前回まで3回に分けて、子ども部屋の片付けについてお伝えしてきました。
「子どもに『片付けなさい!』と言っても片付けてくれない」とは、本当に多くのママたちから聞かれる悩みの1つです。
片付けやすい環境が作るだけでは、子どもは片付け上手にはなりません。なぜなら、子どもは片付け方を知らないから。
片付け方を知らない子どもたちには、ママがやり方を教えてあげましょう。でも、「片付けってね・・」なんて改まって教えてあげる必要はありません。毎日の暮らしの中の言葉かけをちょっと工夫するだけで、効果は抜群です。
今日すぐにでも実践できる、言葉かけテクニックを紹介します。
子どもは、「片付けなさい!」と言われても、どう行動したらよいのかが分かりません。だから部屋がきれいに見えるように、散らかっているモノを端に寄せてしまったり、とりあえず一番近い収納の中にしまい込んだりしてしまうのです。
「片付ける」とは、何をすればよいのかが子どもにも分かりやすいように、次のように伝えましょう。
「使い終わったら、元あった場所に戻してね」
おもちゃで遊ぶ小さな子どもには、「おもちゃをおうちに戻してあげようね」と言っても分かりやすいです。
「片付ける」=「元に戻す」を意識できるように、日々の言葉かけの中で伝えていきましょう。
使ったモノを元の場所に戻し終えたら、「片付いていると、気持ちが良いね!」と言葉をかけましょう。
このようにすることで、片付ける目的を言葉で意識することができます。
例えば学習机なら、「机が片付いていると、いつでもすぐに勉強が始められるね!」
洋服ダンスなら「どの洋服も見やすくしまってあると、選ぶのが楽しくなるね!」
おもちゃ箱なら、「いつも必ずこの場所にあるってわかっていれば、失くさないから安心だね!」
片付けの目的を、実感として身体で、また、言葉として頭で理解することが出来るでしょう。
いつも出しっぱなしになってしまいがちなモノは、しまい場所が良くないこともあります。そのような時には、「どの場所だったら、元に戻しやすいかな?」と子どもに問いかけてみましょう。
「使う場所の近くにしまい場所があると、元に戻しやすい」ことを子ども自身が気付くのは、容易ではありません。ですから「こっちに置いてあるのと、あっちに置いてあるのでは、どちらがしまいやすい?」とヒントを出してみてください。
モノのしまい場所はどこでも良いわけではないこと、「使いやすさ」や「しまいやすさ」を意識して、自分に合ったしまい場所を決めることを、伝えていきましょう。
いかがでしたでしょうか。今回は片付け上手を育てる言葉かけテクニックをご紹介しました。
「片付けを教えなくちゃ!」と、肩ひじ張って考えることはありません。毎日の言葉かけをちょっと工夫するだけで、大丈夫。毎日の小さな言葉かけの積み重ねは頭の中に意識として根付き、子ども自身が心地良い部屋を作る力を、考えながら身に付けていく大きな助けとなります。
今日すぐにでも実践できる言葉かけ、ぜひ試してみてください。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
記事テーマ
掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!