家事をラクに楽しくするお掃除道具、前回のマイクロファイバークロスに続いて2回目の今回は、アクリルたわしをご紹介します。
アクリルたわしは、「エコたわし」と表現されることもある、アクリル繊維で作られたたわしのことです。
アクリル毛糸でかぎ針や指編みなどで、手作りすることもできますし、既製品も販売されています。
アクリル繊維の主原料は、アクリロニトリルという、石油から作られるものです。そのため、繊維自体の親油性が高く、油をよく吸着してくれます。また、アクリル繊維は、一本一本がとても細かく、その繊維に細かい溝を持っていて、その溝が食器の汚れをかきとる働きをしてくれるのです。さらに、細かい弾力性のある繊維が、汚れの付着した素材にフィットしやすく、優れた払拭性を発揮します。
こういった特徴を持ちますので、アクリルたわし、軽い汚れなら洗剤無しで水かお湯で落とすことができます。ひどい油汚れの場合には、たわしが油を吸着してべたべたになってしまいますので、事前に大まかな汚れを落としておくことで、洗剤無しでもすっきり汚れを落とすことができます。
食器やグラス類、棚やビニールフロア、バスタブや風呂用具等の汚れ落としにお使いください。
乾拭きでは、埃落としや水栓金具や鏡等を磨いてもピカピカになります。
アクリルたわしと、洗剤を付けたスポンジの洗浄力の比較実験によって、両者の洗浄力には相違が認められないことが、論文にて発表されています。
参考資料:国立情報学研究所の論文データベース「アクリルたわしの洗浄性と衛生性」
アクリルたわしは、100%アクリル毛糸があれば簡単に作ることができます。今回は、1分で作れる、とっても簡単「ポンポンたわし」をご紹介します。
用意するものは、アクリル毛糸とはさみ。
2.指から外して、真ん中をぐるぐると巻きます。
3.毛糸の端を、ほどけないように縛って、出来上がり。
このポンポンたわしの良いところは、
このように、子育てママに嬉しい利点が多くあるのです。
私がこのポンポンたわしの威力を実感したのは、お弁当箱を洗ったときでした。プラスチック製の容器って、脂分が残ってしまい、なかなかヌルヌルが落ちません。洗剤で大方の汚れを落とした後、お湯で濡らしたポンポンたわしで、弁当箱全体を軽くなぞります。洗剤を使っても取れなかったヌルヌルが、指できゅっと音が鳴るほどきれいに落ちたことには、驚きました。
全ての掃除でアクリルたわしを使わなくても、ご自身の暮らしに合わせて、使いやすい部分で取り入れていくと良いでしょう。
アクリルたわしは、毛糸自体に油を吸着することで汚れを落とします。ですから、たわしが汚れやすいことや、編み方によっては水が切れにくいといった特徴もあります。
油まみれのアクリルたわしでは、汚れは落とせませんので、たわしの清潔を保つよう、気を付けてください。
特にポンポンたわしの場合には、それ自体の汚れを落とすことが難しいので、汚れてしまったら、新しいものに取り換えましょう。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
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掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!