最近、テレビでもよく認知症についての番組があります。もともと、ダルクローズが考えたリトミックというものは音大生のためにつくったものです。表現力、考える力、リズム感・・
これを幼児にしてみたら大変教育に良いということでいまは保育園幼稚園では定番になっているくらい。
ただ、なぜか、小学校教育に取り入れられてるような感じはしないのですが・・。
もっと、音で遊び、楽器と遊び、リズムで遊び、表現する力を養うようにしてるのかな・・と思います。
さて、音楽と脳の関係はメディアでもとりあげられているように認知症の予防や進行をおくらせる効果があるようです。
若いころに聞いて大好きだった歌はなぜか何十年たっても脳にきざまれていて全く反応のない高齢者の方でも、その音楽を聴くと急に歌いだしたり
表情が出たりするという報告がたくさんあります。
体が動く高齢者には歌いながら体を動かす、ということをしていくと、認知症の予防にもつながるようです。
名前をリトミックとつけていいものかどうか考えましたがこれも一つのリトミックではないかと思いました。
依頼を受けて市民センターの活動の中の一つ、高齢者のお食事会の前にリズム体操のような何か楽しいことをやってください、といわれて
歌を歌うのも体も動かすのも同時にできるようにそして、なるべくみんなが知っているだろうと思われる曲を選び、ソプラノシンガーを一人連れて行って私はピアノをひいたり、動きをみなに教えたりしていきました。
歌は春でしたから「春の小川」「春がきた」などでリズム遊びをしていき、「さくらさくら」では綺麗さを表現したくて桜色に染めた棒状の布を両手に持っていただいてみなでひらひらさせながら、体も全体を動かして歌いながら動きました。もちろん座ったままでも立ってもできる体の動きです。
高齢者の場合は立っても座ってもできるという配慮がいります。歩く、とか、走る、とかはさすがにすることはやめました。
そのかわり、隣の人の肩をぽんぽんしたり、ひざを使ったりしてふれあいを楽しみながら歌いつつ、しました。
歌も上手にうたえるので「静かな湖畔」を輪唱。はじめはみんなで、次に2チーム、最後に3チームにわけますと、みな、真剣そのもの。これも、脳を使ってると思います。
お別れに「仰げば尊し」全員で歌いますと「懐かしい思い出の歌だ」と、涙される方も。そして、ひさびさに、歌も一杯歌ったし体も動かして楽しかった、すごく良かったわ!また来てね!と94歳のお母様からいわれました。
リトミックは高齢者にも、とてもよいものであると、実感しました。
そういわれてリトミックにやってこられた方が結構います。
周りに2歳の子たちや、2歳に近い子たちがいると自分のお子さんが小さすぎてなんにもできないと思ってしまうようです。
でも、それは違います。みてますよ。大きなお子さんのやること。大人の動きとは違う、子どもの動きは赤ちゃんも興味をすごく示します。
音楽が耳から入り、おかあさんがだっこして体にリズムをいれていくことで、いつのまにか、動くようになった時にはリズムぴったりで歩き、止まる、などのルールを把握しています。
そうなるともう、2歳、3歳の段階で入ってきた子にくらべて1歳半の子のほうが聞く力を持っていたりします。
リトミックをするほうとしては、内容が0歳から3歳児近くまでとなると大変考えます。どちらもできるものを入れたり赤ちゃん向けをしたり、3歳向けのものをしたり、いろいろやる必要はあります。
小さい子は大きい子の動きをみて、真似をしているのです。だから異年齢は私は良い方向に導く物でもあると思います。
松井 みわ 【Precious キッズケアリトミック&キッズゴスペル主宰】
記事テーマ
心と体それを支配する脳に25年赤ちゃんの時の大人の声かけ、回りの音楽は刷り込まれています。脳にはシナプスという伝達機能があります。リトミックは音楽を聴く、感じて動く、止まる、跳ねる、見て表現するなど5感をフルに使います。未満児にとってどんな関わりをしていったらよいかここでお話ししていきたいと思います。