これまで、「使いやすく、しまう」ために、「モノの使い方を考える」、「一緒に使うモノを、まとめる」事を、お伝えしてきました。
では次に、実際にモノをしまってみましょう。ここで考えなければならないのが、収納する「空間」です。収納場所を、無駄なく効果的に使うためには、コツがあります。今回は、そのコツを、お伝えします。
空間を効果的な利用を考えるときに注意するポイントは、次の3つです。
1.高さ
2.奥行
3.深さ
ダイニングテーブルやキッチンカウンターのような、腰ほどの高さの場所に、つい、モノをおいてしまうことはありませんか?なぜならそれは、その場所が、大変使いやすい高さだからです。逆に、押し入れの天袋のように、高いところにしまったモノは、何年も見たことすらない・・・といったことも、よくあります。
人間の肩から腰ほどの高さの場所は、最も使いやすい場所です。そこには、よく使うモノをしまいましょう。具体的には、使用頻度が日に一度・週に一度・月に一度といったものです。
しゃがまなくてはいけないような下の方や、踏み台を使用しなければならないような上の方。
使いにくい場所には、普段あまり使わないモノをしまいましょう。具体的には、使用頻度が月に一度・季節に一度・年に一度といったものです。土鍋やお節のお重、節句飾り、思い出の品、日用品のストック・・・等がその例です。
使いやすい場所は、しまいやすい場所でもあります。元に戻すが確実になれば、片付いた状態を維持することもできます。また、お子様が使う場所では、子どもの背の高さで、考えてください。
収納の奥に、使っていないものが入っていませんか?意識しないと、「奥」は、「使いにくい」場所となってしまいます。持っているモノを使いこなすために、奥行を味方につけて、空間を無駄なく使いましょう。
例えば押し入れを思い浮かべてください。奥からどんどん詰め込んでしまうと、奥にしまったものは取りだしにくくなってしまいます。取り出しにくい場所にあるものは、「使ったあと戻せない」または、「取り出しにくいので使わない」といったことになりかねません。
「奥」を使いやすくするために、3つのコツをご紹介します。
1.引き出しを利用する
⇒ 奥にあるものは、「引き出しを手前に引く」という動作で、取り出しやすくすることができます。
引き出しを利用しない場合、手前にあるものを退かしながら、奥のモノを取り出す、という大変な作業になってしまいます。
2.「奥」と「手前」の2つのブロックに分ける
⇒ よく使うものを手前に、あまり使わないものを奥に、しまいます。
3.手前にしまうモノは、移動しやすくする
⇒ 奥にあるモノでも取り出しやすいように、手前のものは移動ができるようにしましょう。
具体的には、手前に置くものを、かご等収納ボックスにしまい、一回の動作で動かしやすくしたり、押し入れ下段の場合には、手前に
キャスターのついた可動タイプの収納ケースを使ったりすると、良いでしょう。
キッチンの深さのある引き出しの中、下の方から賞味期限切れのものが見つかること、ありませんか?また、洋服ダンスの引き出しの中、下の方から持っていたことさえ忘れていたような洋服が見つかること、ありませんか?
深さのある収納場所では、上からモノを重ねてしまっては、下にあるものが見えにくくなってしまいます。見えにくいものは、持っていることさえも、忘れてしまうことがあります。引き出しでは、モノは立てて、しまいましょう。モノを立てることによって、しまっているモノ全てを見渡せるようになります。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
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掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!