満開の桜が街中をピンク色に染め、菜の花やチューリップなど色とりどりの花が咲き誇る季節。暖かい春がやってきましたね!寒さから解放されて楽しくなる春には、春に旬をむかえる野菜がお店に並びウキウキします。この季節の変わり目などによく耳にするのが「旬」というワード。さてこの「旬」とはどういうものなのでしょうか?
もしお子さんに聞かれたら、「旬」をどんなものだと説明しますか?知り合いのママたちに聞いてみました!「今のもの」「季節々に出回っているもの」「その時期に美味しいもの」・・・など色んな答えがありました。大人だとこの旬の意味は理解できるのですが、お子さん、特に幼稚園児などの幼児には、何となくは分かっているようですが、少し理解するのは難しいようですね。
野菜ソムリエが講師を務める「野菜ぎらい克服塾」の授業では、この旬について学ぶコンテンツがあります。まず野菜の旬を学ぶ前に、自分の生活の中にはどんな季節があるのかな?今の季節は何かな?暑い?寒いかな? 自分の好きな季節はいつごろ?自分の誕生日の季節はいつかな?問いかけながら質問していくと、お子さんたちからは海水浴やスキーをしたことなど、その季節にしかできないスポーツのことや、みんなでサツマイモ堀りして焼き芋大会をしたことなど。色々な季節の経験談がでてきます。
この季節というのは野菜の世界にもあって、たくさんとれて、栄養がつまっている季節のことを、「旬」ということ。それを生活の中での季節と結びつけながら「旬」を学んでいきます。授業ではドリルなどを使い自分で考えてワークをしていくのですが、日本の4つの季節と野菜を結びつけて考える姿は、とても真剣で楽しそうです。
季節の中でも旬を感じやすいのは、何といっても春が一番!!日中の暖かさで蕾が開き、桜の花が街をピンクに染めるのもそうですが、お店の野菜売り場にも、この時期ならではの野菜が並ぶので買い物をしながらでも旬を学ことができます。
楽しみながら調理のお手伝いができるのが「グリーンピース」通年、缶詰や冷凍のものがありますが、さやに入った生鮮ものは、春から初夏限定で出回ります。スジをとって、手で縦に割るとぷちっと音がして
さやの中から豆が顔をだします!
整列!!!豆がきれいに一列に並んでますね。
豆やさやをさわった時の手の感触、剥く時のぷちっとした音。豆も小さいの、大きいのがあったり、ツヤツヤしていたり。五感を刺激しながら、親しむことができます。このグリーンピース、実は苦手なお子さんも多くいて、独立行政法人 日本スポーツ振興センター調べの嫌いな食べ物(品目)の中では上位にランクインしています。
苦手を克服するきっかけのひとつに、楽しい食体験や、お手伝いをして褒められた嬉しさ、知らなかった事を知る事ができた喜びなどのプラス体験の積み重ねも効果的なのでぜひ積極的に取り組んでみてください。
どちらのさやに豆がいっぱい入っているかな?なんて競争しながらだと、より好奇心を刺激して楽しめますよ。
また茹でた豆は、すぐにサルにあげたものと、鍋に水を注ぎながら少しずつ冷ましたものでは、しわの寄り方に違いがでてきます。丸くつるつるの豆と、しわでデコボコの豆。同じグリーンピースでも調理によって違ってきますので、見た目や味の違いなどぜひ食べ比べてみてください。
「春の皿には苦みをもれ」と聞いたことはありますか?タラの芽やふきのとう、こごみなど春に芽吹く野菜は苦みがあるのが特徴です。この苦みは、冬の間に人間の身体にたまった老廃物を排出して、身体を元気に目覚めさせる作用があるといわれています。
雪や寒風の冬を耐え、春になるとちょこんと元気に地上に芽を出す春野菜は、成長するための栄養素をしっかりとため込んでいるので、強いパワーがあるし、生命力にあふれています。独特な苦みなのでお子さんには敬遠されがちですが、大人は積極的に摂りたいですね。
自然の恵みを受けて育つ野菜には、それぞれ「旬」があり季節の味があること。春の野菜を使って、ぜひお子さんに伝えてください。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。