春は、進級・進学の時期です。
4月に新学年が始まると、教科書やノートなど、新しい学用品がグンと増えてきます。旧学年のモノを、そのままの状態にして新学年を迎えてしまいますと、モノの量が急に増えて、子どもには管理しきれなくなってしまいます。新学年が始まる前に、新しく入ってくるモノの場所を空けておくことで、いざ新学年が始まった時に、スムーズに対応することができるのです。
春休みは、子どもに時間がありますし、新学年に向けて期待感を持っている時期でもあります。この時期を利用して、子どもと一緒に片付けを行いましょう。
春休み片付け手順の一つ目は、「持っているモノを、全部出す」ことです。
要らないモノだけを、「捨てるモノ」としてピックアップしていくだけでは、全てのモノに目を通すことができませんので、必ず行ってください。
モノに目を通すことは、自分の歩みに目を通すことにもなります。全てのモノを見ることによって、それを使っていた自分を振り返ってみましょう。親にとっても、モノを通して改めて、子どもの歩みを実感することもできるのです。
また、全部出すことによって、全体量を把握することができます。今自分の「持っている」モノの量を実感することができるのです。
全部出したら、これから「使う」と、「使わない」に分けていきます。
古い教科書やノートは、これから使いますか?
プリントやテストは、これから使いますか?
学校で作った作品は、これから使いますか?
私の家では普段から、100点だったテストは保管しません。間違いのあったテストは、その問題を解けるようになるまでは、取っておきます。全問正解したテストには、解き直すなど使うことがありませんので、家族に見せたら捨ててしまいます。
4月に進級した後の生活を子どもと一緒に想像しながら、これから使うモノを、選んでください。親はそっと見守る姿勢で。基本的には、子どもの判断に任せます。親も子どもも、新学年への期待に胸が膨らんで、ワクワクしてきますよ!
まだ使えるものを「捨てる」と判断することは、子どもにはとても悲しい事です。大人だって、苦手な人が多いほどですから。
ですが、持っている全てのモノを「使う」「捨てない」として取っておくと、モノが溢れて困ることになってしまうのです。
持っているモノの中から、大事なモノを選ぶこと、選んだモノを大切に使うことは、子どもに身に付けさせたい力の1つです。
「捨てる」を繰り返すことによって、自分に大切なモノを選び取る力が、身に付いていきます。まだ使えるモノを捨てること、すごく欲しがって買ってもらったモノを、さほど使わないうちに捨てることは、「しつけ」として逆効果のように思われるかもしれません。
ですが、「モノを大切にする」こととは、「捨てないで取っておくこと」ではなくて、「心を込めて使うこと」であるというモノとの付き合い方を、「捨てる」を通して伝えましょう。
今回は、春休みを利用した、子どもの片付けについてお伝えしました。「片付け」は、自分の身の回りを心地よく整えることです。自分の力で片付けができることは、その子の自信となり、何事も前向きに取り組める力となります。
春休みに行う片付けは、一年のスタートをスムーズにさせるためにも、親子で是非取り組んでみてください。
さて次回は、これから使うモノを子どもが使いやすくしまう方法を、お伝えします。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
記事テーマ
掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!