これまで、ママが気楽にお掃除に取り組むコツについて、お伝えしてきました。
掃除は子どもに身に付けさせたい、暮らしのスキルの1つでもあります。小さいころから親子で取り組むことで、気持ちの良い暮らしを維持することを、身体の実感として覚えさせたいものです。今回は、子どもと一緒に楽しみながら掃除をすることで、習慣づけする工夫についてお伝えします。
はたきを使ったことはありますか?
はたきは、パタパタと叩くことで、埃を空気の流れに乗せて、部屋の外に追い出す掃除道具です。子どもは、はたきをパタパタと動かすのが大好きです。遊びのように楽しいので、お手伝いをお願いしやすい道具でもあります。
はたきの使い方のコツは、布の部分で、空気を動かすことです。柄の部分が、カンカンと当らないように、気を付けましょう。
はたきは、気軽に毎日続けるための、綺麗を維持するための道具です久しぶりのお掃除で、埃が積もっている場合には、その埃を撒き散らすことにもなりかねません。そのような時には、はたきの前に掃除機で吸い取ったり、ハンディモップ等で大まかな埃を取り去ってからはたきを掛けるようにしましょう。
はたきが済んだら、雑巾で拭き取ります。
「拭く」という動作は、汚れを取り去る掃除の基本動作です。
雑巾を使う時には、使う人の手に合わせて、使いやすい大きさに折りましょう。子ども用の小さなものを用意するのも良いですが、持っているモノを使いこなすことも、同時に教えることができます。使っている面が汚れたら、裏返したり折り直したりして、一枚で何面も使うことができます。
畳や床を水拭きしたあとに素足で歩くと、その気持ち良さが肌の感覚で分かります。「掃除をすると、気持ちが良いね」と実感することは、暮らしを心地よく整える原動力になるのです。
親子で雑巾がけレースをするのも、楽しいですね。
お子様は、しっかりと雑巾を絞れますか? 普段学校で掃除を行う小学生でも、雑巾をしっかりと絞れない子どもが多くみられます。緩く絞った雑巾では、拭いた部分がびちょびちょになってしまいます。雑巾をかたく絞れるように、家庭で親から子へ、絞り方を伝えましょう。
雑巾は、縦絞りにすると力が入りやすく、子どもでも固く絞ることができます。「野球のバットを持つように」と教えると、子どもに伝わりやすいです。
まずはお風呂で、タオルを使って絞る練習をするのも良いでしょう。毎日の食事前に、布巾を絞って食卓を拭くお手伝いをお願いすると、あっという間に上達しますよ。
掃除は、私たち大人にとっても、億劫に感じる家事の一つです。掃除を、汚した後の後始末と考えると、あまりやりたくないものと感じてしまいます。子どもが大きくなって、自立して生活を営むときには、気持ち良い暮らしを作り上げてほしいと思うのが、親の願いでもあります。
始めは、いつもより時間がかかってしまいますし、仕上がりもあまり良くないかもしれません。ですが家事は、やり続けるほど上達するものです。出来ないことを指摘するよりも、上達していることに気付けるように声掛けをすると良いでしょう。
「楽しい」「気持ちが良い」という実感と、「動作が簡単である」ことが、習慣化のポイントです。子どもが自分で暮らしを整える力を付けるためにも、楽しみながら親子に取り組んでみてください。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
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掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!