歯がため、うらやましいですね!
買ってきたパンはもう十分冷めていることがほとんどです。でも、もしお店で焼きたてほやほやを変えたらその場でパクリと食べましょう!
焼きたての美味しさは時間が経つとどんどんなくなっていきます。惣菜パンや菓子パンはなるべくその日のうちに、翌朝に食べるならトースターで焼き戻してから食べましょう。
買ってきたパンで時間と共に食べ方が変わっていく代表は食パン!
美味しいパン屋さんで買ってきた焼きたて食パンはとってもふわふわで、頬ずりしたくなるほどのキメ細やかな食感です。まるで赤ちゃんの肌のよう!
美味しい食パンはぜひ焼きたてはトーストせずにそのまま食べてください。厚めにスライスして、何もつけずにパクっ。ジャムやバターをつけなくても本当に美味しいので、
私もよく子どもと一緒にほおばっています。
日が経って少しずつ固くなってきた食パンは、美味しそうな焼き目がつくまでしっかりトーストして、バターをたっぷり塗って、少しの塩をぱらり。また焼きたてのふわっとして食パンとは違う表情を見せてくれます。
パンをあまり好きでない子どもも、トーストしてカリカリっとした食感になると食べてくれることもあります。細長くカットしてあげれば、子どもも持ちやすくて食べやすいですね◎
さあ、焼きたてを美味しく食べた後には固くなってしまったパンが残ります。
私はこんな方法で固くなったパンを美味しく復活&利用しています。
【定番!フレンチトースト】
卵アレルギーがなければ、お子さんと分けあっておやつにもできますね。
乳アレルギーだったら、牛乳を豆乳で代用して、バターで焼かずにサラダ油で焼きましょう。
【ミネストローネやクリーム系スープに浮かべて】
コーンスープやコンソメスープなど色々なスープにパンは合いますよね。バケットや食パンなどの味がついていないパンがベストですが、ライ麦パンなどハード系の食事パンでも美味しくいただけます。
私が一番好きなのは、野菜たっぷりのミネストローネに固くなったバケットを入れて煮詰めたイタリアの「リボリータ」と呼ばれる料理です。
<リボリータのつくり方>
1.残りのミネストローネを鍋に入れて温める。
2.火にかけたまま、固くなったバケット(他の食事パンでもOK)をちぎって加え、しっかりスープの水分を吸わせる。
3.パルメザンチーズ(粉チーズ)をたっぷり加え、塩、ブラックペッパー、バターで味を調えて完成。
【大人のおつまみ、子どものおやつ カリカリラスク】
固くなったならそれを生かして食べようじゃないか!ということで、ラスクもおすすめ。シンプルなパンだけでなく、ブリオッシュやメロンパンなど甘めのパンでもラスクにして美味しく食べられます。
大人のおつまみにするには、チーズと少しのお塩でビールにぴったりの味になりますよ。私は作りすぎたベーグルでよく作りますが、もちろん他のパンでもおいしくできます。
<チーズラスクのつくり方>
1.余ったパンをスライスしてオーブンの天板に並べる。(スライスの厚さはお好みです)
2.オリーブオイル、塩、ブラックペッパー、パルメザンチーズ(粉チーズ)をまんべんなく全体にかける。
3.130度のオーブンで30分くらい焼き、そのまま庫内に放置して水分を飛ばしカリカリにさせる。
※湿気らないように、蓋のついたビンや密封容器等で保管してください。
【いっそ割り切って美味しいパン粉に!】
いろいろやるの面倒だな、と思ったら、もうパン粉にしちゃいましょう! そのままミキサーにかければ「手作り生パン粉」の出来上がり!
冷凍保存すれば長持ちしますし、揚げ物だけでなく、グラタンやパン粉焼き、ハンバーグのつなぎ等に使えますしね。
市販のパン粉は真っ白なものばかりですが、全粒分とかライ麦とか入ったパンで手作りパン粉にするのもいいですよね。
色々なパンの食べ方をご紹介しましたが、これを読んでパンをもっと愛して、もっともっと食べたくなっていただければ嬉しいです!
ほんのひと手間、ほんの5分手をかけるだけで美味しく蘇るパンたち。ぜひ、最後のひとかけらまでおいしく食べてくださいね。
大阪市の自宅で子連れパン教室を開催しています。
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大阪市での子育て情報(子連れランチ、イベント、病院情報、遊び場など)や、おいしいパン屋やスイーツの話など、毎日ブログで更新してます。
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島村 麻美 【アレルギーっ子も食べられるパン教室 主宰】
記事テーマ
0歳~1歳児に特に多い、卵・乳の食物アレルギー。市販のパンには卵や乳成分が入っているものが多く、それらが入ってないのはバケットのような固いパンばかり。だったらおうちで作っちゃおう! 私が息子に作っている卵や乳製品なしでもおいしいパン作りのレシピやコツ、アレルギーっ子のパン作りで気をつける事、パンの材料の選び方などをお届けします。