掃除とは、汚れを取り去る事。掃除をしなければ、汚れが溜まり、心身の健康に影響を与えますし、住まいや設備を、劣化させます。
お掃除が大好き!という方もいる一方で、健康のために掃除をしなければならないのは分かってはいるけれど、お掃除を苦手と感じる方も、多いのです。私も以前は、掃除が苦手でした。
なぜ掃除が苦手と感じるのだと思いますか? 私の場合には、汚れの落とし方が、分からないからでした。小学生の頃から、学校でも掃除は行ってきたけれど、箒で掃いて雑巾で拭く。その程度でした。
でも、日々の暮らしの中には、様々な汚れがあります。棚の上の埃、キッチンの油汚れ、お風呂のカビ、子どもの食べこぼし、洗面所の石鹸かす・・・どの汚れも、落とし方を教えてもらったことは、ありません。
では、汚れの落とし方を知ることができたなら、お掃除が苦手ではなくなるのかもしれない。そう思って、汚れ落としの方法を、知りたいと思いました。方法を知ったら、汚れ落としが苦ではなくなりました。むしろ、楽しくなりました。
今回から、知ることで掃除が楽になる、楽しくなる。そんな汚れ落としの方法を、お伝えします。
掃除を効率的に進めるには、次のような準備が必要です。
①窓を開けて、空気の通り道を確保する
→掃除とは、汚れを移し替える事です。部屋の中にある埃が、同じ部屋の中で移動するだけにならないように、外へと出ていく道を、作りましょう。
②掃除しやすいように、片づける
→モノが散乱した場所を片づけながら掃除するのでは、効率が悪くなります。掃除の前には、まずモノをまとめて、掃除しやすく部屋を片付けましょう。
③道具を揃える
→掃除をしながら、その都度必要な道具を用意するのでは、こちらも非効率です。掃除道具はあらかじめ一つにまとめておくと、掃除がはかどります。
掃除の準備ができたら、次に汚れを分析します。まずは、汚れの原因を探ります。
汚れには、そのもとになる物質が必ずあります。例えば、
○キッチンのガス台回りなら、原因は油。
○壁のシミなら、クレヨン。
○部屋の電気スイッチの回りなら、手垢。
○トイレ回りなら、尿汚れ。
といった具合です。
汚れの原因を探る理由は、使用する洗剤を決めるためです。洗剤は、液性の違いにより油汚れを落とすアルカリ性洗剤・尿汚れや石鹸かすを落とす酸性洗剤の、大きく二つに分けられます。この判断を間違えないだけでも、汚れ落としは、簡単になります。
汚れの原因が分かったら、汚れレベルを見極めます。
汚れは、付いたばかりは落ちやすく、時間がたつほど、落ちにくくなります。つまり、汚れレベルは、時間と共に変化するのです。
また、汚れの原因によっても汚れレベルは、異なります。
【汚れレベル別・原因の例】
○低・・・ほこり・髪の毛・食べかす
○中・・・こぼれた調味料・こぼれた洗剤・水はね・油はね
○高・・・油汚れ・皮脂汚れ・石鹸かす・カビ汚れ
汚れのレベルを見極める理由は、道具を選ぶためです。汚れに応じた道具を使用することで、無駄な力をかけることなく、汚れを落とすことができるのです。
汚れの原因を探り、汚れのレベルを見極めることで、汚れを分析しました。
その分析結果に応じた的確なお掃除道具・洗剤を使って、汚れを落とすという作業へうつります。
次回は、洗剤の選び方を、お伝えします。
高麗 朋子 【1級家事セラピスト/整理収納清掃コーディネーター】
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掃除や片付けって、苦手な方が多いです。でもね、ちょっとしたコツを知るだけで、負担を減らすことができるんです!片付いた部屋では、ママの家事がはかどり、パパや子どもも、お手伝いがしやすくなります。ママの笑顔は、家族の笑顔。私たちの、最も身近にある「暮らし」に目を向けて、ママが輝き、家族が笑う、『暮らしやすく』のコツをお伝えします!