通年出回るニンジンも、春の時期は「新ニンジン」として店頭に並ぶことがあります。お店のPOPや包装袋で、「春の新ニンジン」と記載されているのを見たことはありませんか?「新ニンジン」とは寒い冬を越して、春に収穫されるニンジンのことを言います。
関東や東京に多く出回り、産地のひとつでもある徳島県の新ニンジンは、寒い冬を越して春いちばんに全国に届けるために、すべてハウス栽培で育てられています。いつものニンジンと見た目はそんなに違いがありませんが、味わいは別!!
食べ慣れているニンジンと比べると、みずみずしくて甘みがあって、柔らかいのが特徴です。生で食べても甘みが強く、とてもジューシーなので、サラダやスティックでも美味しくいただけますよ。
実は、この春ニンジンの風味や味わいがニンジン嫌い克服に繋がる事もあるんです!
ニンジン嫌いのお子さんにその理由を聞いてみると、
☆食感・・・サラダなどの生は固くて食べにくい。煮物のニンジンが、口の中でやわらかくグニャッとする食感がいや。
☆独特のにおいや香り・・・少し青臭いようなニンジンの独特の香り。どんなお料理に入れても主張してくるのが苦手。
他にも、見た目のオレンジ色が好きじゃないとか、甘すぎる味わいが苦手など理由はさまざまですが、食感の好き嫌いは、好みに大きく影響してきます。
もしお子さんがニンジンの固さや食べにくさが嫌で、ニンジン嫌いになっているのなら、春の新ニンジンの力を借りて、克服にチャレンジしてみましょう!
<オレンジ色のニンジンごはん>
☆材料(お米三合分)
・ニンジン 1本(200g前後)
・米 三合分
・水 三合分
・塩 小さじ1
・コンソメ顆粒 5g
・バター 10g
☆作り方
①お米は洗って、分量の水に30分ほど浸す
②ニンジン1/3本はすりおろし、残りはみじん切にする
③①に塩、コンソメ顆粒を加えて軽く混ぜ合わせた後、②の上にのせ、
最後にバターをのせて炊飯器で炊き上げる。
④炊き終わったら、全体を混ぜ合わせて出来上がり。
ニンジンの風味を生かしつつ、柔らかくてほんのり甘い炊き込みご飯です。
新ニンジンを使う場合、みずみずしく水分が多いので、若干水の量を少なくすると、
べちゃっとせずに炊き上がります。
ニンジンの切り方を2つに分けているのには、実は理由があるのです。
まず、すりおろすとニンジンの姿がなくなりますが、お米にニンジンの甘みと風味、そしてオレンジ色に染めてくれます。
そしてみじん切りニンジンは、ご飯の中でもしっかりとニンジンの存在感をアピールするので、
好みによって少し大きめに切ると、甘い味わいをしっかり感じる事ができます。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。