「片付け=元に戻す」であることは、前回お話しました。
では、「元に戻す」を、確実にするために、「定位置」を決めましょう。
「定位置」を決めるときに頭にイメージするのは、「使っている」状態です。
「誰が、それを使っていますか?」
頑張り屋さんのママは、「自分が家事をする」という視点で、定位置を決めがちです。
すると、「使い慣れているママにはすぐ取り出せるけど、子どもやパパが使いにくい。」ということが、起こりがち。
定位置を決めるとき、ママ以外の家族も使うことを考えましょう。
例えば、食器類。
子どものお手伝いでも、配膳は取り掛かりやすいものの1つです。
子どもが取り出しやすい場所に、食器やカトラリーがしまわれていれば、子どももお手伝いがしやすくなります。
どこの部屋で、使っていますか?
使う部屋に定位置を決めるのが、使う人の動線を短くするコツです。
例えばバスタオル。
お風呂上がりにバスタオルを使うのは、脱衣所です。
ですから、脱衣所にバスタオル置き場があると、使いやすいです。
アイロンは、どこで使いますか?
洗濯をたたんだ後、アイロンをかけるという流れがスムーズだと、「アイロンは後でまとめて」と、山のように溜めることがなくなります。
洗濯をたたむ部屋、もしくは、アイロンをかけ終わった衣類をしまう部屋にアイロンがあると、使いやすいです。
毎日の衣類選びは、どこで行いますか?
衣類=寝室と思いがちです。
「寝室に家族全員寝ているから、着替えは居間で行っている」ということも、子育て世代ではよくあること。
そういう場合、間取りによっては、居間に衣類置き場がある方が、暮らしがスムーズになることもあります。
「衣類=寝室」という思い込みは、使いやすい定位置決めの障害となります。
「今、どんなふうに暮らしているか」をベースに、定位置となる部屋を、決めましょう。
「部屋のどこで使いますか?」
同じ部屋の中でも、使う場所や、使うときの体の向き、部屋の入り口からの距離などによっても、使いやすさは変化します。
例えば、フライパン。
フライパンは直接火にかけて使います。ですから、火(IHやガス台)のそばが、使いやすいです。
では、深鍋の場合。
たいてい、水と一緒に使います。ですから、水(シンク)のそばが、使いやすいです。
このように、似たような調理器具でも、使う場所によって、定位置が変わります。
使う場所を考えた定位置を決めることは、家事の動線を短くすることになります。
その結果、家事の効率化・時短を進めることができます。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
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掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!