これまで、片付けの基本の考え方を、お伝えしてきました。さて、今回からは、「子どもの片付け」がテーマです。
子どもの片付けを考える前に、大人が片付けに悩むのはなぜでしょう。その理由の一つに、「片付け方がわからない」ということが挙げられます。それまで片付けを学んでこなかったから、大人になって「片付けられない」と悩んでいるケースは、多く見られます。
さて、多くのママたちが、「子どもが片付けられない」とお悩みです。なぜ子どもが片付けられないのか・・・その理由は大人と同じです。片付け方がわからないから。大人になった時に、「やり方がわからないから片付けられない」と困らないように、片付けを躾として身に付けさせたいものです。「片付けなさい!」と言う前に、まずは、子どもに片付け方を教えましょう。
「子どもの片付け」に関する悩みの1つが、子どもの「モノの量」についてです。多すぎるものの例として、おもちゃ・洋服・作品・授業で使ったプリント・テスト・過去の教科書・写真・・・等です。成長するにつれ、モノはどんどん増えていきます。増える量だけ減らしていかなければ、モノは部屋から溢れてしまいます。ですが、「捨てて良いのか、わからない」というのが、しばしば聞かれるママの声。
片付けの考え方は、子どもも大人と同じです。だから、モノを持つときの前提は、「持つ=使う」まずは「使うモノを選ぶ」ことが、最優先と言えます。子どもは、なんでもとっておきたがります。数十年前までは、「モノを大事にしなさい」といって、すぐに捨てずに、大事に使うことが美徳とされてきたことでしょう。しかし、今の世の中では、何もしないでいると、すぐにモノが溢れてしまいます。常に、何が自分にとって大事なのかを判断し、選んでいく力を身につけることは、子どもにとって、これからの世の中を生きていく、大きな力となります。
もうすぐ夏休み。普段より親子の時間が多く持てる方も、いらっしゃるのではないでしょうか。そんな夏休みこそ、モノを見直すのに絶好のチャンスです。子どものモノの片付けは、モノを使う本人、つまり子どもが、これから先本当に使うのかを判断します。やり方は、大人と同じです。収納場所から全部出し、持っているモノの全てに目を通しましょう。そうすると、自分がどれほどの量を持っているかがわかります。そして、どんなモノを持っているかが、わかります。
以前は大好きだったモノやよく使っていたモノが、今は使わなくなったり、これから必要ないと判断されることは、「成長の証」でもあります。親は、子どもの判断をそっと見守り、迷っているときは、子どもの意見を尊重しながら、親としての意見を伝えるのも良いですね。
次回は、具体的なモノについて、見直す際のポイントや手放し方をお伝えします。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
記事テーマ
掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!